Rose Palmina 2017 Riecine
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ロゼ・パルミナ 2017 リエチネ
《イタリア/トスカーナ/ロゼ/サンジョヴェーゼ/辛口》
ガイオーレ・イン・キャンティ地区。1971年にイタリア人の妻パルミラを持つイギリス人のジョン・ダンクリーが避暑地としてバディア・ア・コルティブォーノの近くにある1.5haほどのブドウ園がついた修道院近くの別荘を購入。使い古された醸造設備を補修と、ブドウの植え替えを行い本格的にブドウ栽培とワイン生産を始めます。
初めてのキャンティ・クラッシコは1973年ビンテージで1975年にリリースされました。ジョン・ダンクリー氏はDOC法では認められながらも決してカベルネ・ソーヴィニョンを栽培するつもりはなかったらしく、「バロン・フィリップ・ド・ロートシルトがサンジョヴェーゼを植える時こそ、私はカベルネ・ソーヴィニョンを栽培し始めるでしょう」だなんて名言も残しています。
リエチネのワインは80年代にも高い評価がされました。ラ・ジオイアはサンジョヴェーゼからなるスーパータスカンとしてご存知の方も多いでしょう。2015年まで醸造を担当していたであるショーン・オキャラハンは、1988年にリエチネに訪れジョン・ダンクリーに出会っています。1990年までは他の生産者の元で醸造を行っていましたが、1991年にジョン・ダンクリーから畑や醸造設備を引き継いだショーンがオーナーとして再出発をしますが、1996年に経営状態が悪化し出資者を募ります。翌年にはニューヨーク在住のガリバーマンの出資により再建、1998年には元々セラーだった場所に醸造所を移設し経営を再建後はショーンが当主となっていましたが、ロシアの資本に買収され追われるようにリエチネから手を引きました。
2012年には設備も一新、セラーも拡充されました。新しく清潔な醸造所に、流行りの(語弊あり)卵形セメントタンク。もちろん栽培だってビオに移行している途中かと思われます。それが今‥なんですよね。ブドウ栽培だって醸造だって、少なからずトレンドがあるものです。
現在は合計15haの畑を持ち、ロゼ、キャンティ・クラッシコ、サンジョヴェーゼ100%のIGTはラ・ジオイアとその名もリエチネの二種類を生産しています。サバスティアーノと呼ばれるトレッビアーノとマルヴァジアからなるパッシート(ヴィンサントではなさそうです)も醸しています。また実験的にImprovvisazione(即興)というシリーズでピノ・ノワールとメルロも醸していた時代もありました。
2015年からは、新しい醸造長としてテヌータ・ディ・トリノーロで経験を積んだアレッサンドロ・カンパテッリ氏が加わり、2016年からはカンパテッリ氏のワインとなります。ショーンの時代もロゼを醸しており、「ロゼ・フォー・ジェスパー」という名前で2013年を紹介した履歴がありますが、カンパテッリ氏になってから一新されました。CCその他、あくまでもリエチネのスタイルを継承せねばならないワインもあるかと思いますが、このロゼ・パルミナは、彼の思う理想のロゼとして完成させたようです。
9月の1週目から2週目にかけ、各プロットで行われたプレ・ハーベストで得られた(早摘み)サンジョヴェーゼ100%。選果後は55HLのノンブロ社製のキューブ型(卵形ではない模様)のセメントタンクに投入し、酸化を防ぐ為にドライアイスを1日3回を加えます。5度で48時間のコールドマセラシオンの後圧搾。15度を保ちながら約40日間かけて自生酵母のみでアルコール発酵の後マロラクティック発酵が施されます。軽い澱引きの後瓶詰め。ラベルに描かれた蘭の花は創始者であるジョン・ダンクレーの妻、パルミナさんが好んだものでワイン名にもその名が冠されています。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
透明のブルゴーニュ型瓶。ラベルに描かれた蘭も淡くこれまでのロゼ・フォー・ジェスパーとは見た目からもまったく違うワイン。ガラス栓でブショネの心配なし、冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのキャンティ型、バックラベルに記載のアルコール度数は12.5度となります。
オレンジが射すセルロイドな赤っぽいサクラ色、熟度のあるもぎたてチェリー、イチゴ、少し酸味を感じるフランボワーズ。この手のロゼの中には少し果実香とミネラルの狭間にプラスチッキーな香りがあるものもあるがこれはない。ほんのりと甘味のある果実香でロゼとして開いていますね。
口に含みますとフレッシュかつ引き締まった酸味がとてもいい。味わいにも甘味を感じますが旨味推しのスタイルではなく、チェリーを主体とした果実果汁が酸味に誘導されるように喉を通る。含み香もしっかりとあり、余韻もとても長いのもいい。夏だけではないが、この酸味の潤す感覚はとても夏のロゼに相応しい。
スモモやアセロラなど酸味を感じさせる赤い皮の果実。旨味もないわけではなく旨酸っぱい。そう、あくまでも酸っぱさを感じる酸味がクイっとその世界観に引き込む。
新鮮なトマトに塩。この場合はオイルはなくてもいいかもしれない。タコ、ビネガーの効いたマリネで、そこにラディッシュなどダイコン系あると嬉しい気がする。
少しミンティーな部分もあるし、そのクッキリとした酸味があってワイン単体よりも食がススム君ですね。
二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのキャンティ型。サンジョヴェーゼのヴィニフィカート・イン・ビアンコ的な香味もあるが、しっかりと赤い果実の香味もある。初日よりも少し旨味も増したが、旨酸っぱい、キュンとした酸味が青春してますね。タイトという意味ではなく引き締まっています。
なんだかんだと色んなロゼを扱ってきましたし、サンジョヴェーゼなロゼも比較的多いのですが、こんなにも酸味がキュンキュンしているのも珍しいかも。果実味が豊かに前に出ているものもいいし、もっと白ワインに近いタイプもいいのですが、このロゼのようにロゼらしい香味に富みながらも、目が覚めるほどキュンとした酸味があるのも珍しい。カニカマとキュウリを三杯酢で。紅白なます。ままかりの酢漬け。
三日目もこのロゼはそう色に変化はありませんね。酸っぱさは健在ですが、塩味と旨味が増したように感じます。旨味が増すと果実味によりボディ感がありますね。でも、筋の通った酸っぱさがあり、酸味による構成感がとてもいい。クッキリとした酸味がワイン全体にメリハリをつけてくれています。サンジョヴェーゼのロゼらしい香味もありますが、このワインのようなバランスのロゼは初めてですね。暑い日に、まずは喉を潤す感じで使って頂くのもいいかもしれません。
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