Piere Sauvignon 2008 Vie di Romans - Magnum 1,500ml
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ピエーレ・ソーヴィニョン 2008 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/ソーヴィニョンブラン/辛口/1,500ml(マグナムボトル)》
フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するイソンツォDOCに所属するマリアーノ・デル・フリウリのカンティーナ。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい、平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール‥17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならず、イタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。
なんでも‥創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの‥かのカリフォルニアの大規模な生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権云々で1986年に名称の変更を余儀なくされたとか‥。そして、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。
彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、葡萄品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと‥。また「テロワールに最も適した葡萄を栽培すること」「凝縮した葡萄を作ること」「完熟期を迎えた葡萄を最高のタイミングで収穫すること」など‥当たり前っちゃー当たり前‥理想と言えば理想‥でも、その理想を具現化できている生産者が少ない中‥こんな当たり前の事を目標に信念に掲げるのが彼‥流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、験を元に作る‥ある意味、エゴイスティックなワイン達は、確かに、彼のヘンコな一面を垣間みれますし、彼の話‥を聞けば聞く程‥神経質そうな‥几帳面な性格を伺えます‥しかし、彼の作品を飲めば‥ただの趣味、わがまま‥では済まられない素晴らしい作品であることに間違いありません。
■ビンテージ情報
2007年〜2008年の冬は雨が多く、土壌には、その後に必要となる十分な水分が保たれることになりました。春先まで雨が断続的に降り続いた結果、発芽が遅めで、4月中旬から始まったことは、例年よりも二週間遅い進行となりました。
春は雨の影響もあり、気温は上がらず、開花は6月上旬となりまし。雨の影響は葡萄の結実自体も少なくなり、ピノ・グリージョ、シャルドネ、メルロは特に影響を受けました。
初夏は、雨混じりの涼しい気候で、ベト病が多く発生。その対策として、葡萄の葉数をコントロールしました。その後は、気候は完全に回復し、非常に良い状態になりました。収穫の少し前からは、寒暖差が大きくなり、質の向上に繋がりました。収穫期の天候は、ほぼ完璧で、量は少ないながら素晴らしい葡萄が収穫できました。
2008年の特徴は、葡萄房がコンパクトに密集せずに、十分な空間を保つことで、房や粒の間に空気が循環することで、カビ対策に功を奏したことは、葡萄にとって非常に良い状態でした。特に、晩熟型となる、シャルドネ、マルヴァジア、フリウラーノの出来は秀でたものとなりました。
主要葡萄品種の収穫は、ソーヴィニョン・ブランが9月8日、ピノ・グリージョが9月15日、シャルドネは9月の下旬、マルヴァジアは10月の上旬となりました。寒暖差が大きかった影響で、高い香りと十分な酸、結果、糖度もあがることになりました。中でも特に良い収穫だったのは、シャルドネ、ピノ・グリージョ、ソーヴィニョン。
過去のビンテージと比較すると2004年、2006年同様に素晴らしい葡萄が収穫できました。パワフルながらバランスの良いワインができ、熟成を視野に入れてもよい酒質に仕上がりました。
■テクニカル情報
1981年、1984年、1997年、2002年にhaあたり6000本の株密度で植樹されるピーレ畑は、8.03haと‥ヴィエ・ディ・ロマンスの所有する畑の中では比較的大きな畑。ソーヴィニョンブランのステンレス仕上げは、このピエーレ。同品種の樽仕上げは「ヴィエリス」となります。
「ピエーレ」は「石」という意味で、砂利や小石を含む、赤味がかった肥沃な泥粘土質土壌。海抜33mとなります。手摘みでの収穫後、タンクで8度での醸しの後、一旦澱を沈め、15度〜19度に温度管理されたステンレスタンクでの発酵後、マロラクティック発酵はビンテージより異なるようで、2008年は一部とだけ記載されています。この2007は35%分量はマロラクティック発酵が施されました。トータルの発酵期間は約18日間となります。
澱と接触させたまま約7ヶ月間、ステンレスタンクにて熟成され、瓶詰。13ヶ月以上の瓶熟成を経てリリースされます。2007年は15.06度という度数でしたが、2008年のピエーレは14.8度。他のワインは軒並み(たぶん)度数が上がる傾向でしたが、ピエーレは昨年よりも低め、それでも14.8度ですから‥凄いんですけどね。また生産本数は、2007年が46,600本でしたが、この2008年は52,594本とのことです。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
お馴染みのラベルデザイン。キャップシールが濃いオリーブ色なので、若干見分けやすいかな‥と。バックラベルに表記のアルコール度数は14.5度となります。冷蔵庫キンキン温度からスタートですが、昨年の結果を踏まえて、ヴィノムのボルドー型でスタートです。
昨年同様、それほど濃くないレモンイエローで、クリアな透明度もお馴染み。冷蔵庫キンキン温度にも関わらず‥香りは開きっぱなし的な開き具合。レモンピールと、バジルや、イタリアンパセリ的なハーブ香は、なかなか厚みがあり、鼻を横切る感じなのが面白い。この薄く見える色からは想像し難いほど‥香りは黄緑〜緑な濃さを持ちますね。
2007年は、高音の香りに感じたものですが、なかなか2008年は重低音なレンジも‥。黄色い可憐な花びらのようなフラワリーな趣きも。
口に含みますと、口に入れる瞬間‥かの猫のおしっこ的な香りがふわりとしたかと思うと、厚み十分‥相変わらず、ヴィエ・ディ・ロマンスのステン仕上げは、ステン仕上げにも関わらずな厚みはまるで樽熟か?と、錯覚‥。
軽めなミネラル、しっかりとしたボディ、口の中は‥まさにソーヴィニョンブラン!!ソーヴィニョンらしい、スパイスなニュアンスと、軽い苦味がアクセント。輪郭部分から、内部への透明な層は2cmで、そこがなかなかクリア。酸味には若々しさを感じつつ、瑞々しいフレッシュさが、厚みを重たくさせない爽快感もある。
今飲んで十分に美味しく、ソーヴィニョンブランの品種特性を良く醸し出している秀逸なワインですね。ソーヴィニョンに樽は必要ないな‥相変わらず、そう思います。
なかなか密度があるのが、良いですね。こうなると、チキンや、豚肉‥白い肉にバジルとレモンなソースや、ドレッシング的なもの‥が欲しくなる。そこに、緑の野菜と、やっぱりトマト‥熟れ過ぎない‥ヘタの回りが緑色のトマトの香りと、酸味があれば‥何もソーヴィニョンブランが魚介‥と決めつけることもない。
もちろん、魚介でも良いけどね‥。やっぱりレモンや、濃度を調節したバジルソースがあると最高かもー♪じゅるじゅる。
温度がちょっと上がってきました。さらにソーヴィニョンブランらしい、ハービーな香りが上がってきました。猫のおしっこ的な香りは、最初の一杯目にフワっとしただけでした。
うーん、品種特性がバシバシ感じられるワイン‥いいですね♪
清々しく、爽快なフレッシュさは、まろやかさと‥相反する部分もありながら、それが共存しているのが、ピエーレなのかもしれません。
二日目です♪今宵もヴィノムのボルドー型。冷蔵庫キンキン温度です。あああ、なんか昨年も感じたのですが、二日目は色が濃くなったような気がします。香りにメロンっぽい吟醸香のようなものも‥。
口に含みますと、うーん!!旨味が強くなってるねぇ。めさくさ旨味がある!!とっても美味しいんです!!黄色い果実の熟れた感じ‥でもフレッシュさも‥。二日目は新緑から黄色味を帯びてきた感じですね。
本日のワインの肴は、ホタルイカのボイル‥もちろん、生だったのをオカンがボイルですから、生臭味など皆無ですが、うんうん、ベストマッチではないが合うね♪それと、イワシを〆たものにスリおろした生姜に、ちょび醤油。キズシと同じ〆方ね‥。酢と砂糖(ちょい塩だろうね)な感じですが、慣れって大事ですね‥オカンの〆具合は、ほんと素晴らしい。酢とワインの酸味‥砂糖と、果実味の甘さ‥生姜が黄色いハーブだとすれば、これも、このワインに良く合います♪
これを思うと、魚介や野菜などのアンティパストミストにもよろしいですね。ピエーレもしっかりと自己主張しつつ、料理の邪魔はしない‥うん、優秀だな。
輪郭のミネラルが綺麗ですね。初日よりもカキンとしています。何度、グラスに鼻を近付けても‥ソーヴィニョンブラン‥そのもの‥。いいですね。きっちりと品種特性を感じさせるワインは‥。間違いありません♪
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