Langhe Nebbiolo 2020 G.D. Vajra
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ランゲ・ネッビオーロ 2020 G.D.ヴァイラ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
当主はアルド・ヴァイラ氏で、婦人のミレーナ、息子のジュゼッペとの家族経営。元々アルドの父親はワイン造りやブドウ栽培に従事していなかったものの、祖父が所有していた0.3haの畑と、樽の枠を相続しワイン造りを開始したそうです。転機は1986年、バローロ地区が雹害の影響でほぼ壊滅状態になった年、ただでさえ不況の真っ只中で多くの生産者が廃業する中、諦めずに借金をして畑を買い増したのが功を奏したそうです。
伝統的なスタイルでその理念も明白。
「美味しいのは当然。"安全"で"清潔"。そして"美しい"ものでなければならない。
そしてリンゴジュースを飲んだらリンゴの味しかしてはいけないのと同じように、
バローロを飲めばネッビオーロの味がすべき。
樽由来の甘味やタンニン、香も必要ない」
一部大樽を使用しますが、発酵は基本的にステンレスタンク。自然酵母でゆっくりと発酵を進めます。タンクのあらゆるところで糖分が二酸化炭素を作り、果帽を押し上げることが重要で1日に2回、櫂入れを行います。ネッビオーロはカベルネやメルロと違い、果汁にアントシアニンや色々な要素(香味成分も果皮に多い)を含まないのでこの櫂入れ(フォラトゥーラ)の作業を重要視しているそう。特に樹齢の高いネッビオーロは、収量が落ちるだけれはなく、果実そのものが小さくなる。小さい果実は、果汁に対する果皮の比率が若樹からのブドウよりも高くなる。よって一層櫂入れを行い、果皮からの香味成分などを引き出す作業が重要になる。
「果皮比率の高い高樹齢のネッビオーロは多くの要素をワインに与える。
高樹齢であれば角の抽出も必要なく、適度な櫂入れを施せばバローロ
は偉大さを備える」
所有する畑の中でも樹齢が25年以下の区画のネッビオーロが使用されます。区画毎の醸造で例年は10月の一週から四週にかけて。アルコール発酵やマセラシオンは約19日とバローロよりは短め。熟成はステンレスタンクで8ヶ月から14ヶ月の熟成後アッサンブラージュされますが、僅かにニュートラルオーク(古樽)も使用されます。
【補足】
「ニュートラルオーク」というのは聞き慣れませんでした。ググると決して流行り言葉でもなさそうですが、いわゆる古樽の一種となり、数年使用されて樽の風味がワインに移らない、いい意味で使い古した樽のことを指すようです。じゃあなぜ樽熟成させるのか?となると、やはりそこは樽ゆえのおだやかな酸化熟成のみを期待してるんだと思われます。最近はステンレスタンクではなくセメントタンクでの発酵や熟成にも用いる造り手も少なくありませんが、それも穏やかな酸化熟成を期待しているということですね。木材は気泡があるのはご存知かとおもますが、セメントタンクもステンレスタンクよりも酸素を取り込みやすいんでしょうね。セメントタンクの場合は形状も卵型のものもありますし、セメント自体のキメはある程度調整できるかと思うと酸化のコントロールも可能かもしれません。あ、「ニュートラルオーク」の話でした。熟成には樽を使いたいけど、樽香は必要ない。そんな要望に応える熟成容器となっているようです。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ALBEISAの共通瓶、G.D.ヴァイラらしいラベルデザインですが、ヴァイラの場合、バローロあんどはシリアスで遊びのないラベルですが、ランゲ・ロッソやこのランゲ・ネッビオーロは愛らしい花や草、ブドウなどもカラフルに描かれているのがいいですね。コルクはまあまあの4,5cm。グラスはシュピゲラウのディフィニッションのボルドー型をブルゴーニュのつもりで。バックラベルに表記のアルコール度数は14度で2015年や2016年と同じですね。ちなみに、このランゲ・ネッビオーロは2016年を扱って以来となります。
ネッビオーロらしい赤で、縁とのファジーな部分にオレンジが見えます。ネッビオーロらしい赤色で先が見透かせるながらも赤色には深いグラデーションもあります。香りひ非常に好意的な開きで、スパイスを伴うバラやスミレの香り。ザクロ、チェリーや、チェリーの皮。土壌のミネラル。キュンと鉱物的な香りと甘味を感じさせる香りの融合。ローズヒップティー、茶葉の青さはありませんが、果実に少し青い風味がありますが複雑味のひとつ。
口に含みますと、サラっとした、そしてキメ細やかなタンニンがあり、渋味を連想させる香りがドライ。含み香にもバラの香りが主体で、甘味と穏やかな旨味がありますが、渋味がそれらを軟派にさせませんね。しっかり渋くて追従する酸味とともに味わいはドライ。14度のアルコールを高いと感じさせる部分は皆無で、若く溌剌とした酸味もあるが、全体のバランスは良好。若いうちだからこその旨酸っぱさがある。ミネラルはそれなりに硬さも伴うけれどもガチガチではないし、果実味は実にやわらかさがあり、それを渋味と酸味が引き締める。
全体像としてはミディアムではあるが、味わいに深みがあり単一品種ながら立体的で複雑な香味を持つ。まだ一杯目、さらにまとまりも期待できるが、十分においしい。いい意味でカジュアルで、一部は樽の風味のつかないニュートラルオークが使用とのことですが、基本ステンレスタンク仕上げのネッビオーロらしい飲みやすさ、親しみやすさがありますね。徐々に渋味、タンニンがお茶系の風味に繋がってきました。どんどん渋味やタンニンが顕著になると、よりお茶っぽさ、茶葉系の風味を感じやすくなります。また酸味は梅ジャムっぽさもあるかな。プラムの風味もとてもいいですね。
こういうタイプのワインは小さなグラスでは本領は発揮できませんね。表面積の広いいわゆるブルゴーニュ型がオヌヌメですが、大振りなボルドーもいいですよ。香りはチャーミングでカジュアルとも言えますが、飲み口は渋味主体でしっかりとしたもの。結構複雑さもありながら飲みやすいので単体でも楽しめますが、やっぱりお料理欲しいですね。根菜、筑前煮とかどうでしょうか。鶏肉の旨味や脂が根菜と合わさる。椎茸の旨味も加算されて結構合うと思うんですけどね。
余韻は結構長いんですよね。全体的に香りも味わいもしっかりと香味が出てますしね。でも、決して重いワインでもないし、渋味と酸味はしっかりと効いています。なかなかソリッドなんですよね。だから複雑な香味を樽の風味が覆ってるわけじゃないからそれぞれがクッキリと明確です。
ひと言で例えると鮮やかなワインですね(最初からひと言でいえよ!)
二日目です。グラスはシュピゲラウのディフィニッションのボルドー型をブルゴーニュのつもりで。色調が少し明るくなったように見えます(気のせいです)。香りは一段深くなりましたね。ザクロやチェリー系の果実がふんだん。渋味を連想させるミネラル香との調和も良い。飲み口は初日の二杯目よりもさらにまとまりを感じます。旨味も出てきましたね。初日よりも渋味や酸味の角がとれてまろやかさも出てきました。おいしいミディアムですよ。毒味って初日が一番文章量としては多くなりますが、それはまだまとまりきらないからこその複雑さがよく感じとれるからなんですね。二杯目や二日目は味のまとまりという意味ではさらにおいしくなるのが常ですね(常じゃないときはそう書きます)。GDヴァイラのランゲ・ネッビオーロは、バローロを彷彿とさせるタイプではなく、ネッビオーロをピュアに楽しませてくれるタイプ。なかなかどうしてワイン単体でもおいしくってとてもいい。まろやかさもUPしましたし、少し粘性もあります。ああ、渋味にお茶感が出てきて‥これはネッビオーロやわ。
二日目の二杯目です。うん、すべすべしてますね。つるんとしてるとも例えれるかもしれません。スルっと口の中に入り、つるんと喉に抜けて行きます。飲み応えとはまた違う感覚ですが、どっちもいいんですよね。いろんな赤い果実の香味がやっぱり鮮やかですね。まろやかさも出てきましたが、クッキリと各要素の輪郭‥とはいえ、エッジというほど尖ってはない‥を、感じる飲み口が嬉しい。香味がパっと鮮やかで複雑、重々しいワインではありませんが、質の高い渋味と酸味、食中酒にもワイン単体でも楽しめると思いますよ。
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