Le Cupole 2007 Tenuta di Trinoro
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レ・クーポレ 2007 テヌータ・ディ・トリノーロ
《イタリア/トスカーナ/赤/カベルネフラン40%、メルロ30%、プチヴェルド8%、カベルネソーヴィニョン22%/フルボディ》
レ・クーポレの変遷を整理いたしますと、まだグランヴァンとしてのテヌータ・ディ・トリノーロが生産されない、その前身であり、白ラベルであった、『レ・クーポレ・ディ・トリノーロ』が第一世代。テヌータ・ディ・トリノーロが1997年に初ビンテージを迎えるにあたり、白ラベルのまま、そのセカンドワインとしてリリースされていた『レ・クーポレ』が第二世代。そして、現在と同様の赤ラベルになった2001年が第三世代。2002年以降は、生産本数の増加と共に、価格もより親しみやすくなった第四世代と位置づけております。
では第五世代のスタートは‥いつからか?
2002年以降は、2001年ほどの濃厚さはありませんが、実勢価格は4000円以下となり、その価格帯のトスカーナとしては、いまだにお値打ちなワインですよね。フランケッティ氏ならでは‥毎年のセパージュ比率の変更も、そのビンテージ特性を表しつつも、一定のスタイルを維持するためのもの。もちろん、ビンテージによる味わいの差‥特に濃さの差をつい意識してしまいがちですが‥そのセパージュ比率に変化が見られたのは2006年からとなります。では、2005年、2006年、2007年のセパージュ比率をおさらいしてみましょう。
■ 2005年
カベルネフラン47%
メルロ32%
カベルネソーヴィニョン12%
プティヴェルド3%
チェザネーゼ4%
ウヴァ・ディ・トロイア2%
■ 2006年
カベルネフラン47%
カベルネソーヴィニョン30%
メルロ13.5%
プチヴェルド9.5%
■ 2007年
カベルネフラン40%
メルロ30%
カベルネソーヴィニョン22%
プチヴェルド8%
となります。2006年をご紹介の際にも言及しましたが、2006年以降は、それまでブレンドされ続けていたチェザネーゼ・ダフィーレと、ウヴァ・ディ・トロイアがブレンドされなくなりました。その真意はフランケッティ氏のみ知る‥ですが、どうなんでしょうね。いずれもカベルネフランとメルロで70%を超える比率なんですが‥より国際的な市場を考えると、無名な土着品種は不要と考えたのか‥それとも、他に理由があるのか‥謎のまま‥となります。
なお、シチリアプロジェクトとなるパッソピッシャーロで醸す『フランケッティ』の存在も、トスカーナにおけるレ・クーポレや、テヌータ・ディ・トリノーロに、チェザネーゼ・ダフィーレがブレンドされなくなった一員があると推測もしておりますが、2006年の『フランケッティ』は、プチヴェルド100%。つまり、2006年はトスカーナでも、シチリアでもチェザネーゼ・ダフィーレは使われていません。チェザネーゼ・ダフィーレ100%からなったチンチナートは1999年、2001年、2003年の隔年生産となりますので、2005年は、『フランケッティ』の初ビンテージに使われており、それなりに納得もできたのですが、来年リリースされる『フランケッティ』の2007年はチェゼネーゼ・ダフィーレ60%、プチヴェルド40%と、2005年の逆転比率となります。よって、2007年の、レ・クーポレには、チェザネーゼ・ダフィーレがブレンドされてくるのでは‥という予想も見事ハズレ…うーん、わかんない。
確認してもらいました‥。2006年、2007年は、トスカーナ(のトリノーロの畑)では、チェザネーゼ・ダフィーレはまったく収穫がなかったとのこと。2008年は若干収穫があった‥とのこと。2008年は、フランケッティがチェザネーゼ60%比率が決定しておりますが‥クーポレや、トリノーロにブレンドがあるのかどうか‥?はまだ謎のままです。
本題に戻りますが、2006年以降のチェザネーゼ・ダフィーレや、ウヴァ・ディ・トロイアがブレンドされなくなったことが第五世代を意味するのか否かは、もう少し先のビンテージも検証してみなければならないかもしれませんね。
さて‥
トリノーロから届いた2007年のレ・クーポレの情報です。
2007年はカベルネ・ソーヴィニョンやプティ・ヴェルドのように、熟すのが遅く、秋の朝露に耐えぬいたブドウからできたワインが大変良かった。今年の果実は果汁は少ないが濃厚だったため、ピジャージュの際は木製スティックで音を立てながら懸命に押さなければいけないほど力が必要だったが、その分凝縮感が出た。
発酵後のワインは熟成を深めるまでの数ヶ月間、黒く、光も通さないように見えた。それが、4月になり、それまで見せたこともなかった果実味とタンニンが表れ始めた。このヴィンテージがここ数年間の中で最高の出来であることは疑いようもない。
とのことです。2007年は2006年と比較してメルロの比率は同じですが、カベルネフランが減った分は、ほぼカベルネソーヴィニョンが増えたようですしね。
レ・クーポレに使用される葡萄の畑は20ha。散布剤として銅・粘土粉・プロポリ・グレープフルーツシード抽出液がまかれています。樹齢は約12年で、haあたり30hlで収穫されますが、細分化された区画、葡萄品種別に発酵と熟成が施されます。レ・クーポレとして仕込まれる発酵済みのキュベは、フレンチオークのバリックで8ヶ月の樽熟成後、セマントタンクで10ヶ月の追熟成が施されます。この2007年は約72000本の生産本数で2006年よりは減ったようですね。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味(2009年)
お馴染みのボルドー型のボトルには、赤色になってから、やっぱり目立つラベルデザインもお馴染みですね♪表記のアルコール度数は13.5度で、2006年は14.5度でしたから‥1度下がったことになります。コルクは並質の4.5cm。まだまだお尻は染まりきりませんね。グラスはヴィノムのボルドー型一択で‥。
エッジは紫。真っ黒な墨色へとグラデーション。香りに一貫性のある濃密さ‥一瞬香りを嗅いだだけでわかる酸味と渋味の質‥イイです。濃厚にして濃密。トリノーロな黒密は空気を含み、深海魚のような黒と紫のベリー系の香り。黒紫に染まるヴァニラの白と、岩や石‥ミネラル。ベリーソースのレアチーズケーキ。
口に含みますと…うーん、開けたてから‥完成度高っ!!が第一印象。口の中にまったくストレスを感じさせない「ミディアム・プラス」というよりも、「フルボディ・マイナス」の絶妙なボディ。なんなんだろう。膨らみ‥という外への動きではなく、元々その大きさを持っていたんですが、その表面処理が違うんだな。口の中にあたる‥その表面処理は、コンパウンドだけではなく、歯磨き粉でも仕上げたぐらいのツルツルんとした感じ‥。
香りも、複雑。もー説明したくもない、あるいみド定番、セオリー通りのボルドーブレンドな香りではありますが、決して‥「またこれか‥」とはならない。
この2007年。エキスもあるんですが、これまでのエキス感とは違うんですね。エキスだけが一人歩きしていない‥一体感。ほんと、完成度が高い。2006年とは違い、柑橘系の酸味ではない。よく熟したベリー系の酸味。黒糖ではなく黒密系。2006年も酸味は丸い印象でしたが、さらに丸い。渋味まで丸く‥というか溶け込み度が高いんだな。
2006年と比較すればアルコール度数は1度低くなっていますが、まったくそんなのどーでもイイ感じですね。年々よくなりますね。迷いがない感じ‥やっぱり、もー土着品種に拘ることもないかな‥とまで思わせますね。
二日目です♪グラスに注ぎたては、白い石、チョークの香り。追撃するように濃密な果実味の第二波。この2007年は、トリノーロ的黒糖香が上品ですね。決して弱いわけではなく品がある。いや、派手な部分なのに品があるのも‥とも、思うが‥アルコール度数が高過ぎないから、そう思わせるんだと思います。
インキーさ‥あります。でも、黒のインクではなく青のインク。昔のレ・クーポレが、走馬灯のように蘇る。2001年‥違う。いや、2001年。違うんだけど‥近年で一番近いのは2001年かもしれない。2001年のレ・クーポレのセカンドワイン的。
口に含みます。パッソピッシャーロ同様に、昨今のレ・クーポレは半年後に‥という感じでしたが、この2007年は初日から旨いし、初日からまとまりを感じ‥完成形。
2001年ではない。2001年ではないが、方向性は2001年。
渋味、酸味‥質が高い。濃密な果実とのバランスが取れてて‥
期待通りのレ・クーポレ。
もっと‥もっと濃さを求めるのは愚問。2001年と方向性は同じだが、2001年ではないのだから。
派手じゃないなぁ。派手じゃないことが、マイナス要因に‥期待を裏切ることになる‥かもしれないが、このまとまり、この完成度はなんなんだ‥毎年、毎年‥期待を裏切り、期待通りのワインを造ってくれるが‥この2007年は‥
デジャブ。
旨いなぁ。旨い。
三日目です♪やっぱり注ぎたてはチョーキーですが、すぐに果実全開。香りがまとまってますねー。口に含んでも‥まとまってる。初日から一環したスタイル、完成度を維持しています。角取れ度も増してはきますが、いつ飲んでも美味しい。酸味と果実味の関係がすごくいいんですよ‥この2007年。
2006年をさらに良くした感じ。2002年以降で最高の出来栄と完成度。
四日目です♪旨い!!落ちてないし、抜けてない‥基本的には初日と変わらないペースとレベルを維持しています。一体感のあるまとまりが増しただけ。もーつべこべも必要ないんだな‥。
凄いね2007年は‥。
■2020年11月10日
さて‥状態は、クーポレらしい真紅の夕焼けラベルは状態がいいですね。特に擦れや汚れはありません。見逃してたらゴメンレベル。キャップシールも真っ赤でとてもいいし、すべてのボトルでくるくると回ると思ったら、液面はリリース時と変わんないじゃないの?と思えるぐらい高い位置をキープしており液漏れはないはずです。液色もすばらしい澄んだ真紅は暗さと明るさが共存しております。瓶底の凹み外周に、まったく澱らしきものがないか、あってもまだ澱になるかならないか程度のごく少量のもの。いやああ実に状態がいい。2007年はもちろん優良年のひとつ。現行比10年は国際品種にとってもかなり有利ですよね。状態がいいのでまだまだ熟成可能ですが、あたしは今飲むのがオヌヌメです!ちなみに表記のアルコール度数は13,5度となります。enjoy!
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