Chianti Classico 2016 Podere Castellinuzza

トスカーナ州の赤 > Chianti

更新履歴 2021/03/18
販売価格

3,000円(税込)

在庫数 SOLD OUT

2021年3月21日(日曜日)11時更新:初回入荷分36本が完売しました。追加入荷が決まり次第UPしますね。
2021年3月21日(日曜日)13時更新:24本追加UPしました。
2021年3月28日(日曜日)16時更新:12本追加UPしました。
2021年4月2日(金曜日)16時更新:12本追加UPしました。
2021年5月14日(木曜日)16時更新:12本追加UPしました。
2021年5月20日(木曜日)10時更新:12本追加UPしました。こちらで最終です。

キャンティ・クラッシコ 2016 ポデーレ・カステッリヌッツァ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ・ディ・ラモーレ95%、カナイオーロ5%/ミディアム》

もともとは小作人だった父ジーノ・コッチャが1962年、標高500以上に位置する約3,5haのブドウとオリーブ畑を購入します。現在はその息子であるパオロ・コッチャと妻のルイーザ、三人娘のアントネッラ、セレーナ、マルティナによって運営されている家族経営の小さな造り手です。畑の場所はグレーヴェ・イン・キャンティの中でも標高の高いラモーレ地区となります。栽培するブドウもサンジョヴェーゼ・ディ・ラモーレとなり、位置関係ではポッジオ・スカレッテや、クエルチャベッラよりも少し南にありますが、標高の高さは550mから600mとキャンティ・クラッシコ地区の中でも屈指の高標高となります。

セメントタンクとステンレスタンクの併用で14日間の発酵の後、セメントタンクで最低24ヶ月の熟成。瓶詰め後6ヶ月の瓶熟成を経てリリースとなります。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

ラベルはいい意味で地酒っぽいですね。上辺に凸なカーブのある変形ラベル、どこかフィレンツェの酒屋に並んでそうなラベルがなんだか懐かしい。生産本数も多くないので、そんなに輸出するつもりがあったのか、なかったのか(どっちだよ)な感じがします。コルクはまあまあの質の4,5cm。グラスはヴィノムのキャンティ型にしようかと思ってたんですが、アルコール度数14度だしな‥ということでザルトのユニバーサル型です。色は濃くもなく、薄くもなく、もうちょっと淡いと思ってたので、思った以上にしっかりした色合いでもありますが、サンジョヴェーゼの範囲を逸脱するような濃さや深さではありません。ああ、なかなか芳香、香り高いですね。芳香さの中心はスミレですが、果実香もしっかり外向きでしっかり開いて感じます。スパイスのヒント、少し色のついた(真っ白ではない)石灰、いや、この果実香の開き方がいいですね。

まずは口に含みましょう。うん、おいしい。やわらかながら、少し張りも感じる輪郭。やさしい膨らみ、ボディとしてはミネラルの王道ですが、その中身を構成する要素のメリハリと複雑さ、14度とは思えない飲み口‥すでに旨味もありますが、心地よく質の高い酸があり、舌、口の中全体に浸透するように沁みますね。スパイスと、細かで乾いたタンニンもいいアクセントになるほどのしっかりした果実味もいい。そして余韻が長い長い。これはいいサンジョヴェーゼですね。

非常に素直なんだけれども、しっかりと主張もある。やさしさがあるんだけども、ぼんやりとはしていない。メリハリはあるけども、継ぎ目はない。箇条書きになっちゃった。

二杯目。その色のついた石灰のようなミネラル香も少し前に感じますが、あくまでも果実香がしっかり開いてる感覚は同じ。うん、確かに香り高いですよね。よく開いてる。飲み口のこのポンとした甘味もいいんだな。渋味や酸味、果実味‥そこにポンとした甘味、これがメリハリにもなってる。浸透する飲み口は変わらないし、渋味が牽引するように余韻として残る果実味。まとまりはいいんだけれども、こじんまりとしていないのもいい。

キャンティ・クラッシコの王道にもバリエーションはあるがそのひとつだね。ブルネッロにはできないサンジョヴェーゼの表現。こういうのがキャンティ・クラッシコなんだよな。ここはあえてサンジョヴェーゼ・ディ・ラモーレのクローンであるから‥というのは理由にしたくない。なぜなら、サンジョヴェーゼ・ディ・ラモーレの経験値はそこまで多くはないから。

二日目もザルトのユニバーサルです。いやあフルーツ香がいいですね。実にピュアです。初日ほど外向的ではありませんが、それは馴染みとまとまりですね。口に含んでも一旦中心部への深さを感じるようになりました。ほどよい旨味があり、渋味によりそう苦味もあります。じっとりと深い果実味があり、これはいいキャンティ・クラッシコですね。初日とはガラっと‥までは言いませんが、スタイルの違いを感じますね。もちろん、ヌケてきた‥ユルんできた‥という類ではありませんよ。初日の華々しさから、構成感、渋味や酸味の骨格を魅せる感じです。

三日目もザルトのユニバーサル。おっと盛り上がってきましたね。二日目よりも香りが開いて感じます。まあ、そういうこともままありますね。タイミング、タイミング。スミレの香りに、ブドウの皮、スパイス、果実の香味がほんと健全、汚れがないですね。ほんといいキャンティ・クラッシコだと思います。旨味もありますが、旨味推しであありません。イガイガしないタンニンも上質、酸味も締め付けるようなものではなくコンフォータブル。いい椅子に座ったようなしっくり感。ミネラルもあるしね、全体的なバランスもいいですね。ミディアムですが、十分な飲み応え。あまり感じさせませんが14度も効いてるんですよね。

いやあ、これは非常にレベルの高いサンジョヴェーゼであり、キャンティ・クラッシコです。レベルが高いというのは難解という意味ではありません。ほぼほぼ無名な生産者であることは気にしないで欲しい。ラモーレらしさに忠実だし、どこか懐かしさのある‥でも古き良きではなく、真の姿と言えるサンジョヴェーゼ、これは旨いです!

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