Chianti Classico 2013 Valdellecorti

トスカーナ州の赤 > Valdellecorti

更新履歴 2016/11/10
販売価格

3,000円(税込)

在庫数 SOLD OUT

キャンティ・クラッシコ 2013 ヴァルデッレコルティ
イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ95%、カナイオーロ5%/ミディアム》


キャンティ・クラッシコ地区の中でも個人的に大好きなのがラッダ・イン・キャンティ地区。パンツァーノとガイオーレに挟まれた標高の高い地域で、その標高差も200mから800mと激しく比較的涼しい地域でもあります。その標高の高さと差からエレガントな酸を持つ極上のサンジョヴェーゼが生まれるわけです。特にソットゾーンで選ぶことはありませんが、蓋を開けてみれば‥西野嘉高が選ぶキャンティ・クラッシコはラッダから生まれるものが少なくありません。

このヴァルデッレコルティは以前から注目していた生産者で、2008年ビンテージから日本市場でも紹介できるようになりとても嬉しく思います。1974年創業のヴァルデッレコルティのブドウ畑はたったの4ha。畑もミニマムですが、小さな醸造所と宿泊施設を併設しています。注目されるようになったのは、二代目の現当主‥ロベルト・ビアンキ氏の手腕によるもの。

温度管理されていないタンクの発酵温度を下げるには、夜になれば夜空の下にタンクを移動させる‥搾汁、醸しは足でブドウを踏んでみたり‥原始的かつシンプルな醸造を積み重ねています…と書きたいところだが、醸造方法はほったらかし‥ではありません。サンジョヴェーゼの香味をよりストレートの抽出するための策はセニエやマセラシオン・カルボニカなど基本的なテクニックはしっかりと採用しています。

標高の高さだけが利点ではありませんが、地球温暖化などの影響もあり、過熟傾向。標高の高さは冷涼な酸やミネラルをもたらし、よりエレガントなワインとなります。ラッダの注目すべき造り手‥ヴァルデッレコルティ‥やはり好きな造り手のひとつです。

南東向きの畑は風通しの良い砂地と、小石を含む泥灰土、石灰質の土壌で標高は450mあたり。平均樹齢は17年で、古い樹で30年以上になるサンジョヴェーゼ・グロッソは樹齢別に収穫されます。収穫されたブドウは丁寧に搾られ100%蓋付きのステンレスタンクで約三週間のアルコール発酵が行われます。

ビンテージによって醸造方法の細部が異なります。2013年のテクニカル情報はこちら。

アルコール発酵終了後に果皮の70%はすぐに取り除かれますが、残りの30%の果皮は発酵後も温度管理のもとモストと接触させます。この技法はピエモンテジーナもしくはステッカトゥーラと呼ばれ約4ヶ月の醸しが行われます。そしてスラヴォニア産のボッテで24ヶ月の熟成が施され、3ヶ月の瓶熟成期間を経てリリースとなります。

2009年、2011年、そして2013年と弊社では隔年での扱いですが、すべてトレ・ビッキエリを獲得していますね。


  ■2013年のビンテージ情報

  2013年はブドウの育ちがとても良かった。冬はとても寒く、長かった。
  遅い春の後、暑過ぎるくらいの夏がきた。そのおかげで風味豊かでバランス
  の良いブドウが収穫できた。

  ラッダのサンジョヴェーゼの特徴であるフレッシュなスパイス、サンブーコ
  (エルダーベリー)の花のフローラルさ、理想的なエレガントな酸をとても
  良く表現できたビンテージに仕上がっています。瓶熟成でさらに良くなるだ
  ろう。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


実はこれまで品種はサンジョヴェーゼ‥のみ表示していましたが、この2013年のバックラベルにはサンジョヴェーゼ95%、カナイオーロ5%の記載があります。これまでもカナイオーロが混醸されていたかどうかは不明でごめんちゃい。お馴染みのラベルデザインは、シックというかまあ、もうちょっと派手でもいいかもしれません。コルクはもう少し頑張って欲しい5cm。グラスはヴィノムのキャンティ型、なお表記のアルコール度数は13度となり、2009年、2011年よりも0.5度低い表記です。

明るさがありますね。ヴァルデッレコルティのCCはそう濃い色調ではない。スパイスがくすぐるスミレの香りがピュア。石灰なミネラル香、新鮮なチェリーとベリーの果実香。

口に含みますと、スタンダードなCCらしいド・ミディアムなスタイル。これでいいんです。ストレスがないですね。13度の程よさがスムーズ。酸味が隅々まで広がり、果実の密度を運ぶ。伸びがありますね。伸びが‥。密度に継ぎ目はなく、2012年のようなヌケもない。いい意味であっさりとしててとてもおいしい。プラムの果実の香味、渋味に「和」を感じるがヴァルデッレコルティで、ほうじ茶っぽいかな‥渋味が。緑茶ではないんだ。

バランスがいい。これに尽きるね。

ラッダらしい冷涼な感じがよりエレガントに感じさせる。無理がないね。こうでいいし、こうでなくっちゃ‥だよ。飲み口のエレガントさは、モンテラポーニのバロン・ウーゴ2014年に似てる。濃く、重いワインをもちろん否定するものではないが、スタンダードクラスのCCに求められ、求めているのは、毎日飲めるおいしさなんだ。

神経質か?確かに繊細なんだけれども、気を使わせるようなヤツでもない。

二杯目だが、旨味がじゅくじゅくと沸いてきたし、初日からの一体感がいい。決して複雑味が足りないわけではなく、一体感、まとまりの良さ≒バランスの良さでもある。

まず、グラスからの情報にミネラル香もサンジョヴェーゼらしいか。その後の果実味はツーっと線を引き、ツーっと線が消えてゆくように浸透する。

二日目もヴィノムのキャンティ型。キレイに開いています。スミレが牽引する果実香。色もも濃くはないし、何かにつけてほどほどというのは平均的という意味ではない。一段の深み、味も少し濃く感じますね。旨味もましますが、酸味もだくっています。

うん、スパイス感はあるが雑味はない果実味にピュアさを。ドストレートな一本気ながら、単一品種的な複雑さがある。

うまいねえ。口の中でちゅぱちゅぱしちゃう。

完成度が高いので、ワイン単体でも飲めるし、お料理があれば名脇役な存在感を発揮すると思うね。

三日目もヴィノムのキャンティ型。プラム、サクランボ、香りにやわらかな果実、穏やかでよくまとまっています。旨味が出てますねえ。甘味と酸味がジューシーに奥深く、奥深く浸透します。うーん、旨い。ピュアな果実味の浸透感、潤い、コエンザイムQ10の様。

とてもエレガントで浸透するような果実味‥いいですね。ヴァルデッレコルティの良さがストレートに表現されています。

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