Il Carbonaione 2018 Podere Poggio Scalette
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イル・カルボナイオーネ 2018 ポデーレ・ポッジョ・スカレッテ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
醸造家として数々の生産者の作品を手掛けているヴィットリオ・フィオーレ氏‥イタリア醸造技術協会理事や、国際醸造家組合執行委員なども勤め、イタリアワイン界の重鎮であり、その功績は計り知れません。1978年、病気がちな妻の体調を気遣い環境のよいトスカーナに移住することを決意。また、これまでの経験と知識、理想を具現化するために自身のワインを造るべく畑を探し始め、ついに1991年、グレーヴェ・イン・キャンティ地区のルッフォリに理想の畑を見つけ出します。
1800年代後半、フィロキセラの害により、イタリアの畑は全滅しますが、その後‥第一次世界大戦後に初めて植えられたサンジョベーゼがあるこの畑を、当時の農夫達が「イル・カルボナイオーネ」と呼んでいたことから名付けられました。
そこに植わるサンジョベーゼは、サンジョベーゼ・ディ・ラモーレと呼ばれるオリジナルのクローンで、樹齢70年を越える古樹が大事に育てられています。キャンティ・クラッシコエリアではありますが、その土壌は石灰やガレストロではなく、砂岩質や、砂質が主体で、水はけの良く、その標高の高さは、日夜の寒暖の差をもたらし、風が吹き込む独特の山肌に広がる畑は、夜9時になっても、葡萄は太陽の光を浴びながらも、涼しく、病気から葡萄を守るミクロクリマとなります。
1968年に生まれたのがヴィットリオの息子であるユーリ・フィオーレ。1992年にブルゴーニュのボーヌ醸造学校
「Beaune Technicien Supereur en Viticolture ed Oenologoe」
にて醸造課程を終了し、1993年から偉大なる父、ヴィットリオと共にポッジョ・スカレッテ働き始めます。そして現在は実質的にユーリが主導し、イル・カルボナイオーネのみならず新しいワインにも挑戦しています。2007年が初ビンテージというカベルネソーヴィニョン、メルロ、カベルネフラン、プチヴェルドを各25%混醸したカッポガットや、かつてはピンキオーリ専売だったメルロ100%のピアントナイア、シャルドネ100%となりリキアーリ。そして2009年からはキャンティ・クラッシコDOCGをリリースしています。
初ビンテージは1992年。標高350mから550mの西南西の畑は、砂質、砂岩質(水はけに優れた石だらけ)と、少々のガレストロ、泥質の土壌に、コルドーネスペロナートとグイヨで仕立てられた樹齢30年から最高樹齢80年のサンジョヴェーゼは、若い畑はhaあたり7,250本の高い植樹率、古い畑はhaあたり3,000本の植樹率となります(古い畑からのブドウを中心に使用されているようです)。収穫されたサンジョヴェーゼはステンレスタンクにて15日から18日間の醸しとアルコール発酵の後、ステンレスタンクとセメントタンクでマロラクティック発酵が施され、約12ヶ月の樽熟成が施されます。樽材の内訳は70%は350L、30%が225L(バリック)で新樽比率は30%、70%は一年落ちの樽となります。瓶詰め後の熟成期間は8ヶ月以上。生産本数は25,300本となります。ちなみに、表記のアルコール度数は14.5度となります。
2018年ビンテージ情報
3月、4月、春の気温が平年より高かった事もあり、発芽が少し早まりましたが、6月中旬からは気温も上昇し、本格的な夏が到来。9月も日照がしつかりとありながらも、昼夜の寒暖差によるフェノール類の成熟が十分に行われたビンテージとなりました。収穫時期にヴィットリオ・フィオーレ氏の奥様が亡くなられ、少し遅れ気味の収穫となりました。その影響で、この20年で初めてアルコール度数が14度を超えましたが高アルコールを感じることはありません。とはいえ、通常よりもワインのアプローチがやわらかくなっています。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
イル・カルボナイオーネの毒味は2016年以来かな。アルコール度数は2016年が13,5度、2017年が14度、この2018年が14,5度と上昇中です。お馴染みの少しロングでヘヴィなボルドー型瓶には、これまたお馴染みのカワイイお家や丘陵地が描かれたエチケット、コルクはなかなかの質の5cmですね。グラスはヴィノムのブルネッロ型にします。相変わらず、イル・カルボナイオーネのサジョヴェーゼ・ディ・ラモーネは色が濃く見えますね。赤よりも黒。ああ、このバリックの風味がもうイル・カルボナイオーネですね。健全なヴァニラ香に、密度感あるチェリーよりもベリー系の果実香が溶け込んでいます。ベリー系果実香にスミレの要素の溶け込みもあり、香りからも濃密さが伺えますし、いつものとおりすでに馴染みやまとまりがあるんでしょう?と。
口に含みますと、輪郭からして粘性を感じ、しなやかな密度を感じますね。やっぱり馴染みがありまとまりがあります。酸味や渋味がその粘性ある果実味に濡れててまったく角を感じさせませんね。14,5度と言われれば高いアルコール由来の甘味やボリュームも加わっているのかもしれませんが、13,5度のイル・カルボナイオーネとのアルコール感の差はほとんど感じません。いつも通りのフルボディのイル・カルボナイオーネなのです。口の中に佇む球体はしっかりと感じとってもらえるはずですし、舌を押すような重力もあり、重さもあるフルボディ。飲み込むと、戻り香に力強いスミレやベリー、そして樽の香りがあり、非常に満足度が高いですね。
こういうスタイルだとワイン単体で満足しちゃう。もちろん、何か合わせるとすれば、濃厚なデミソースや、案外(濃厚な)ビスクでもいいと思うだけれども、やっぱりこのワインの負けない濃厚さで攻めるのが安パイ。またはやっぱり濃厚なチーズ類、塩味とまろやかさのあるね。もちろん、樽のヴァニラもあるので、ある程度のミルキーさ、乳な感じともあいますね。塩味だけに特化しても十分ワインがススムはず。もう藻塩でも舐めながら飲んじゃうか(笑)。
終盤に香ばしさ、時間経過とともに濃密さに慣れ、酸やタンニンも前に感じられるようになります。ながらく5,980円税込で販売している、価格的にも安定しているワインですが、味わいも安定していますね。そうビンテージによる差はないように思います。
二日目もヴィノムのブルネッロ型です。さらに濃密な香り、ヴァニラ香もさらに溶け込んできました(≒目立たないが存在は感じる)。口に含みますと、輪郭にミネラル感が出てきました。そしたその内側は沼のようにまったりと深みにハマるような密度。初日の外向的なミネギリ感は落ち着いてきましたが、口の中の塊に硬度を感じるようになりました。初日一杯目よりも、酸やタンニンもよく感じるようになりましたね。
三日目もヴィノムのブルネッロ型です。インキーにも感じる濃密さは健在。14,5度のアルコールも膨大な果実味に溶け込んでますね。馴染みとまとまりもありとてもおいしい。やっぱりワイン単体で十分楽しめるし、脂というよりも、塩気が欲しいかもしれない。濃密なんだけど、疲れませんね。いい意味で完成されてて、間違いなく今年も旨いし、毎年、同じように旨いので案外書くことがない(おい)。ただ、それぐらい、いつも通りのイル・カルボナイオーネおいしさが2018年にもあります。ペルカルロやフォンタッローロ同様、サンジョヴェーゼ100%のスーパータスカンはちょっと安過ぎますよね。ブルネッロもサンジョヴェーゼ100%ですが、いまさらDOCGだから、IGTだからではないと思うんですが‥。
それにしてもベリー系と濃い色のチェリー系の果実味が深いなあ。溶け込んでいるとはいえ樽のしっかり感じるし。九州のとんこつ系ですね。京都のどろどろとはまた違う。濃厚なんだけど、どこか清んだ飲み口がある。ペルカルロやフェルシナとはまったく違うサンジョヴェーゼ100%の姿。
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