Godenza Romagna DOC Sangiovese Predappio 2020 Noelia Ricci 【第三回販売分】
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ゴデンザ・ロマーニャ・サンジョヴェーゼ・プレダッビオ ノエリア・リッチ
《イタリア/エミリア・ロマーニャ/赤/サンジョヴェーゼ/ミディアム》
トスカーナの北、東西に伸びるサンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャ。アドリア海寄りとなる東部地域は標高100mの平地ですが、このノエリア・リッチが位置するプレダッピオ・アルタは標高が400mを超える丘陵地でそのラッビ丘陵に1941年にアルビチーニ家から購入し所有しているのがリッチ家。故ノエリアが1970年に土地のポテンシャルに気付きブドウを植樹、以来リッチ家がブドウを栽培し続けています(金持ちかどうかは知りません)。17世紀から続くテヌータ・パンドルファのアジェンダで2013年にスタートした新しいプロジェクトがこの「ノエリア・リッチ」となります。プロジェクトはプレダッピオのサンジョヴェーゼを原点回帰すること。標高の高いブドウ畑の優位性を生かすこと。プレダッビオの土壌は硫黄を含む粘土質が主体ですが、標高が上がるにつれ、ミネラルや砂室が豊富な独特の土壌となります。古い文献では1383年からサンジョヴェーゼが栽培されてきたとされる資料もあり、本来はサンジョヴェーゼに好適な場所であるはずだが、この30年ほどはロマーニャのサンジョヴェーゼは高品質ではなく大衆向けのものと認識されてきました。
「当時は平地で造られる安くて濃いワインが求めれたいた。
繊細で軽やかなブレダッビオのワインは理解されなかった。」
「海洋性気候の影響もない。標高400mの急斜面は冷涼で水はけも良い。
そして硫黄含有率が多くミネラル分が強くなる。」
「急斜面なので生産効率は悪い。冷涼なのでブドウの生育も遅い
硫黄が多いので濃厚さはでない。だから誰もが軽視してきた。」
最初は2ヘクタールのサンジョヴェーゼの畑からプロジェクトがスタート。出来上がったワインは徐々に受け入れられ次第に畑も大きくなってきました。新しいプロジェクトではありますが、実際には曽祖父の頃のサンジョヴェーゼに回帰しています。生物多様性の高い畑で、様々な野生植物が豊富、それらは土壌の管理を助け保水にも役立ちます。
最も標高の高いゴデンザ畑は40km先に見えるアドリア海からの風が最初に届く場所であり海風の恩恵を受けます。風は夏の気温上昇を穏やかにします。樹齢は40年にもなり土地のミネラルが表現されている。張りのある凛とした感じがこの地域の特徴であり求めるサンジョヴェーゼ像。ゴデンザの畑のさらに上には森があり、暑さから畑を守ります。よって、成熟のスピードは穏やかで収穫は一番最後になります。また森も保水に一役かっています。また南側の森は防風林と呼ばれ南側からの熱風から守ってくれます。
現在は全ての畑で有機栽培が実践され認証を受けれる年数には達しているものの、満足していないので取得はしていないそう。発酵、熟成ともにステンレスタンクを用いるのはニュートラルな品種には何も加えないことが重要と考えるから。樽は強過ぎて全てを隠してしまうとのこと。
同じサンジョヴェーゼでもトスカーナのサンジョヴェーゼとはまた違う。ロマーニャのサンジョヴェーゼは房が大きく粒も大きい。しかし果皮は薄い。果皮が薄いのでタンニン量も少なく早飲みできるワインに仕上がる。決して突出した要素があるわけではないので樽熟成や長期のマセラシオンは、土地や品種の個性を隠してしまう。
現当主はマルコ・チレーゼ氏。1999年までは醸造責任者は親子二代に渡りサンジョヴェーゼ、サンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャを専門とするフランチェスコ・ボルディーニ氏でしたが、現在はモンテヴェルティーネと同じパオロ・サルヴィが担当。2020年よりイル・サンジョヴェーゼとこのゴデンザの差別化、高品質化を具現化しています。
ゴデンザの畑は海抜300mから340mに位置する黄色い粘土石灰土壌に30%砂質が混じり込んでいる2haに満たない特殊な畑がこのゴデンザ。ミネラル分が豊富で冷涼な区画。クローンは何種類か混植されているが全てロマーニャ固有種でトスカーナより粒が大きく酸度が高く2002年にhaあたり4,500本の株密度で植樹されたもの。1999年までは約28日間マセレーションしてステンレスタンクで12ヶ月の熟成後、12ヶ月の瓶熟成をさせていましたが、この2020年からは、より選果を厳しくし、マセレーションは45にも及びました。大樽のような効果(微量に酸素を取り込む)を持つ内側をガラスコーティングしていないセメントタンクを使用し始めました。なお、色が濃くないのは、畑が森に囲われ太陽の強い光から守られることでアントシアニンの生成が少ないからだそうな。なお、エチケットの猿は原点回帰を意味するそうです。
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