Rosa Salae 2019 Antonio Caggiano
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ローザ・サラエ 2019 アントニオ・カッジャーノ
《イタリア/カンパーニャ/ロゼ/アリアニコ/辛口》
創設者であるアントニオ・カッジャーノは、北極からアフリカの砂漠、アメリカから南アメリカまで(南アフリカとは書かれてませんでした‥)世界中を飛び回るフォトグラファーでしたが、家族が所有していたサラエ・ドミニ地区の歴史あるブドウ畑へと心を惹かれていきます。1990年、アントニオh彼の愛するタウラジの歴史と伝統を再構築し、拡げていきたいという思いに突き動かされカンティーナを設立することを決意、かつてフェウディ・ディ・サン・グレゴリオも手掛けたアリアニコとしてのスペシャリストとして名高いルイジ・モイオ教授を醸造コンサルタントとして迎えます。
アントニオ・カッジャーノでは3つのDOCGを抱えるカンパーニャ州の内陸部に広がる歴史あるワイン産地であるイルピニアの丘陵地帯に位置します。所有する26haのブドウ園のうち、コントラーダ・サーラの風通しの良い海抜350mから450mの23ha、南西向きの畑ではアリアニコを、ラビオの3haの南西向きの畑ではフィアーノが栽培されています。いずれも粘土石灰質の土壌。グレコはトゥーフォの、ファランギーナはベネヴェントの、アントニオ・カッジャーノが栽培管理を行う契約農家から仕入れています。
写真家のみならず建築家の顔も持つアントニオが天然の岩を掘り広げて作った地下の洞窟型のセラーでは天然の岩場から浸み出る湧水が必要な湿度をもたらします。自然環境を利用しながらも、最新の醸造設備で温度管理を行い、規定の熟成期間よりも長く熟成させる、させられることも特徴です。現在はアントニオから息子のジュゼッペの代へ継承期、今後ますます期待させるカンパーニャの造り手となります。
そんなアントニオ・カッジャーノのロゼ、品種はやっぱりアリアニコとなります。残念ながら公式サイトには掲載されておりません。セニエか、若樹からのブドウかも不明ですが、ステンレスタンクで熟成させたもののようです。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ずんぐりむっくり型瓶。ラベルの挿し色はロゼらしいピンク。透明瓶ですのでロゼの色が映えますね。コルクはディアム社製の4,5cm、冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのキャンティ型。ちなみに表記のアルコール度数は12,5度となります。オレンジとピンクのセロファン的な色合い、香りは思った以上に重さを感じる果実香、チェリーやバラの風味があり、爽やかさもありますが、渋味を連想させる赤い果実がハッキリとしていますね。
とりあえず口に含みます。おお、予想外の桃、スモモの果実味。そこのプラムの風味があり旨酸っぱくておいしい。そんなハッキリとメリハリのあるロゼらしい果実味は力強さがあり、酸味もクッキリとしていますね。低い温度ですが、果実の香味もしっかりでてて、とてもおいしいロゼ。サクラの風味、渋味はどこか茶葉系で、余韻にも渋味を感じますね。全体的にほんのりとした果実の甘味を感じますが、味わいには、タンニンや酸味もありますししっかり辛口なロゼに仕上がっています。
フルーツトマトやチェリートマトを軸に、ロースハムのサンド、脂身のあっさりした豚ロース、鴨ハムなんかもいいかもしれない。鮭のちゃんちゃん焼き、サーモンとチェリートマトとかめっちゃ合いそう。シュリンプカクテル、ちょっとピリっとしたケチャップのソース。華やかさもありますね。そんな華やかさな余韻も長い。
二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはヴィノムのキャンティ型。そう色に変化はないかな、少しオレンジが強くなったようには見えますが。潮の風味があるんですよね。ヴェスヴィオ火山というよりもアマルフィの潮風か‥。飲み口にはしっかりと酸味と渋味を感じ、ああ、アリアニコなんだなあと思えるロゼに仕上がっています。果実味に甘味はありますが、しっかりとドライで、疲れるような甘味は皆無ですね。二日目はますます食中酒として使えそう。軽めのトマトソースのパスタを、乳化してないぐらいのをズバズバ吸い込みたい。
三日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュアに変更です。うん、酸味に旨味がありますね。ようやくイチゴ系の風味も出てきたように思います。終盤に舌に渋味を感じますね。明らかにロゼです(当然ですが)。三日目でもちっともオチないし、ヌケもない。味わい、香りの余韻も日を追うごとに長くなっているようにさえ思います。ロゼって、だんだんヌケてくものですが、しっかりロゼを保っていますね。とはいえ、つけたような香味があるわけでもなく、しっかり楽しめるロゼに仕上がっています。おいしいですよ。
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