Amarone della Valpolicella Classico 2010 Montedall'Ora
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アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ 2010 モンテ・ダッローラ
《イタリア/ヴェネト/赤/コルヴィーナ30%、コルヴィノーネ40%、ロンディネッラ20%、モリナーラ、クロアティーナ・オセレタ10%/フルボディ》
ヴェローナの北西、ヴァルポリチェッラ生産エリアの中央、カステルロット丘陵に位置するアジェンダ。古代遺跡の発掘によ、周辺では当時ヴィニフェラ種の種子の存在も確認され、5世紀頃からこの地ではブドウ栽培やワイン醸造が行われていた。かつてのカステルロットは交易の重要拠点であり、当時ローマ人はワインを積極的に交易の材として活用していたという古い歴史ある地域。
モンテ・ダッローラの設立は1995年とまだ若い生産者で、最も優れた畑はその名の通りモンテ・ダッローラ畑でアジェンダが沿う通りの名前でもある。そんなモンテ・ダッローラの区画は地中30から70cmには粗構造のモレーン層が広がる為、根は地中深く広がり最深の岩盤層にまで到達している。夏期には水分を補い、雨期にはバランスを保ち、過剰水分は地下に排出される。テラス状に広がる樹の配置は歴史あるもの。
こんなモンテ・ダッローラの畑の石壁の補修を行い、オセレタやクロアティーナなどの古代品種も栽培しています。醸造の設備も新しいもので、凝灰質岩盤層をくり抜いて熟成庫にしています。オーガニックなブドウ栽培でビオデナミも実践されているようですが、その作品は清潔で健全な果実香を持ちます。
近年白にも挑戦していますが醸すワインはヴァルポリチェッラ三種類とアマローネを二種、そしてレチョートとなります。今回ご紹介するのは二種類あるアマローネの中でもスタンダードクラスのもの。
畑はモンテ・ダッローラが所有する最も優れた畑であるモンテ・ダッローラ畑の中の樹齢20年から30年と、この畑としてはまだ若樹からのブドウが使用されます。例年、9月の下旬から10月の上旬にかけて収穫される6種類もの土着ブドウ品種の混醸で、陰干しされたブドウは圧搾され温度管理されたステンレスタンクでの醸しとアルコール発酵は25日から30日間と長いもの。発酵中はポンピンクオーバーやパンチダウンが施され香味を抽出します。熟成はバリックと大樽の併用で36ヶ月の樽熟成後瓶詰め、瓶熟成期間は12ヶ月となります。
DOC法のおさらい。アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラは2010年の法制定でDOCGに昇格していますが、この2010年ビンテージはまだDOCのようですね。コルヴィーナ・ヴェロネーゼ45%から95%、ロンディネッラ5%から30%、ほか25%となります。熟成期間は24ヶ月で、リゼルヴァを名乗る場合は48ヶ月となります。陰干ししたブドウから得た果汁の残糖がほとんどなくなるまで発酵させ、さらに木樽で2年以上熟成させて造るAmarone(苦みの強い)ワイン。とのこと。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
アマローネはボルドー型のボトルもあればブルゴーニュ型ボトルもありますね。ボトル形状までDOCG規定がないんでしょうね。ラベルはモンテ・ダッローロらしい書体や凸モールドのレリーフのようなブドウ柄がとてもセンスがいいですね。コルクはなかなかの弾力ある質の4.5cm。グラスはうーん、とりあえずヴィノムのボルドー型。なお、表記のアルコール度数は15.5度となります。
かろうじて見透かせれるかどうかの深さある赤黒さ。アマローネらしい十分に溶け込んだ樽香とドライフルーツのような凝縮した香り。香りからも純度を感じますね。もっとスパイスが前にくるアマローネもありますが、そこに雑さを感じることもある。スパイス香りのきめ細やかさや溶け込み具合はやはり重要。アマローネに限ってはそれなりのアルコール度数を期待する。だってアパッシメント(陰干し)されたブドウをようやく搾った果汁を発酵、樽熟成させるんですからね。元々は糖度の高い果汁なわけで、それを発酵させればアルコール度数は高くなって当然なわけです。ただし、アマローネにその名の通りの「苦み」を感じるか、完全なる発酵を経た後ながらも「甘味」を感じるか?となると後者になるかな。もちろん、この甘味はアルコールに由来する部分もあるんだけれども。
凝縮した紫のフルーツ。もちろん甘味をイメージする香りもありますが、樽香のヴァニラは派手ではない。ましてや、なるほど苦みをイメージする香りもある。口に含みますと赤いカスタード的な甘味ある輪郭、硬質な球体、隙のない密度。重みはあるが重過ぎはしない赤黒い液体金属。味わいも甘過ぎはしないですね。ほんのりと陰干しされたブドウ皮の風味に苦み、ドライに終息します。アルコールも15.5度とまでは思えないスムーズさ、フラワリーな華やかさはなく、純度の高い凝縮した果実と、ブドウ皮由来の苦みを感じさせる部分にスパイスを感じる。微かなタバコ、クローブの複雑さ。
何も食中酒至上主義ではないが、著名なアマローネの一部は食後酒的なスタイルに対してモンテ・ダッローラのアマローネは食中酒として使えるアマローネである。
なるほどなあ。これまでアマローネには甘味ばかりで、苦みをなかなか感じることはなかったんだが、確かにこのアマローネは苦み、苦い風味を感じることができる。それは甘味が存在するにも関わらず前ではないのかもしれない。苦みはどこかスパイスに通じる部分もあり、そのスパイスに雑さを感じないから苦みすら良質に感じる。
旨いな。
この価格帯で旨くないのは問題ですが、この価格帯だとサンジョヴェーゼか、ネッビオーロか、国際品種がほぼほぼ占めると思うと、アマローネの良さを再確認する。
開いてきた。
決して抜栓すぐを閉じと感じていたわけではないが、各要素が明確になってきた。フラワリーさも感じますし、そこにスパイスは密接、果実の香味もよりわかりやすい。旨味が前に出てきた感覚もある。ふーう、なるほど「名は体を表す」確かに心地よい苦みがある。そして、そこが‥美味しい。
二日目です。グラスはヴィノムのボルドー型です。この手のワインはグラスにたっぷりと注ぐ‥というのは重要ですね。ちろちろと注ぎ足すのはあまり好きではありません。たっぷりの液量は香りの量にも関係してきますし。注ぐという行為が酸化だけではなく荒れをも促進するとの考えがありますからね。
乾いた渋味を連想させる香りはカベルネやサグランティーノなどのタンニン量の多い品種にも似ていますね。ただし、そこはアパッシメントしているアマローネのこと。ドライフルーツ系の甘味ある香りもある。サグランティーノはカカオ70%以上ですが、アマローネはカカオ50%から60%のイメージ。口に含みますと輪郭はやわらか、かつ、濃密です。より口の中の球体に個体感がありますね。ドライフルーツの風味深く、複雑。混醸というのは必ず複雑さに寄与するはずでアマローネはコルヴィーナとロンディネッラ、どちらも必要なんでしょうね。
いいですねえ、このアマローネ。
陰干しされたブドウを搾ったモストを使いますので、コストがかかるワイン。真面目に造れば造るほど‥なんでしょうね。お値段は高くなって当然ですが、この価格ならとても現実的だし、この美味しさを思うと安くすら感じます。
甘過ぎない。
これもポイントですね。渋味があって苦みがあって、そして甘味もあるのですが、まさに食中にピッタリの塩梅がとてもいい。でも、皆さんが期待されているのは、ダル・フォルノ・ロマーノやクインタレッリのような18度ぐらいあるタイプなのかなあ?あれはもちろん美味しいんですけども食後酒なんだよねえ。
このアマローネも酒質は強いですね。陰干しされているというのは、すでに酸化もしきっているようなもので(語弊あり)、高いアルコールとともに抜栓後も息が長いワインになります。また、長熟なんですよね。50年代のネッビオーロやサンジョヴェーゼもまだ飲めるワインもありますが、案外アマローネの古酒ってほんと、え?ホント?と思わせるほどまだまだ感があります。これは高いアルコールも要因のひとつだと思いますけどね。
三日目です。グラスはヴィノムのボルドー型。強めの酒質なので、もっと大きなグラスでも、ブルゴーニュ型でもアリのはずですが、渋味や苦みを楽しむならボルドー型の方がいいのかな?というイメージです(検証はしていません)。ドウライフルーツの肉厚の果皮っぽさがあるんだけれどもカビてないのがいい。紫に濡れたトロトロ果肉の柿、口に含むとさらにしなやかさが増しました。旨いですね。もちろん上質の酸もあるのですよ‥でも渋味、苦みが旨いのがアマローネなんですね。甘味が引き立て、引き立てられ‥。旨いよねえ。決してフラワリーな感じじゃない。ブドウ、果実の凝縮を重過ぎずに感じさせてくれる‥アマローネ、うん、これ基準でもいいと思う。
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