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Longorucis Pinot Nero 2018 Vie di Romans

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の赤

→ ヴィエ・ディ・ロマンス

	更新履歴 2021/11/25 販売価格 5,980円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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ロンゴルチス・ピノ・ネロ 2018 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア／フリウリ／赤／ピノ・ネロ／フルボディ》

フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するマリアーノ・デル・フリウリ地区はイソンツォDOCエリアとなります。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール。

17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならずイタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。ジャンフランコが三代目‥次は息子さんが四代目となるそうです。

創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの、カリフォルニアの大規模なワイン生産者である「（ＥＪ）ガッロ」との商標権の兼ね合いで1986年に名称の変更を余儀なくされたそうで、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、ブドウ品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと。また「テロワールに最も適したブドウを栽培すること」「凝縮したブドウを作ること」「完熟期を迎えたブドウを最高のタイミングで収穫すること」な、当たり前のことを当たり前に‥に向かって邁進する生産者。

流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に毎年生み出されるワイン達。何度かご一緒させて頂きましたが、本当に偉大さを感じる人物ですね。そこには包容力もあるわけですが、自身の目標や探求へのストイックさをヒシヒシと感じます。とても几帳面でブレない‥見習いたいものですね。

2009年からの樽発酵やマロラクティック発酵の廃止、リースリングレナーノ単一のプリン・フリートや、メルロからなるロゼのチャントンスの生産終了もあり、転換期にあると言え、それまでのスタイルとの差異は少なからず感じて当然ですが、思想としては進化をたどっているはずなんですよね。

イソンツォDOCエリアは北緯45度から46度、日本でいうと最北端である稚内あたりとなります。この地区は平地で海抜も30m前後ながら「北」であることや、大陸性気候と地中海性気候の両方を併せ持つこの地区だからこその要因も多数でそのひとつにロシアから吹き付ける冷たく乾いた風"ボーラ"が平地ながら滞留を興さずに冷涼な気候を保っています。

イソンツォ川の南部は粘土質や石灰質が多い土壌で、畑での仕事量は半端ない。グリーンハーヴェストは二度行い、一本の樹から収穫されるブドウは600g、一本のワインを造るに1000gのブドウが必要と言われているので、そのためには二本の樹から収穫したブドウを使うことになりますね。

また徹底的に酸化を防ぐ醸造も彼ならでは。除梗の段階から極力酸化を防ぎ、発酵が始まるまではドライアイスの粒を混ぜることで酸素を寄せ付けません。またタンクには窒素を充填することで酸化を防ぐ徹底ぶる。酸化を防ぎきった果汁は、ブドウの粒の中味と同じ色、香り、味を持つそうです。

　ヴィエ・ディ・ロマンスの熟成樽に関しての追加情報

　西野嘉高もテクニカル情報を書きながら気になっていたのが熟成樽の容量の
　情報なんですね。225Lと228L‥その3Lの違いに何があるのか？輸入元さんか
　ら回答が来ましたので追加情報として記載しておきます。

　樽の製造メーカーによってブルゴーニュタイプである228L容量の樽と、ボル
　ドータイプである225Lの樽のが異なるそうです。元々ヴィエ・ディ・ロマン
　スではブルゴーニュタイプの228Lの樽を使用したいたそうですが、樽メーカ
　ー（ダルジュ、バロン）がブルゴーニュタイプ（228L）の樽の製造を止めて
　しまい、以降はその樽メーカーからボルドータイプ（225L）の樽を購入する
　ことになったので、熟成に使用する樽の容量が複数あるようです。

　なお、現在ヴィエ・ディ・ロマンスのワインの熟成に使用されている樽のメ
　ーカーとタイプは下記の通り。なお、3Lの差はワインに及ぼす影響はないと
　のことです。

　・タランソ　　：ブルゴーニュタイプ
　・セゲンモロー：ブルゴーニュタイプ
　・ダルジュ　　：ボルドータイプ
　・バロン　　　：ボルドータイプ

ヴィエ・ディ・ロマンスが初めてピノ・ネロに着手していることを言ったのは、2014年の6月のこと。大阪の聘珍楼でジャンフランコ・ガッロ氏を囲んでフルボッコ‥もとい、囲んでの楽しいお食事会の席でした。絶対に口外してはイケナイ約束でしたね（口外してませんよ）。そして、遂に2016年ビンテージを初ビンテージとして、「ヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロ2016」がリリースされることになります。

http://www.viediromans.it/wines/?id=288

ヴィエ・ディ・ロマンスの公式サイトに記載されている、テクニカル情報では樹齢は4年とのことですので2012年に植樹したのでしょうね。しかし、この「ヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロ」は2016年が初ビンテージとなりますが、どうやら2017年は生産されていないのか、公式サイトにも掲載されていません。

そして今回リリース、ご紹介するのは「ロンゴルチス・ピノ・ネロ 2018年」となります。

実は、このロゴルチス・ピノ・ネロは、その2016年に初リリースされたヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロの最新ビンテージではないかもしれません。2016年のピノ・ネロはシャルドネも栽培されている「ヴィエ・ディ・ロマンス畑」の一区画となります。公式サイトでは、ヴィエ・ディ・ロマンスのピノ・ネロは1,15haとなっており、2019年のヴィエ・ディ・ロマンス・シャルドネは9,95haとありますから、2012年にシャルドネの一部がピノ・ネロに改植されたか、元々他の品種が栽培されていた可能性もあります（知らんけど）。

まずは現時点で2016年ビンテージしか存在しない「ヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロ」のお話から。実は弊社にも数年間に入荷し、東京でのワイン会で参加されたお客様と一緒に飲みましたね。輸入元の資料では平均樹齢15年と記載されていますが、公式サイトの情報は前述の通り4年となります（ぜんぜんちゃうやんけ）。酸化鉄や、酸化アルミニウムが混じり、赤みがかった小石混じりのシルト質土壌。18度から最高30度までに温度管理されたステンレスタンクで7日間のアルコール発酵と14日間のマセラスオン、その後、バリックに移されてマロラクティック発酵。新樽比率50%の228リットルのバリックで12ヶ月、35hlのステンレスタンクで8ヶ月の熟成後、瓶詰め。15ヶ月の瓶熟成後リリースされました。2016年の「ヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロ」の生産本数は3,440本。当時日本への割当は150本だったそうです。そして、希望小売価格は12,000円税別でした。

今回リリースされた「ロンゴルチス・ピノ・ネロ」は、実はそれの2018年度版ではなく、新しいピノ・ネロとなるようです。総生産本数は不明ですが、日本を含め三カ国でしか販売されておらず、公式サイト未掲載となっています。公式サイト未掲載ですので「ロンゴルチス」の畑、区画に関しての情報がありません。テクニカル情報も輸入元のものとなります。8度から最高30度までに温度管理されたステンレスタンクで7日間のアルコール発酵と14日間のマセラスオン、その後、バリックに移されてマロラクティック発酵。新樽比率50%の228リットルのバリックで12ヶ月、35hlのステンレスタンクで8ヶ月の熟成後、瓶詰め。15ヶ月の瓶熟成後リリースされました。ということで、実は2016年のヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロとまったく同じテクニカル情報となっています。

ちょっと怪しいですね。いや、随分と怪しいです。

これから担当にしっかりと確認をいただき、裏を取るつもりですので、続報をお待ち下さいませ。

ただし、まったく同じテクニカル情報でも不思議ではありません。そもそもロンゴルチスの畑がヴィエ・ディ・ロマンス畑の一部区画をそう命名した可能性もあるのですから、2016年のヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロの最新ビンテージである可能性もあります。2017年は生産しなかったとして、2016年の初ビンテージよりも、生産本数が増えたとします。2016年が3,440本ですから、1,5倍になって5,160本、それを三カ国で分けたら、1,720本になります。今回日本の割当が1,800本としたら、あながちヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロの最新ビンテージというのも不思議な話ではありません。テクニカル情報が同じであるのも、確認をとってない輸入元の怠慢の可能性もありますが（同じ時こそ念押しで確認せなあかんね）、2016年にある程度確立されたテクニカルな方程式があるのかもしれません。ヴィエ・ディ・ロマンスの白ワイン達も、ビンテージによって、発酵期間や熟成期間に差異はありますが、基本的に発酵温度など同じですからね。

ただ希望小売価格に相当な差異があります。2016年のそれは12,000円税別、2018年のこちらは5,200円税別と半分以下ですからね。ロンゴルチスの畑がヴィエ・ディ・ロマンス畑の一部の改名なのか、また違う畑だとして畑の面積や、総生産本数も不明ですが、嬉しいことながら、半額以下となると、やっぱりヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロとはまったく別の畑で、その最新ビンテージではない、新しい初ビンテージものの可能性もやっぱりありますね。

なお、ヴィエ・ディ・ロマンス・ピノ・ネロは撫で肩瓶、ラベルデザインは白ワイン達と同じですが、文字は赤になりキャップシールも赤ですが、このロンゴルチスはキャップシールは青に変更されています（写真だけですけど）。また、ロンゴルチスのアルコール度数も現時点で不明ですので入荷してからの確認となります。続報を待て。