Sagrantino di Montefalco 25anni 2003 Arnaldo Caprai
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サグランティーノ・ディ・モンテファルコ 25anni 2003 アルナルド・カプライ
《イタリア/ウンブリア/赤/サグランティーノ/フルボディ》
1971年、繊維の仕事で成功したアルナルド・カプライは、5haのヴァル・ディ・マッジョブドウ園を購入したのが始まりです。もちろん、そこにはサグランティーノが植樹されており、アルナルド・カプライは畑を買い増しして行きます。1987年には息子で現オーナーとなるマルコ・カプライがアジェンダで働き始め、1989年にはマネージメントを任されます。マルコ・カプライの代になり、1990年‥ミラノ大学との共同研究で、より良いサグランティーノのクローンを開発するなど高品質化が進んだとも言えます。また、同年、アッティリオ・パーリ氏をエノロゴに迎え、更なる品質向上に寄与しました。その色、その糖度、そして最上のエレガンスを求めたクローンの研究は足掛け7年続き、その間に60種類を越えるサグランティーノのクローンを選びだし、現在ではその内の5種類から6種類のクローンのサグランティーノをブレンドしています。
そして25周年となる1993年に、そのリゼルヴァとして、モンテファルコ・サグランティーノ・25anniが生まれます。(リリース年が1996年となり、創業25周年の1996年に1993年のそれが初リリースを迎えました)
現在は136haというブドウ畑を所有していますが、その本拠地はモンテファルコとベヴァーニャの間のロカリタ・トッレに醸造所を構えるようです。畑は、モンテヴァルコ、ベヴァーニャ、グアルド・カッターネオ地区などに広がり、赤であればサグランティーノやサンジョジョヴェーゼ、白ならはグレケットなど、ウンブリア州の土着品種を中心に栽培されています。モンテファルコと、カプライのアジェンダの間にベルヴェデーレという街があります。かつて日本市場にも導入されていたポッジョ・ベルヴェデーレは、このあたりのブドウ園からのブドウで醸されていたのかも知れませんね。
その基本は1979年に初ビンテージとなる。「モンテファルコ・サグランティーノ・コッレピアーノ」そして、そのリゼルヴァとして25周年に発表された「モンテファルコ・サグランティーノ・25anni」が筆頭となります。「モンテファルコ・サグランティーノ・パッシート」は1975年から作られているそうで、普通の赤ワインよりも先‥実はこのパッシートの方が1977年に先にDOCに認定されているんですね。サグランティーノは、ご存知のとおりタンニン量は多く、アルコール度数は高い。その当時の栽培‥醸造ですと、なかなかスティルの赤としては厳しく、逆に陰干しさせたパッシートに用いる方がポピュラーだったわけです。そんなサグランティーノを素晴らしいスティルの赤に仕立てることに尽力し、成功を納めたのが、アルナルドであり、それを継いだマルコ・カプライなわけです。
なお、モンテファルコ・サグランティーノがDOCに認定されたのが1979年、その年にコッレピアーノが初ビンテージを迎えますが、それまでは名前の付かないモンテファルコ・サグランティーノを醸していたと思われます。1992年にDOCGに昇格‥翌年の1993年に25周年として25anniが…単なる偶然ではなく、この地域を引っ張ってきたカプライならでは‥とも言えるのではないでしょうか。
さて、この25anniですがコッレピアーノのリゼルヴァという位置づけともなりますが、コッレピアーノと畑が違うのか?までは明らかではありません。しかし、セレクションの違いなどは想像できますね。サグランティーノ100%となりますから、樽熟成途中に振り分けられる可能性もあります。
ウンブリア州はモンテファルコ地区という‥小さな‥小さなエリアでしか栽培されていない稀な土着品種で、近年、生産者も増えはしましたが、その作付け面積は100ha程度。それまでは、サンジョヴェーゼと混在されて栽培されており、サンジョベーゼだと思われていた‥という品種でもあります(今から思えば‥まったく違うキャラクターなのにね)。そのタンニン量の多さから、小樽での熟成‥という近代の醸造技術が確立されていなかった1979年までは、パッシートに用いるブドウだったわけです。
1979年に、このアルナルド・カプライを始め、ようやく辛口(ドライ)なスティルワインとしてのサグランティーノ・ディ・モンテファルコが産声をあげます。(DOCGに昇格したのは1992年)その屈強で豊富なタンニン、高いアルコール度数は、バートン・アンダーソン曰く「ヴェネトのアマローネに比肩するワイン」と評しています。そんな、サグランティーノ・ディ・モンテファルコを第一人者は、やはりこのアルナルド・カプライ。
1996年という創業25周年を記念して1993年ビンテージがリリースされた25anniですが、それ以降も、その志を‥ということか、優良年のみの生産となりますが、25anniという名前が付け続けられています。サグランティーノ・ディ・モンテファルコを守り続け、その品質向上に勤めてきたのは、父アルナルドですが、1987年からアジェンダに入り、1989年からマネージメントも任されるようになったマルコ・カプライが、その収量を落とし、さらなる醸造の近代化をもたらした結果な成果‥とも言えます。
9月の終わりに収穫されたサグランティーノは、30度以下に温度管理されたタンク内で30日間の醸しと発酵。その期間はコンスタントにポンピングオーバーが施されます。フランス産のバリックで24ヶ月の樽熟成後、6ヶ月の瓶熟成が施されます。
さて、その高い評価はご存知の通りですね。トレ・ビッキエリの常連なのはご存知の通り。では、ヴェロネッリ誌の評価を。
2000年:98点(D.T)
2001年:96点(G.B/D.T)
2002年:評価されていません。
2003年:97点(D.T)
2004年:94点(D.T)
2005年:96点(G.B/D.T)
2006年:97点(G.B/D.T)
2007年:97点(G.B/D.T)
2008年:96点(D.T)
2009年:96点(D.T)
2010年:97点(D.T)ソーレ
2002年を除いた平均点数は96.7点と非常にアベレージの高い銘柄ですね。サンジョヴェーゼにしては猛暑なビンテージぐらいが丁度いい、そんな印象も受けます。2003年もアベレージを超える97点を獲得したビンテージで楽しみですね。
さて‥状態は、ラベルの金色の帯部分が箔押しになっているようなのですが、これがラップにくっついて剥がれているボトルもあります。ラベル保護のためのラップ巻きなのですが、逆にラベルの箔押しをくっつけるなんて皮肉なものですが、気にしない、気にしない。とくに擦れや汚れもないだけに少し残念です。とはいえ、いつもの癖でやはり検品時にまたラップを巻きましたので、箔押しが剥がれたらごめんちゃい。
ということでワケアリ特別価格とさせて頂きます。
キャップシール、DOCGのピンクの帯封も真新しい状態。帯封はシールに裾巻きでくるくるとは回りませんが、液面は帯封よりも上でたぷーり入っており液漏れはないはずです。液色はさすがにサグランティーノを感じさせる深い色でなかなか先が見通せませんが、ネック部分、瓶底の部分で確認すると透明度もあり状態はいいですね。もう少し澱もあるかな?と思ってたのですが、澱も少なく、濁りやモヤりもなくいい状態ですよ。ちなみに、表記のアルコール度数は14.5度。
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