Barco Reale di Carmignano 2022 Ambra

トスカーナ州の赤

更新履歴 2023/09/09
販売価格

1,980円(税込)

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バルコ・レアーレ・ディ・カルミニャーノ 2022 アンブラ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ、カベルネソーヴィニョン、メルロ、シラー/ミディアム》

カルミニャーノ地域でのワイン造り古い歴史を持つ。17世紀には、メディチ家によって、トスカーナ最高のワイン産地と評されていたそうです。また、他のトスカーナの地域が、後々サンジョベーゼにカベルネソーヴィニョンなど、いわゆる国際品種をブレンドするようになりますが、カルミニャーノに限っては、当時からそれが当り前のことであり、何も国際市場を意識してそれらの品種を混醸するわけではない‥というのがポイントかもしれませんね。

1975年には、キャンティ・モンタルバーノから切り離されカルミニャーノDOCGは、イタリアで最小のDOCGとなりました。フィレツェの北西に位置し、これまでも、きっとこれからも‥あまり注目されることのない銘柄かもしれません‥他に日本市場で著名なのはカペッツァーナとなるかと思いますが、造り手の数は10軒ほどとのこと。

あまり派手な評価をされることのなかった田舎の地酒的な扱いですが、この原点回帰な風潮は逆にカルミニャーノを注目させる原動力になるかもしれません。このアンブラは家族経営、現在は24haのブドウ畑を所有しています。現在の当主はリゴーリ家の娘であるスーザン。夫のジュゼッペがアグロノモとエノロゴを兼任しています。ソムリエかつ栽培責任者のファビオとジュゼッペの甥っ子のグイドで運営されています。今でも地元用に計り売りのワインも作っているとか。

アンブラでは、このバルコ・レアーレは様々な畑からのブドウの混醸ですが、他は「エルツァーナ「モンタルビオーロ」「サンタ・クリスティーナ・イン・ピッリ」「モンテフォルティーニ」と単一畑でリリースしてます。

角畑の樹齢10年程度の若樹からのブドウを使用。土壌は砂岩と、粘土石灰の両方があり、標高は100mから150m。方角も様々で熟度の違う色んなタイプのブドウを使うことで複雑味を得ています。ステンレスタンクで低温から発酵。10日から15日間の短めのマセラシオンで軽やかに仕上げます。必要に応じて最小限のルモンタージュ、コンクリートタンクとトノー(20%)の併用で7ヶ月の熟成後瓶詰め。

■DOC法のおおさらい

「カルミニャーノ」はDOCGですが、この「バルコ・レーアレ」はDOCとなります。いずれもサンジョヴェーゼは実は50%以上の規定なんですね。カナイオーロ・ネロは20%まで、カベルネソーヴニョンなどは10%から20%とありますが、となると、サンジョヴェーゼは60%以上じゃないと数字が合わないような気がしてますが気にしない、気にしない。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


アンブラらしい潔いシンプルなラベルは好感が持てますね。コルクはディアム(5)の4,5cm。グラスはシュピゲラウのユニバーサル型、表記のアルコール度数は13,5度です。色味もサンジョヴェーゼ主体に国際品種らしい暗さもありますが、あくまでも暗さの中にも明るさがありめっちゃ濃い色合いではありません。香りにもスミレやチェリー系のサンジョヴェーゼの香味の個性豊かですが、どこかベリー系の香りやスパイスに国際品種を感じます。2022年とはいえ、若さという未熟な感じはありませんけどね。

口に含みますと、ホロっと香ばしさを伴う渋味がありますね。ドがつくほどのミディアムボディで、スーっと浸透するような飲みやすさがあります。渋味と酸味がありますが、果実味はいい意味で軽やかで、それらが一歩前にあるポジション。アルコール度数も13,5度とまでは感じないですね。

サンジョヴェーゼ主体というのは間違いないし、ブラインドだと個性のあるサンジョヴェーゼか、さんじょゔぇーぜ80%に対して土着や国際品種の混醸と言われても疑わない。カベルネも入ってるはずですが、それほど強くないので、メルロ的だし(メルロも入ってるはずですが)、やはりどこかスパイスの部分にシラー感がサラっと感じられる‥程度で、まあ、これはレベルの低いキャンティDOCGよりもよっぽどなおいしさがある。ほう、ほろっとした苦味と渋味が重苦しくなくていいですね。果実味に甘味もあるんですが、そっらの苦味と渋味もあるのでいいバランス。

アッビナメントね。ありきたりなトスカーナッポイモノ、トマト&オリーブオイルが鉄板なのは間違いありませんが、どこか香ばしさにナッティな風味があるんですよね。ナッティってことはある意味オイル、油脂系と、香ばしさを感じてるはずなので、そこをヒントにパスタに織り込むのもいいし、逆にガチガチのマグロの赤身に、醤油とバルサミコ、ナッツの刻んだものをソースにカルパッチョなんかもいいかもしれません。

いい意味でカジュアルで地酒感のあるトスカーナのワイン。そうか、こういうのがビステッカ(・アッラ・フィロレンティーナ)に合うんだとも思う。こう書くと問題ありだけれども、コストコで売ってるようなTボーン、アメリカ産の、赤身肉を野蛮に焼いたステーキに、この洗練された地酒に合わすのはアリだと思いますね。

二日目もグラスはシュピゲラウのユニバーサル型です。確かに国際品種混醸の風味がありますね。大袈裟でも煽りでもありませんが(先に書いておきます)、いい意味でティニャネッロっぽいですね。サンジョヴェーゼ主体(ティニャネッロは80%)で、国際品種混醸で、元祖スーパータスカンですが、今となってはいい意味でクラッシックとしてもいいかもしれぬトスカーナIGTっぽさがあります。正確なセパージュ比率は不明ですが、確かにサンジョヴェーゼが過半数だし、国際品種達はそれなりに香味が強いとすると、サンジョヴェーゼ比率は限界高いような気もします。二日目も初日同様ですね。穏やかにまとまってて、すんなりと浸透するようなおいしさがあります。樽も感じるんですが、上品でいいですね。

三日目もグラスはシュピゲラウのユニバーサル型です。何年か前に、アンブラから日本市場限定で「すみれ」というワインがあったのですが、それを少し思い出すサンジョヴェーゼのスミレ感がしっかりありますね。いいまとまりと馴染みがありジューシー。一貫して国際品種達はやっぱり下支えの役割。香味にも派手に出しゃばることがないのもいい。これは、かなりコスパ高いですよ。チョー貴重、チョー貴重!

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