Chianti Classico Gran Selezione - Gaiole 2019 Capannelle

トスカーナ州の赤 > Chianti

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更新履歴 2025/01/28
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キャンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネ・ガイオーレ 2019 カパネッレ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》

キャンティ・クラッシコ地区の南東部に位置するガイオーレ・イン・キャンティの小高い山の頂上にカパッネッレは位置します。ローマ在住の実業家ラファエル・ロセッティ氏が1972年にこの地の農家を買い取ったことから始まり1974年にアジェンダを興しました。その後、1997年にホテル業界で成功したジェームス・B・シャーウッドが買収し現在に至ります(たぶん)。

丘陵地の頂上に建てられたアジェンダはクラッシックなまさにトスカーナの石造り。ながら最新の醸造設備が整えられています。カパッネッレと言えば、アヴィニョネジとのジョイントで生まれた"50&50"を思い浮かべる方も少なくないと思います。サンジョヴェーゼとメルロを等分、そのサンジョヴェーゼはこのカパッネッレなんですよね。トスカーナIGTが主流の造り手というイメージですが、近年はCCや、CCGSに、ロゼもリリースしています。昔から定評のあるシャルドネはオーロ(ORO)と呼ばれるマグナムのみの上級ラインも存在します(なぜかラベルは銀色)。また、マルヴァジア・ネーラ単一の赤なんかもリリースしているようです。

カパネッレのCCGSは、「ガイオーレ」のサブゾーンも記載されており、ガイオーレ地区の自社畑からのサンジョヴェーゼ100%となりますね。カパネッレが所有畑の中でも深い森に覆われた丘陵地隊で標高が高く冷涼なエリア。泥灰質または石灰質の土壌。ブドウは収穫後、温度管理されたステンレスタンクでの発酵後、13hlから30hlのスラヴォニア産の樽で12ヶ月の樽熟成後瓶詰め、合計30ヶ月以上の熟成を経てリリースとなります。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

昔の樽型、うぐいす色ラベル時代から「そう」ですが、カパネッレはセンスがいいですね。新しい時代のフォント推しのラベルもとてもセンスがいい。基本白地のラベルが多いのですが、このCCGSはいわゆるボルドーレッドに白抜きになっています。普通ならキャップシールもこの赤で推しそうですが、そこは白、そしてガッロネッロのトレードマークシールが真正面に貼られております。バックラベルは、情報も豊富なのでぜひご確認を。グラスはシュピゲラウ、ディフィニッションのユニバーサル型、コルクはさすがに良質の5cmとなります。色調は深みがありますが、エッジはまさにサンジョヴェーゼ100%ですね。グラスからの香りも正にキャンティ・クラッシコらしいサンジョヴェーゼの香り、スミレや、チェリー系の果実香に、スパイス、豊富な渋味を連想させる香りがあり、まさに王道的スタイル。あ、ちなみにアルコール度数が13,5度というのも評価したいポイント。

口に含みますと、粘性があり密度感が素晴らしいですね。一寸の隙もない果実味。赤い果実の酸味はありますが、熟してますね。渋味もすでに角が取れつつあり甘味を伴います。ほどほどに旨味はすでにあり、二日目を期待させる初日。いや、初日から十分旨いと感じるのは、しっかりと熟成させてからリリースされるからでもあります。ちなみにバックラベルに記載の瓶詰日は、2022年の3月3日とありますので樽熟成期間も12ヶ月以上あるんじゃないかな。樽熟成、瓶熟成ともにしっかりと時間が費やされているのもCCGSの差別化点ですね。対して、樽の風味はそれほど強くありません。レンテンナーノのバロンコーレと比較しても控えめですし、ヴァニラの要素はほぼ皆無。飲み進むにつれ、キャンティ・クラッシコらしさもありますが、ブツネッロ的に感じるのはなんなんでしょうね。正直、CCGSは懐疑的な部分もあるのですが、カパネッレのCCRよりも格上感は十分に感じ取れ、とてもいいワインですね。よく見ると、CCRと白と赤の比率が反転してますね。なるほど。

構成感もあるし、バランスも良い。度数も13,5度ですので、強さもありますが、飲みやすい。終盤のまろやかさと、密度感は特にいい。どんどん香味は深く開いてくるし、余韻も長くなる。なかなかCCGSの価格帯はどこを中心に持っていけばいいのか(まだ)迷いますが、これは、この価格で十分釣り合ってます。うん、なかなかベルベッティな飲み口がありますね。アルコールに頼らないフルボディ。鼻に抜ける香りに持続性があります。

二日目もグラスはシュピゲラウ、ディフィニッションのユニバーサル型。どう考えても旨いはずの二日目、ネリネリと馴染んだ果実香、飲み口はすべらかでベッベッティなのは初日同様。思ったよりも甘味に逃げず、端正なタンニンがある構成感は、CCGSらしいと思えますね。馴染みも感じますが、威厳とも感じるタンニンや酸味はしっかとあるのがいい。旨味がありジューシー、余韻も長くひとくらす上感がある。少しヨードっぽさもあるんだけど嫌な要素ではない。

三日目もグラスはシュピゲラウ、ディフィニッションのユニバーサル型。二日目同様の香りの開き、サンジョヴェーゼ100%ですが、少しマルヴァジアネラの雰囲気あり。やわらかいミネラルの張り、旨味がありやっぱりジューシー。どこか杉のようなさわやかな樽香が一陣の風。構成感、揺るぎがないのもいいですね。スクっとしています。粘性のある果実味はパワフルというよりも、マターリとした感じ。とはいえ、緩い濃さではないのは、さすがです。

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