Flors di Uis 2006 Vie di Romans【予備品】
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フロールス・ディ・ウィス 2006 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/マルヴァジア・イストリアーナ、リースリング・レナーノ、フリウラーノ/辛口》
フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクマを持つテロワール。17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。
創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。
彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。
流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。
2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。
イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。
また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。
「フロールス・ディ・ウィス」とは「花の香り」という意味。単一品種からなる個性と、らしさ溢れる酒質が魅力のヴィエ・ディ・ロマンスのラインナップの中でドゥトゥンと、このフロールス・ディ・ウィスのみ混醸となります。このフロールス・ディ・ウィスに混醸される品種は三種類。セパージュ比率はビンテージによって異なります。公式サイトには2007年までの情報しかなく、この2006年の比率は不明です。
ここからは2013年ビンテージの情報。
合計の畑の面積は3.88haで、1987年、1995年、2001年に植樹された平均樹齢20年の樹は、ボキス、チャンパニス、ヴィエ・ディ・ロマンスの畑で栽培されており、砂利や、小石を含み、鉄分を多く含む赤味がかった砂質のシルト質土壌だそうです。haあたり6000本の株密度、海抜は29m〜34mの畑で収穫されたブドウで醸されます。
フリウラーノ→リースリング→マルヴァジアの順番に収穫されたブドウは、約8度でのコールドマセラシオンの後、16度〜19度に温度管理されたステンレスタンクで澱と接触させたまま16から25日間のアルコール発酵。マロラクティック発酵は行われずにステンレスタンクで澱と接触させたまま約8ヶ月の熟成後、9ヶ月の瓶熟成となります。生産本数は約20,000本。
で、現行は2014年(未毒味)となり現行比8年となります。2006年はフリウリも当たり年ですね。
飲んでみました。
ムフムフとしちゃう黄金色。三種類(のはず)の果実味はしっかりと溶け込み合ってトロ味を伴うまとまりがあります。甘過ぎはありませんが、そのなめらかなトロ味は甘味さえ感じさせますね。
白の古酒の醍醐味!味わって下さい!
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