Pinoto Grigio 1989 Gravner
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ピノ・グリージョ 1989 グラヴナー
《イタリア/フリウリ/白/ピノ・グリージョ/辛口》
今やアンフォラ熟成の代名詞ともなるグラヴナー。グラヴナーに関しては年代によって造りが変化してきた歴史がございます。それは思想の変化ともとれ、その後を追随する者も現れることから、トレンドに乗った変化ではなく、トレンドを生み出し続けている生産者とも言えます。トレンドと書くとちょっと商業主義的かもしれませんが、その変化は、心変わりではなく、実験的でもあり、進化でもあり‥そんな感じでしょうか。
今回ご紹介するのは1989年のピノ・グリージョ単一品種となります。ラベルデザインは白地の頃ですね‥しかも真ん中のラインが通称(俺しかそう呼んでないが)i-modeになる前の長方形の頃のラベルとなります。そんな白地のラベルにはクスみ、汚れがないわけではありませんが、経年を思うとキレイな状態。こんな白ワインにここまで凹みが必要か‥と思うしっかりとしたボルドー型のボトル、キャップシールの状態もよくすべてのボトルでくるくると回り、さらに液面の十分な高さを誇っておりますので液漏れはありません。表記のアルコール度数は13度となります。液色も透明度があり、褐色になっていないのもいいですね。
あまりにも気になるので飲んでみた。
さすがにピノ・グリージョということもあり、透明度はあるが赤味がかった色合い。昨今のブレッグの用な血尿の様ではないが、それなりに濃い色調ですね。香りはこの年代らしいバリック熟成の名残を感じさせる樽香、グラヴナーらしい酸化したニュアンスと熟成香が交差します。フルーツの風味もまだありますし、酸も不足感はありません。白ワインらしい熟成した姿でもあり、グラヴナーらしさもありますね。ただ、このワインが持つのは基本的に初日だけ‥と思って頂いてもいい。二日目になると、酸味他は問題ないのですが、果実の香味にスポっとヌケた感じが出て来ますね。もちろん飲めないわけではありませんが、断然初日の方が美味しく楽しめますよ。
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