Bianco Trinoro 2021 Tenuta di Trinoro【第二回販売分】
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ビアンコ・ディ・トリノーロ 2021 テヌータ・ディ・トリノーロ
《イタリア/トスカーナ/白/セミヨン/辛口》
テヌータ・ディ・トリノーロの位置するサルテアーノ地区の中でもメドックと似ている土壌の小区画でセミヨンを栽培しい始めたのが2002年のことだそうです。実験的に様々な品種の栽培や醸造をしているはずですが、そもそもシュヴァルブランに憧れてカベルネフランを突き詰めてきましたし、彼が手がけるイタリアの土着品種といえば、そもそもローマ出身のフランケッティらしいチェザネーゼ・ダフィーレや、初期はウーヴァ・ディ・トロイアなどで(今はやめましたけどね)、トスカーナらしいサンジョヴェーゼなどの土着品種には目もくれませんね。シチリアはエトナではネレッロ・マスカレーゼとなりますが、白はシャルドネ、ヴィエニエを実験的に栽培していた時期もあったはずです。
時にデザートワインとしてはモスカートとピコリットなどから「スループ」を(NVですがですが2004年ビンテージ)、弊社で紹介したのは2009年のことですね)、同じ2009年にはミネッラ、グレカニコ・カタラット、コーダ・ディヴォルペ、インソリア、カリカンテなどからなる「ビアンコ・ドルチェ」も(NVですが2007年ビンテージです)をリリースしています。全てが全て、自社畑からのものかどうかわかりませんが(きっとそう)、決して土着品種をなえがしろにしているわけでもなさそう。最終的な彼自身の趣味趣向は色々と試した上で原点に戻るのかもしれません。
基本的にボルドーワインが好きなんですよね。彼のセラーを見たあたしが言うんだから間違いない(キリッ)。イタリアのワインもありましたが、国際品種からなるIGTが多かったですしね。それは、結局白も‥ということになるのかもしれません。実験的な栽培や醸造を重ね、公にリリースとなったのは2017年ビンテージ。生産本数はたったの1,000本でした。2017年も日本市場でリリースがありましたがあまりにも少量、もちろん私物として所有しておりましたが、放出しました(涙)
トリノーロの公式インスタグラムで、発酵槽の名札に「BIANCO」の記載のある画像を見た記憶があります。当時はまあ、なんか作ってんだな。自家消費で白を作るのは不思議ではないわな、リリースされたら飲んでみたいな‥程度でしたが、ついにリリースされたのがこのビアンコ・トリノーロとなります。前述のビアンコ・ドルチェとラベルのイメージは同じ。白地に黄色となります。
公式サイトのテクニカル情報では2019年もセメントタンクでの熟成と記載がありますが、実際には50リットルのガラス容器とのこと。セメントタンクに内側がガラスコーティングされているような気がしています。
セミヨンといえばやはりボルドーの白のイメージですね。オーブリオンの白も、リューセックの白もソーヴィニョンブランとの混醸のようですが、あとは貴腐ですか。サルテアーノで貴腐を狙っていたかどうかはわかりませんが、辛口に仕上げられたセミヨン、なかなかイタリアでセミヨンもありませんので、飲み慣れないかもしれませんが、新鮮で、いい青さのある果実の香味、ほのかな甘味、酸の質もすばらしい出来栄えですね。樽ドネのようにパッとわかりやすいタイプではなく、エレガントなタイプ。グラスはボルドータイプで比較的大振りなグラスがいいし、温度もキンキンからスタートしていただいて結構ですが、少し温度が上がってくると行き渡る酸味に、旨味とボディも乗っかってくるタイプですね。アンドレア・フランケッティが、満を持して「トリノーロ」の名前を冠してリリースする「ビアンコ・ディ・トリノーロ」。さすがにお値段も「トリノーロ」ですが、長期熟成も視野に入れた作品だそうで、先も楽しみですね。
海抜630m、haあたり10,000本の高密植。2021年は9月9日に手詰みでの収穫。ステンレスタンクで10日間のアルコール発酵、セメントタンクでの12ヶ月の熟成。2022年の7月に瓶詰め。生産本数は1,789本。
2021年ビンテージ情報
3月に気温が一気に上がったため、例年より15日早く萌芽するも、4月には遅霜が下り、4,000個のキャンドル(・ジュンではない)を焚いて芽が凍るのを防ぎました。6月以降は記録的な高温と干ばつに見舞われたため、灌漑を実施するも十分ではなく生産量が落ちる原因になりました。9月に入り、夜の気温が下がったことでブドウの成熟が進み、9月9日にセミヨンをすべて収穫しました。高温小雨により生産量の少ないビンテージとなりましたが、収穫できたブドウの凝縮度は高くなりました。
ワインアドヴォケイト(M.L.)/93点
Made with Semillon in cement and stainless steel, the Tenuta di Trinoro 2021
Bianco di Trinoro opens to a very light golden color with crisp citrusy flavors
that are both tart and sour at this young age. The wine is endowed with minerality,
grapefruit, pear and quince. There is a crunchy or textured aspect to this
wine that sets it apart. Only 1,700 bottles were made.
ジェームス・サックリング(J.S.)/92点
A tiny production white made from semilion with sliced apples, limes and light
mango. Some nuttiness at the end. Medium to full body. Tangy. Fruity. Drink now.
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