Chianti Classico 2005 Isole e Olena
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キャンティ・クラッシコ 2005 イゾレ・エ・オレーナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ80%、カナイオーロ他20%/ミディアム》
このイゾレ・エ・オレーナのキャンティ・クラッシコを扱うのは1999年ぶりですね。当時は、正規輸入元さんはあったはずですが、確か‥閉鎖的(飲食店のみ‥とかいうバカ)な輸入元さんだったかと‥よって、並行モノを扱ってましたね。
1999年‥非常にしっかりと、コシのあるキャンティ・クラッシコで、西野嘉高の好みな‥緩くない‥構成感のある酒質だったと記憶しております。長らく扱うことはありませんでしたが、いつの間にやら正規輸入元も新しく変わったようで、今回は、晴れて‥正規輸入元さんから、イゾレ・エ・オレーナを紹介することができました!!(正規だから、並行だから‥って考えは西野嘉高にはないが‥)
この数年‥キャンティ・クラッシコには、キャンティ・クラッシコらしさ‥を求めると、IGTっぽく変貌してしまったキャンティ・クラッシコが少なくなく(きっと俺の好みも変わってきたのかもしれんが‥)自称サンジョベスタの割には、キャンティ・クラッシコの扱いが乏しかったのですが‥結局原点回帰…とも言えます。
そして‥2005年。実は、いいビンテージな印象。2004年と2006年に挟まれた‥まるで1997年と1999年に挟まれた1998年のように…。特に、トスカーナでは外れた印象ないですね。
久々に本格的‥というか伝統的なキャンティ・クラッシコ。
絶対、満足いただけると確信しますっ!!
キャンティ・クラッシコ地域でも、北東にグラーヴェ・イン・キャンティ、東にラッダ・イン・キャンティ南東にカッテッリーナ・イン・キャンティと隣接するバルベリーノ・ヴァル・デルサ地区に位置するのが、このイゾレ・エ・オレーナです。
あまり聞き覚えのない地区かもしれませんが、イゾレ・エ・オレーナの他には、カーザ・エンマや、モンサントなども位置する地区なんですね。そんなヴァルベリーノ・ヴァル・デルサ地区に約48haの葡萄園を持つのがイゾレ・エ・オレーナ。
その名の由来は、1950年代に、デ・マルキ家が「イゾレ」と「オレーナ」の、二つの隣接して畑を購入し、合併して設立された醸造所なんですね。現在の当主(兼エノロゴ)は、パオロ・デ・マルキ氏で、当時から小作人制度を廃止し、新たに植樹しなおし自社農園として、畑も拡張してきました。
元々、パオロ・デ・マルキ氏は、ピエモンテ州北部のワイン生産家の家系なんですね。1976年頃から、セラーの近代化を計り、小区画による栽培もスタートしています。そんな生産者出身のパオロ・デ・マルキ氏率いるイゾレ・エ・オレーナですが、昨今では珍しい(とも感じる)外部からエノロゴを雇い入れることなく、自身でのワイン造りを実践しています。
このキャンティ・クラッシコの他に、サンジョベーゼ100%のIGTであるチェッパレッロも著名ですが、国際品種なシリーズであるコレッツィオーネ・デ・マルキなラインは、カベルネソーヴィニョン、シラー、シャルドネをリリースしていますね。そう言えば、シャルドネも一時期扱っておりましたね‥2000年頃だった記憶です。(ヴィンサントも紹介したことあるなぁ‥)
さて‥このキャンティ・クラッシコは、サンジョベーゼが80%に、カナイオーロが20%(その他と記載されてますので、カナイオーロ以外も少量ブレンドされている模様)と、セパージュ的にも伝統的なもの。詳しいテクニカルな情報が乏しいのですが、樽熟成が12ヶ月のようです。ちなみに、ヴェロネッリ誌2008年度版では、88点(G.B)の評価(2006年も同点数)で、36haの畑から14万本の生産とのことです。
これほどまで上質なキャンティ・クラッシコも久々です!!
確実に‥当時扱っていた1999年よりもよい。
サンジョベーゼの極み。
飲むべしっ!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
クラッシックなパッケージング‥変哲もないボルドー瓶に、キャップシールの色合いが、さらにクラッシックに感じさせる昔ながらの赤色ですね。ラベルデザインは1999年とは、細かな変更点がありそうですが、イメージとしては同じ。クリーム色地で、これまたボルドーっぽさも、ちょいありです。ま、嫌いではない‥中味を反映した伝統的なイメージです。表記のアルコール度数は13.5度、バックラベルにイゾレ・エ・オレーナの公式サイトのURLである www.isoleolena.it と誇らし気に書かれておりますが‥サイト自体はありません。(←あかんやん‥)ひとつ残念なのは(ふたつめか)キャンティ・クラッコDOCGシールが、キャップシールに対して縦貼りなんですよねぇ。検品しにくいわぁ。コルクは、4.5cmで、詰まった良質のもの‥表面がツル系ですね。
グラスは、ヴィノムのボルドー型でスタートです。色は深い小豆色で、底は見えますが、暗い色調ですね。香りが素晴らしい‥理想的なキャンティ・クラッシコの香り‥ドが付くほどサンジョベーゼの香りがむんむんしております♪
よーく練り込んだブラックチェリー。皮ごと発酵させた感じの香り…土の香り、爽やかで熟れた酸味を感じます。スミレの香りは決して粉っぽくなく、ああああ、これぞサンジョベーゼ!!これぞキャンティ・クラッシコの香りですね。昨今の、海外市場を意識し過ぎなキャンティにはないぞコレは‥。
イゾレ・エ・オレーナも、国際品種をヤッてますが、コレッツィオーネ・ディ・マルキなシリーズは、そういう遊びなんだが、キャンティ・クラッシコは、真っ当なトスカーナを‥イタリアを感じさせてくれますなぁ♪
口に含みますと、表面‥輪郭部分にまず当たる舌に、甘味を感じますね。果実本来‥果実由来の甘味‥。樽香はまったく邪魔することはなく、意識させない‥。めちゃくちゃ果実味の質が高いですね。果実味に純度も感じますし、なめらかで刺す角なく‥タンニンに甘味があり、酸味が尋常じゃなくキメ細かく張り巡らされている毛細血管系で、これから、ジュクジュクとつゆだくになるのも確実‥。
これは‥凄いキャンティ・クラッシコ!!
あくまでもミディアムなボディとさせていただくが、味は濃いですよぉ。そう‥味が濃いんです。ちゃんと果実が出てるし、開いてる。鼻に抜ける、心地よい赤く濡れたハーブとスパイスも複雑ですね。
サンジョベーゼとして、一本筋が通って‥確固たるスタイル‥意思を感じますね。私の好きな、構成感を感じる酒質。揺るがないんだなぁ。
これは‥旨いっ!!
これは‥豚肉やわっ!!
旨味も濃いねぇ。コク味やエキスとはまた違うんですが、これも「味が濃い」という表現に集約されてしまいます。
ほんと‥サンジョベーゼの雫的な、果実感は素晴らしいの一言‥これは、飲むべき。
開けたてから、前回で、この味の開きは‥2005年たるゆえか‥。
舌の上で、転がし続けていたい‥。
キャンティ・クラッシコらしい、キャンティ・クラッシコ‥
であり‥
美味しいキャンティ・クラッシコである。
なんだろうな、この口の中を満たす、サンジョベーゼの果汁は‥
そう‥果汁だよ‥サンジョベーゼの、キャンティ・クラッシコの果汁‥。
二日目です。とりあえず、今宵もヴィノムのボルドー型グラスで‥。たぶん、もっとタンニンがガシっとしてるイメージがあったんですよね‥初日‥でも、タンニンも甘味を帯びて丸く‥でも、味が濃いもんで、ボルドー型ぐらすあたりの大きさでもよかったのかもしれません。
グラスに注ぎますと、初日以上に、放たれる香りが丸いですね。非常になめらかな香りです。やはり果実香が甘味をまとってます‥ほんと、いい香り。口に含みますと、初日よりもまとまり感はUPしましたね。ひとつの塊感があります。
非常に密度に満ちあふれる果実味。
ミネラルと酸の毛細血管が、梁となり、豊かなサンジョベーゼの果実の肉付きを支え‥いやぁまだまだ支えれるほど‥その梁の構成感が揺るぎないですね。
旨いですわぁ‥
完璧じゃないですか‥今。
樽香は完全に溶け込んで‥というか、樽の恩恵は、感じますよ‥これだけタンニンがやわらかいのは、きっと樽のおかげもあるんでしょうが‥まったく樽香を目立たせないほどの‥
圧倒的な果実感っ!!
イチゴキャンディー、二日目は、イチゴの要素が強いですね‥もちろん、ブラックチェリーもあるんですが‥
やっぱり、味が濃いですね‥
ミディアム以上に感じます。
ああああああ、なんて旨いんだろう‥‥。
三日目です。三日目はさすがに‥リーデルのオヴァチュアで飲んでみることにします。
ほほぉ〜熟れた‥よく練り練りした果実香が出て来ましたねぇ。
って、やっぱりヴィノムのボルドー型でもイケそうなのでチェンジ!!
ううううううう、やっぱ旨い‥(←毒味になってへん)
ちょっと、三日目は果実味が軽やかに‥酸味が‥サワーっとして来ましたね。圧倒的な果実味を感じたいなら‥初日、二日目かな。品あるわ‥この三日目‥。
初日から‥この三日目を通して、ちょっとマロラクティックなニュアンスもあるんですよ。
三日目‥エレガントだなぁ‥こんな状態も好きだわ‥。軽やかに感じますが、抜けはないんですよぉ。ほんと美味しい‥。
久々に完璧なキャンティ・クラッシコとしてのサンジョベーゼを満喫♪
も、ぜーーーったいイイ!!
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