Torrione 2006 Petrolo
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トリオーネ 2006 ペトローロ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ80%、メルロ15%、カベルネソーヴィニョン5%/フルボディ》
キャンティ・クラッシコ地区の東、アレッツォの西に位置するヴァルダルノ・ディ・ソプラ地区に位置するのがペトローロ。キャンティDOCG認定地区内ながら、キャンティ・クラッシコDOCG認定地区の外となります。1980年代からワインをリリースしており、当初はキャンティDOCGのワインもリリースしていたようですが、1996年にキャティDOCGの冠は捨てることになります。バッツォッキ・サンジュルト家が四世代にわたり継承してきたアジェンダとなります。ペトローロと言えば‥な、メルロ100%のガラトローナがフラッグシップ。当初は、かのジュリオ・ガンベッリがコンサルタントを勤めておりましたが、カルロ・フェッリーニに変更になったりとその歴史は紆余曲折なのは他の造り手と同じ。
そんなペトローロが醸すサンジョヴェーゼ主体のワインがこのトリオーネ。サンジョヴェーゼ100%の時代もあったかと思いますが、メルロとカベルネも混醸されることとなり、この2006年あたりも、サンジョヴェーゼ80%、メルロ15%、カベルネソーヴィニョン5%あたりかと思われます(調べましたが不明)。テクニカル情報は現行ビンテージとなりますが、フランスはアリエ産のバリックと30hlの大樽でマロラクティック発酵、新樽比率30%のバリックで15ヶ月の熟成とのこと。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ラベルデザインは昔から変わらないですね。セパージュ比率をご覧になれば、地域さえキャンティ・クラッシコ区域内なら、キャンティ・クラッシコを名乗れるセパージュ比率(だけの話やけどね)となりますね。液面はどのボトルも非常に高い位置にありまったく心配はありませんね。コルクはなかなかの質の5cm。お尻はしっかりと染まっていますね。グラスはヴィノムのブルネッロ型と、ザルトのユニバーサル型で悩んで後者。サンジョヴェーゼ80%ですが、国際品種が20%を占めることもあり、決っして明るいルビー色的ではない深さと暗さもありますね。香りはイキナリの全開ではありませんが、甘味を帯びたスミレと、チェリーを主体としたベリー香に、確かにバリックの風味が健全に加算されています。香りからも角取れを感じ、とても艶やか。
さっそく口に含みますと、うん、主軸となるのはやっぱりサンジョヴェーゼ。非常に密度感がありますが、香りも味わいにもまったく老ねたような熟成は感じません。渋味、酸味ともにこなれており、丸みを帯びつつある状況。香り、味わいともに、五合目から六合目を上る最中‥といえるかもしれません。しかし、決っして香味に閉じ感はありませんし、その角取れの進捗を感じる、今すぐに一杯目から飲める状態にあると言えます。いや、これはまだ一杯目だからそう感じるだけで、二杯目には、六合目よりも先にあるだろうな‥と二口目にそう思う状況。
サンジョヴェーゼ由来のスタイルですが、やはり国際品種による骨格の補強も感じますね。これは、そのお手本でもありオリジンでもあるティニャネッロと同じ、おっ、ひょっとしてペトローロの目指していたのは、地区外ながらキャンティ・クラッシコレベルを造れるというものではなく、同じIGTとしてティニャネッロを目標にしてるのかもしれませんね。サンジョヴェーゼの熟成に関しては補助品種として国際品種もひとつの手であることを証明しているのがティニャネッロでもありますから、このワインもかなり長熟ですね、2006年でこの状態なんですから。
角は取れつつある、果実味に溶け込みつつある‥その「つつある」感のある段階。この段階にポテンシャルを感じますよね。このワインも現行比10年から干支一周という段階ですが、ほーいい意味で、まだまだ先があるんだなあ。うん、それにしてもやっぱり角取れと、しっとりとした果実味がありますね。ジタバタしないのがいい。
二杯目はヴィノムのブルネッロ型です。うん、二杯目ということもありますが、こちらの方が開いて感じるかな?果実味もおおらかです。樽の香ばしい香りも出てきましたね。ああ、ゆっくりと飲む二杯目は、空気を含んでとてもエアリーでやわらかくなってきましたね。うん、酸味や渋味の角取れが増したように感じ、全体的にしっとりとしてきました。これを思うと、あたしのように独りで飲むなら、二日目までという感じですが、複数人で楽しまれるなら、一杯目は味見程度で注いでおいて(これで、二人なら二回、三人なら三回エアレーションした計算になる)、そして二杯目にたっぷりとグラスに注ぎ、ゆっくりと、でも口の中にはたっぷりと‥がいいかもしれません。
艶やかな甘味ある旨味がありますね。これが、角取れ感を加速させるしっとりまろやかさに通じる。おっとわすれてた、表記のアルコール度数は14度ですが、似合ってる、問題もない、十分スムーズなのは、やっぱり時間経過の恩恵のはず。
二日目はヴィノムのブルネッロ型。なんだかんだと古酒はスムーズに飲めるのもあり、半分残ってませんでした(あかんやん)。ここで、ちびちび注ぎたすよりはイッキにグラスに注いでグラスの中で酸化のコントロールをしたいものです。もちろん、皆さまの酒量に合わせて‥となりますが、注ぐという行為が酸化を促進します。なお、ボトルの瓶底にはそれほど澱らしいものをハッキリと感じていませんでしが、肩部分に澱がありました。12本横置きタイプの梱包ですので、側面に澱があるかもしれません。とはいえ、基本液体はクリアですのでご安心ください。二日目になると、少し熟成した香りのニュアンスがあり、副原料であるメルロとカベルネの熟れを感じさせるネガティブではないベジタブル香と、ベリーのねっとりした感じが出てきました。香りからも非常に熟れ、馴染んでいるのを感じますが、飲み口も初日よりもグッと味わいが開いてますね。旨味もあって、トロっとしているわけではありませんが、密度の高さを粘度に感じるような重くない濃さを感じます。
いやあ、これは旨いですよ。
サンジョヴェーゼ100%、サンジョヴェーゼにコロリーノやカナイオーロの混醸はもちろん、上手いこと国際品種を混醸することで、スケールもアップするし、構成感もさらに‥そしてなによりもわかりやすい。そして甘味やバリックの風味が上品、嫌味がないのね。ペトローロの場合は、あくまでもメルロなガラトローナがトップに存在するので、このトリオーネはどこか二番手のイメージがあるんだけれども、いやいや、トスカーナIGTとして、これはかなりいい。しかも、2006年でこのお値段はかなり嬉しい。これは旨いですよ。第一次飲み頃のずっぽり範疇にあります。初日はもちろん、古酒だからって二日目に落ちるどころか、まだまだ上りを感じさせます。こういう飲み頃のサンジョヴェーゼもいいですね。
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