Barolo 1964 Oddero
→ オッデーロ
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バローロ 1964 オッデーロ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
現存するバローロやバルバレスコの造り手として最も古い歴史を持つとされるのがこのオッデーロ。現在でも1700年代に建設されたというラ・モッラ地区のカンティーナでの醸造を続けています。最初の自社瓶詰めは1878年。それまではダミジャーナ(大きなガラス瓶)で販売していたそうです。
1960年代になりジャコモ・オッデーロ氏がジョヴァンニ・ガヤ(アンジェロの父)や、リナルディなどと共に後のDOCGの基礎となるバローロの法規制を作ります。第二次世界大戦後、荒廃したランゲの畑は農民から手放されて行くことになりましたが、ジャコモ・オッデーロは畑を買い足します。よって現在でも、ラ・モッラ、カスティリオーネ・ファレット、セッラルンガ、モンフォルテ、バルバレスコなどランゲ地区の幅広い地域に、最良の畑を所有しています。
オッデーロが所有する畑はブルナテ、リオンダ、ブッシア、ヴィレッロなど、各地域の最良の畑がズラリ。またバルバレスコにおいては、法律ではバルバレスコ地域で収穫されたブドウをバローロ内のカンティーナで醸造するとランゲ・ネッビオーロに格下げしなくてはなりませんが、オッデーロのみがバローロ内でバルバレスコ(しかもガッリーナ)のブドウを醸造しても、格下げせずにバルバレスコを名乗れる唯一の生産者。これは、法規制前から「そうしていた」ことで例外的に認められているそうです。
現在所有する畑は合計35ha。90歳を越える先代から1997年に栽培や醸造を引き継いだのが娘のマリアクリスティーナ。先代の時代は農薬が推奨された時代だったが1997年から徐々に有機栽培に移行、現在は全ての畑で有機栽培を実践しています。畑ではコンポスト(堆肥)と硫黄、極少量の銅のみが使用され、除草剤、防虫剤は一切しようしません。害虫(ティニョーラ)にはホルモン剤を使用。ホルモンを麻痺させることで交尾できなくなり自ずと害虫の数が減るとのこと。
とはいえ、畑は各地に点在し、畑のひとつひとつは小さな区画となりますので、隣の畑の影響も受けやすい。よって近隣の造り手とも協力して有機栽培を推進しているそうです。また、古くから所有すている畑は同じネッビオーロでもクローンは様々で現在は16種類ものネッビオーロのクローンが混在しています。
また、葉だけではブドウ樹の循環型自主生育。ツルをできるだけ切らずに自由に伸ばすことで葉を増やし、光合成を促進します。ツルを切ることでブドウを凝縮させる造り手が多い中、グリーンハーヴェストもほぼ行わないのは過度な凝縮を必要としないからだそうです。またグリーンハーヴェストを行う場合は、凝縮のためではなく畑の風通しを良くするためだそうです。
醸造は一時期はバリックを試したり、ステンレスタンクでの発酵も試みたようですが、現在はセメントタンクでの発酵に戻しバリックは破棄したそうです。セメントタンクで自然酵母のみでのゆっくりと、温度管理をしない発酵。マセラシオンはブドウの状態に合わせて20日から30日とこちらもたっぷりと時間をかけて行われます。
熟成はオーストリアはストッキンガー社の大樽。ストッキンガーの樽材は厚く、目が詰まっていることから酸素供給率が低い。またタンニンも少なく、樽による香り、口中での甘味がほどんど出ないんとのこと。また、DRCやパカレも使用しているフランスはグルニエの大樽も良い結果を出しており、1年目の樽はバルベーラと、2年から3年の樽はランゲ・ネッビオーロに。4年目からバローロの熟成樽として使用しているそうです。すべてバローロは醸造は同じ。クリュの違いが表現されています。
ここまでテンプレ。
さて‥状態は、今年の4月末に1974年の同じく村名バローロをご紹介しております。ラベルデザインは1974年と似た感じですね。こちらは、まるで金賞受賞!と言わんばかりの金メダルの絵があり、マルケージ・ディ・バローロのラベルにもそういう部分は似てますね。ラベルは全体的に擦れや汚れ、褪せ、一部破れなどもありますが、経年を思うと雰囲気あっていいですね。ただ、金メダルの黄色か金色が一番色が焦るようで、銅メダルになっちゃってるらべるkもありますが気にしない、気にしない。ビンテージは肩部分の月形のシールで。キャップシールのこの時代らしい短めのもの。小豆色ですが、側面はクリーム色地で生産者名が‥この時代のバローロや、バルバレスコはこういうタイプが多いですね。そして、キャップシール舌にオレンジ色のバローロ協会(組合?)の丸シールがあるものとないもの。。そんなキャップシールは、もちろん擦れなどもありますが、状態はいいですね。くるくると回るボトルと、回ららないボトル混在です。液量もバラつきがありますが、液量とキャップシールの回る否かに相関関係はないようですし、液漏れはないはずです。液量にはバラつきがありますが、特筆すべきは液色ですね。明るさもありますが、赤々とした艶やかな色はとてもいい。液体は非常にクリア。瓶底の凹みを‥おっと、このボトル、この時代にしてはすんごいヘビーボトルじゃないですか。瓶底凹みは深く、瓶底部分の厚みがとてもありますね。いいボトルが奢られています。そんな瓶底の凹み外周には澱はありますが、うっすらと沈澱し、ほぼ動かない沈む澱で超絶状態がいいですね。最後の半杯どころか、澱が動かなければ、全部クリアな液体を飲み干せる可能性すらあります。とても色良く澱の状態、量もバッチリの特選古酒ですよ。700ml規格(720mlですらない)、表記のアルコール度数は13,5度となります。
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