Pinot Noir Vinificato in Rosso 2009 La Crotta di Vegneron
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ピノ・ノワール ヴィニフィカート・イン・ロッソ 2009 ラ・クロッタ・ディ・ヴィニョロン
《イタリア/ヴァッレ・ダオスタ/赤/ピノノワール/ミディアム》
西はフランス、北はスイスとの国境となるヴァッレ・ダオスタ州。州中心に位置する州都アオスタの東にあるシャンバーヴ地区に1980年に設立された協同組合が、このラ・クロッタ・ディ・ヴェニェロンです。アルプス山脈は、もう目の前‥標高500mを超える峻厳で、降雨が極端に少ないという土地。また、土壌はモレーンと呼ばれる氷河期に運搬された岩や土砂の堆積物で形成され、植物が活発な生育活動をする環境ではないそうです。そんな葡萄栽培≒ワイン醸造には不向き‥とも言える気候と土壌を持つこのシャンバーヴ地区は、元来は地元で消費されるワインの生産がほとんどで、もちろん、その生産量も微々たるものだったようです。それなりの生産者が網羅されているヴェロネッリ誌を観ても、ヴァッレ・ダオスタ州は一握り‥しかもシャンバーヴ村の生産者としては、このラ・クロッタ・ディ・ヴィニュロンしか紹介されていませんが、それこそ、小さな農家をまとめた協同組合‥ということなのかもしれませんね。
1980年に25名で結成された生産者挙動組合で、中世から続くシャンバーヴのモスカートの歴史を今に伝えるという意味でも重要な役割を果たしています。現在の組合員は120名になり、生産量も2500ケースとなっています。12本換算だと30000本‥120の生産者数で割れば‥1生産者あたり250本の清算本数‥と聞けば、その規模の小ささがご理解いただけるはず。
そんな組合な葡萄栽培農家達が所有する畑は、標高500m〜800mに位置し、まるでパッチワークのように細分化されながらも、すべて真南を向いている好立地。また、降雨量が少ないこと(500mm/年)でも知られ、湿度が低く保たれ、その風通しの良さで、カビや細菌の繁殖を抑えられることで、防カビ剤を使用しなくても良いとのことです。
その標高の高さや、アルプスの麓であることは、極寒のイメージですがシャンバーヴの真夏は、日中の温度がトスカーナと同等になることも珍しくありません。しかし、日が沈むのは早く、昼夜の寒暖の差が、素晴らしい酸を葡萄にもたらします。
以前にご紹介したピノ・ノワールからなるヴィニフィカート・イン・ビアンコも奇をてらったものではなく、歴史的にアオスタではピノ・ノワールの糖度が上がらないことを理由のひとつに、その酸を生かし白ワインに仕立てられてきたそうです。輸入元さんがテラヴェールさんに変更になり、為替の影響以上に価格もお求めやすくなり、日本で紹介されるアイテムも増えた様です。現在輸入されているのは、今回ご紹介するピノ・ノワールと、以前は2006年を紹介したことのあるピノ・ノワールのヴィニフィカート・イン・ビアンコ、ミューラー・トゥルガウ、シャンバーヴ・ミュスカの4種類となります。全ての毒味を終え、全てを紹介すればいいのですが、西野嘉高の性格上‥ピノ・ノワール以外は華麗にスルーとなりました。他のワインもヴァッレ・ダオスタらしいミネラリーでクリアな酒質‥ワインとしてのバランスは悪くはないのですが、価格とのバランスが悪いのだな。
南東か南西向きに位置する標高450m〜650mの畑(Nus、Quart、Chambave、Verrayes、Saint-Denis、Chatillon、Saint-Vincent)。沖積土壌に砂が混じる土壌で仕立てはグイーヨ。9月中旬に収穫され、24時間の低温での浸漬、約23度に温度管理されたステンレスタンクには10日間の発酵後、8ヶ月の熟成を経て瓶詰め。そのヴィニフィカート・イン・ビアンコと基本的には‥同じ畑ですが、日照条件の良い比較的標高の低い畑からの葡萄を通常通り赤ワインとして仕上げられており、あえて「ヴィニフィカート・イン・ロッソ」と名乗っております。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ブルゴーニュ型瓶、共通するデザインのラベル。キャップシールはペコペコで、私のロットの場合、ヴィニフィカート・イン・ビアンコよりも質は良さそうだが、4cmのコルクがちょっと残念な感じ。同じビンテージですが、ヴィニフィカート・イン・ビアンコとコルクのデザインも違うのよねぇ。小さな協同組合らしさ‥でもあるかもしれませんが「栓」は大事です。バックラベルに表記のアルコール度数は13.5度とヴィニフィカート・インビアンコ仕立てよりも0.5度高くなります。前述の通り、冷涼な土地で糖度が上がらないのは、アルコールも上がらない原因とも言えますね。テクニカルな情報ではヴィニフィカート・イン・ビアンコと複数の畑からの畑名は同じと記載されていますが、より日照条件の良い、標高の低い(それでも450m以上)畑からのピノ・ノワールで醸されます。なおグラスはオヴァチュアですよ。
香りは、そのビアンコ仕立て同様にイチゴやブルーベリーのような赤〜紫のベリー系の果実香主体で、甘味とスパイスを感じますね。野生のベリーっぽさを感じます。ヴィニフィカート・イン・ビアンコと比較すれば、香りの複雑さはグンを抜きますね。
ラ・クロッタ・ディ・ヴィニュロンの白ワイン達と比較すればミネラルは果実の影に‥となりますが、十分にミネラルも感じ、蝋っぽさ、チョーク、種子や、イチゴの葉のようなスパイスも感じさせるハーブっぽい香味がとてもベリーの果実香とうまくマッチしています。イタリアのピノ・ノワールには未熟なガメイのような果実を感じることも少なくありませんが、こちらは真っ当なピノ・ノワール。
さすがにヴァッレ・ダオスタ‥というか北部のピノ・ノワールを感じ。イメージとしてはオレゴン・ピノっぽいかもしれませんね。確かに冷涼。アルプスの白い山肌の照り返しで、涼しいながらも熟した感じ‥感じて頂けると思います。糖度が上がらないのは、熟すのが難しいから‥だと思いますが、しっかりと果実は熟していまして、そのハーブっぽさは、決して青さではありません。
酸味は白ワイン的なニュアンスを感じるのは、2009年という若いビンテージがゆえのフレッシュさでもある。渋味も質も上々。含み香にもイチゴやブルーベリーなベリーの果実の香味が一杯で、スパイス感も。雑味はなくとてもクリア。確かにベースには葡萄本来の生葡萄っぽさもあるのですが、新鮮に熟した感じですね。
これは美味なピノ・ノワールですよ♪
2000円を斬ってるというのが嬉しいですし、ピノ・ノワールとして納得&オツリも感じます。うん、久々だなぁ‥イタリアで納得できるピノ・ノワールは。
二日目です。まずはオヴァチュア。初日よりも香りにまとまり。甘味な香りは健在。香りにミネラルな輝きと、石灰な香り。口に含みますと‥うん、香り同様にまとまりを感じ、密度やボディも114%。味わいに甘味はあるが、ドライな酒質。スパイスと酸味が楽しい。この二日目は、スミレの含み香を感じますね。だんだん紫になってきたかもしれません。スモモ的でもあるな。スモモの皮や甘酸っぱさが、イチゴ+紫の花っぽいのかも。
グラスをブルゴーニュ型に変えてみます。イチゴのチャーミングな感じはオヴァチュアよりもよく表現されているかな。二日目はほんと、ミネラルな鉱物や、石灰的なチョーキーな香りも良く出てますね。酸味も、ブルゴーニュ型グラスの方が質が高く感じるかもしれませんね。あくまでもミディアムボディですが、密度に不足感がないので、大きなブルゴーニュ型グラスでも大丈夫。ま、さすがピノ・ノワールというところか。温度が上がってくると(セラーの15度だとやや低い)、ちょいとマロっぽさもでて、優しくなる。
ピノ・ノワールだけど‥ヴァッレ・ダオスタのピノ・ノワール‥感じて欲しいな。
三日目です。グラスはオヴァチュアに(小さく)してみました。スモモ感がいいですね。酸味が溶け込んでいきて、一番まろやかに感じます。果実に抜けがなく、やわらかな旨味な輪郭がとても旨い。落ちませんね。個人的にはこの三日目が一番好きです。
素直に果実の香味を楽しめるスタイル。飲みやすいピノ・ノワールっていいですね♪気軽に楽しんで下さいね!!
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