Chianti Classico AMA 2021 Castello di Ama

トスカーナ州の赤 > Ama

更新履歴 2024/08/11
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キャンティ・クラッシコ・アマ 2021 カステッロ・ディ・アマ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ96%、メルロ4%/フルボディ》

1972年の創業‥当主となっているロレンツァ・セバスティ女史の夫で醸造家を勤めるマルコ・パッランティ氏は1982年から参画したそうです。ガイオーレ・イン・キャンティ地区の優れた生産者であるのはご存知の通り。メルロからなるラッパリータを代表とする国際品種からなるワインも醸していますが、単一クリュを名乗るキャンティ・クラッシコは歴史が古いですね。

2010年からキャンティ・クラッシコ・ゴラン・セレツィオーネがデビューしたのを機にラインナップも再編成され、このキャンティ・クラッシコ・アマは2010年が初ビンテージとなります。haあたり5,,200本、平均樹齢10年から12年の比較的若い樹からのブドウが使用されます。30度から32度に温度管理された温度管理されたステンレスタンクで品種ごとに醸造。いずれも約25日間の醸しとアルコール発酵の間ポインプオーバーが施され抽出が促されます。澱引きを兼ねて他のステンレスタンクに移されマロラクティック発酵が行われます。マロラクティック発酵完了後にアッサンブラージュされバリックの古樽で熟成後瓶詰め。

独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味

肩部分に凸モールドのあるアマオリジナルのボルドー型瓶。ラベルは焦茶とクリーム色、そのクリーム色がキャップシールにも、そして、最近のDOCGのシールは茶色なので揃っていていですね。コルクは前回はディアムではありませんでしたが、この2021年はディアムの5cm(5)となります。アルコール度数は13,5度と前回と同じ。グラスはシュピゲラウのディフィニッションのユニバーサル型となります。

色調は、深いルビー色。スミレの香りがハッキリと出ていますね。あと、小豆っぽさ(ビオ系のマメ香とは違いますよ)、赤いチェリーと黒いベリーなど盛りだくさん。樽の風味は強過ぎず、花の香りも強過ぎず、あくまでもフルーツが主体ですが、香りからしてまとまりと複雑さがすでにある。果実香からしてある程度の密度が理解でき、チャーミングな甘味ある香りもいいですね。

口に含みますとたっぷりの果実味に甘味とキュートな酸味、含み香にまろやかな樽もあります。まだまだジューシーになりそうな一杯目も旨味があり酸味もおいしい。アマは上級ラインになると、マルヴァジア・ネラなんかも混醸され、それはそれでアマらしいのですが、アマがかもすドスタンダードなキャンティ・クラッシコとしての出来は非常に良い。一杯目からこんなに開き、おいしいんだから使い勝手も良い。13,5度のアルコールも飲み良く、あくまでもミディアムだけれども、密度は高いし、それなりに大きさもある。甘味はチャーミングさと、こし餡のような上品さも兼ね備えており、こりゃ旨いわ。

豚の角煮など、醤油と砂糖な味付けにも合いますが、アメリカンなはちみつとかマスタードとか塗り込んだスペアリブの炭火焼きなんかも良さそう。サシの入った牛肉というよりも、脂身と赤みが層になった豚肉の方がいいかもしれません。というか脂と合いそうなんですよね。果実味がたっぷりなので、そちらはソースなど味付けと‥ですが、酸味や渋味も十分なレベルで、そこは脂が欲しいんだな。

チェリーに近い部分にはプラム。余韻はめっちゃ長いわけじゃないんだけれども十分あるし、口先だけおいしいワインではないのが秀逸。全体的なメリハリのあるバランスはめっちゃいい。

二杯目になると渋味がむくむくと前に出る。甘味は少し後ろのポジション。一杯目はワイン単体で、二杯目からこそ食事との‥とも言えるんだけれども、これって独りで飲んでるからなので、あまり気にしなくてもいい。香ばしさ、スモーキーな樽というや、果実を燻製したような風味。

二日目もグラスはシュピゲラウのディフィニッションのユニバーサル型。いいですね、赤から黒に‥チェリーからベリーにグラデーションする果実の香味。アルコール(だけ)ではない揮発するようなハーブや果実香は開きを感じます。旨味もありますが、しっとりとしていて、心地よい酸味と渋味に無理がない。豚バラなどの脂身があると、ワインがくっきりおいしくなるね。ロースとんかつ、上品なデミ。ケチャップというよりもハーブ類も効いたトマトソース。

各生産者のスタンダードなCCはこれぐらいの価格に今後はなると思うんだけども、2020年でも感じましたが、思った以上にCC=カジュアルというスタイルではないんですよね。ここがアマのアマたる所以かもしれません。非常に高次元の密度やバランスがあり、満足度はとても高い。

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