Cavaliere 2015 Michele Satta
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カヴァリエーレ 2015 ミケーレ・サッタ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ/フルボディ》
カベルネソーヴィニョンや、カベルネフラン、シラーなどの国際品種の舞台であるボルゲリはある意味、サンジョヴェーゼが困難だからそれらの品種の舞台になったのかもしれませんね。しかし、優れたサンジョヴェーゼはボルゲリにもあります。そう、数は少ないながらも、成功、いや、すでに歴史あるボルゲリ産サンジョヴェーゼを代表するワインがこのミケーレ・サッタのカヴァリエーレですね。
さて、ミケーレ・サッタ公式サイトの情報を頼りしますと、ヴィーニャ・ノヴァと呼ばれるブドウ園で栽培されるサンジョヴェーゼが使用されているようです。ヴィンヤードとありますから、クリュというわけではないようです。手摘みでの慎重な選果、収穫は完熟したブドウのみが使用され、除梗後、天然酵母を使用し開放型の小樽での醸し発酵が約20日間行われます。発酵期間中はポンプオーバーの作業が行われ香味を抽出します。発酵後はバリックでの24ヶ月の樽熟成後瓶詰めされます。
実は、公式サイトには2017年が掲載されテクニカル情報が記載されており、2017年から熟成には樽を使用せずにセメントタンクでの18ヶ月の熟成に変更したとのこと。サンジョヴェーゼのエレガントさや、新鮮さを与えるためとのことです。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
カヴァリエーレと言えば、他のワイン同様にボルドー型瓶だったような気がしますが、いつの間にやら撫で肩の瓶に変更されています。ただし、ラベルの意匠はこれまでと同じですね。2017年からよりエレガントな方向性を思うと、ブルゴーニュ型瓶にしたのは、ボルゲリにおけるボルドー品種と対照的にサンジョヴェーゼにブルゴーニュ、ピノを重ねているのかもしれません(知らんけど)。グラスは様子見でザルトのユニバーサル(なんつってもサンジョヴェーゼですからね)、コルクはまあまあの質の5cmと、前回よりも0,5mmほど伸びてるのは好材料。表記のアルコール度数は13,5度。
サンジョヴェーゼらしい、深みのあるルビー色。香りは揮発的ではないが、大人しくもない。漂うように開いています。スミレの香りに深みがあり、少し鉄分、鉱物的な印象は「血」のニュアンスで、ボルゲリやミケーレ・サッタ「らしい」特徴のひとつ。スパイス香もあり、皮の黒いチェリーの果実香。うん、漂うような開きとは上手いこと言うな(自画自賛)。閉じではない大人しさかもしれません。果実香に少し甘味は感じますが、決して高くはないアルコールがシリアスさに繋がり、いぶし銀と呼ぶ所以でもあります。樽の風味も木質な気質と、微かに、ほんと微かなバリックの風味がありますね。
口に含みますと、ミケーレ・サッタらしい香ばしさ、少しローストした豆の風味がありますね。サンジョヴェーゼといえば、ホックリ小豆な風味もよく感じますが、このサンジョヴェーゼはどこか、やわらかなコーヒー豆のライトトースト、少しまろやかなスジャータ、これはヴァニラの風味に繋がってるのでしょうね。さすがにバックビンテージということもありますが、酸味がうっとりするような旨味に溶け込んでいて、イキナリジュシー。鼻に抜ける香りも香ばしさがありますね。渋味も角が取れつつあり、とても心地よい。
内陸のサンジョヴェーゼと比較して温かみを感じますが、決してユルさはないのがいい。というか、思ったよりも冷涼さがあるんですよね。サンジョヴェーゼとしての密度感は十分でヌケもない。単一品種ながら、スパイスや、その香りに複雑さもあり飽きません。この13,5度というのも飲み飽きない、飲みやすさにつながりますね。このスイパイス感は、ちょっとエスニックなお料理とも合いそうな気がします。タンドーリチキン、チキンのコーラ煮とか。クミンとかイケそうな気がするなあ。まあスパイス感にフォーカスすればの話ね。ミケーレ・サッタらしい鉱物感は、どこか熟成にも似たニュアンスがありますね。うーん、余韻長いなあ。内陸の2015年同様に、バランスいいのよね。「体(てい)」が整ってて、まとまってる‥いい完成度なんですよね。
いやあ、旨いですね。グラスの中でさらにまとまってくるとスパイス感も溶け込んできて、タンドリーチキンじゃないような気もしてきた(あかんやん←でも、きっと合いますよ)。案外、茹でたてのジャガイモにSBの赤缶(カレー粉の話よ)を軽く振りかけりしたものだけでもいいかもしれない。やっぱり、溶け込んでいたとはいえ、どこかスパイスを感じてるのでしょうね。そこのフォーカスを一歩引いて全体像を見ると、紛うことなき良サンジョヴェーゼですね。
二杯目です。どんどん旨味に艶っぽさ、しっとり感が増しますね。鉱物的なニュアンスあくまでも複雑さのひとつ。この底なし沼的な旨味があるんだけど、溶け込む渋味と酸味が埋もらせない。いや、ほんと、二杯目にして、グーンと旨味が深くなるね。そして、それを「推し」にしない渋味、酸味、スパイスが心地よい。
二日目はヴィノムのブルネッロ型にしてみます。思ってたよりも初日に飲んでる(汗)、まあ13,5度で、熟れもあるとやっぱりスムーズですね。二日目はグラスからの開きは躊躇ない。熟成香的にも感じる鉱物香は馴染んでますね。チェリー系の果実香はたっぷり、そして、スパイスがやっぱり特徴ですかね。いわゆるボルゲリっぽさなんですよね。国際品種にも(シラーじゃなくても)このスパイス香がするんですよね。いわゆるガオー系の香りでもあります。少しヴァルサミコ的な風味もありますが、酸化具合は健全。うわあ、飲み口も浸透するようですね。旨味があって、口の中を満たすエキス、密度、舌に残る味と香りの余韻へのつながり、いいですねえ。とてもおいしいです。きっと現行だともっと、タンニンもガシっとしてるはずだな。いいねえ、一体感あるまとまり。重苦しくあないが、味の要素が複雑かつ、単一品種ならではのストレートでなかなか迫力のある酒質がいい。
三日目もヴィノムのブルネッロ型です。うん、実はスパイス香はスミレにも通じてるんだな。三日目はスパイス香もとても艶っぽく馴染んでいます。輪郭もとても丸みがあり弾力がある。ゆったりとした飲み口で、滞留するまとまり感もあるんだけれども、浸透するようにスムーズ。バックビンテージですが、まだまだ時間経過でぐんぐんと深みが増し、おいしくなっていきます。確かにキャンティ・クラッシコでもブルネッロでもないサンジョヴェーゼですが、とても複雑で味わい深い。この少しのバックビンテージがいいですね。初日からも三日目までも飲み頃です。
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