Barbaresco 1985 Prunotto
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バルバレスコ 1985 プルノット
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
プルノット‥日本市場では古くから紹介されていますね。ピエモンテはアルバに本拠地を置く老舗でもあります。元々は、第一次世界大戦後、運営の苦しかったランゲ・ワイン協同組合をアルフレッド・プルノット氏が1923年に買い取ったことから、プルノットの歴史は始まります。アルフレッド・プルノット氏は、経営者としてだけではなく醸造家としても手腕を発揮‥当時から輸出も盛んで、世界市場でピエモンテワインと言えば?なほどの名声も。30年以上渡りプルノットを守ってきたアルフレッド氏でしたが、1956年に勇退‥友人である醸造家のペッペ・コッラに譲渡しました。後継者が居なかったのかな?ペッペ・コッラは弟のティノ・コッラの協力を得て、プルノットの名前、品質を保ちながらアルフレッドの意思を継ぎ、プルノットを運営します。
今回ご紹介するのは、コッラ兄弟が運営していた頃のプロノットとなりますね。そしてまたもや30年の月日が流れ‥1989年、プロノットはコッラ兄弟から、当時から販売協力関係いあったアンティノリ社に引き継がれることになりました。コッラ兄弟は1995年までは、運営にも携わっていたようです。アンティノリ社の所有になった今でも、アジェンダの名前もプルノットのまま。それだけアルフレッド氏の功績‥それを守ってきたコッラ兄弟の功績が偉大なものだったのかもしれません。
実はプルノットは、ランゲ・ワイン協同組合がその元であることからもわかる通り、設立当初から長らく、農家からの買い入れ葡萄でワインを醸していました。もちろんコッラ兄弟の時代には、少なからず自社畑を持っていたようですが、基本的には買い葡萄での生産です。アンティノリが所有者となって変わったのは、1990年にはブッシアの畑を…その後もバルバレスコ地区の畑などを買い増ししてきました。また、醸造に関してもアンティノリが所有者となってから、500Lのそれまでよりは小な樽も使うようになったそうです。まぁその賛否は別として‥アンティノリ以前‥をお探しのお客様は少なくない。
さて‥脱線するようで脱線でもないラベルのお話。今回ご紹介しているバルバレスコ・モンテステファノ1988と、バルバレスコ1985のラベルデザイン‥違いますね。前者の方が見覚えがあるのでは?シンプルで洗練されたイメージ。後者は、伝統的なピエモンテらしいデザインです。
いずれのラベルにもアルフレッド・プルノットの名前が記載されており、その後に、コッラの名前も続く感じですね。つまり生産者というか醸造所としての名前はプルノット‥というよりもアルフレッド・プルノットとなっています。いえいえ、これが本題ではなく、そのラベルデザインの違いですね。85年と88年の間に‥そんな洗練されたシンプルなラベルに変わったのではありません。85年のバローロ・ブッシアを所有していますが、それば洗練された方で、今回でいえばバルバレスコ・モンテステファノ1988と同じデザインとなります。なお、洗練されている方は、瓶もプルノットのモールド入りのオジリナルの物で底の凹みもそれ相応、しかし、85年の伝統的なラベルの方は瓶型もクラシカルでほとんど凹みもありません。背の高さは同じですけどね。この違い‥西野嘉高的には輸出向けか否か?ではないかと考えています。アルフレッドの時代から輸出にも積極だったプルノット‥コッラ兄弟の時代は、そのセールスは、アンティノリとの協力関係にあった‥これを思えば、洗練されたラベルデザインの方は、輸出用だった可能性が高いのでは?と考えています。クラシカルなラベルの下の文字列の注意書き的な部分もイタリア語ですしね。もちろんそれがイタリア国内‥とまではいいません。近隣諸国も含めた‥とも考えられますが‥。またクラシカルなラベルの方には「Cantina S. Cassiano」とも記載されています。これは、アルバにあるサン・カッシャーノという醸造所で‥という意味のようです。プロノットの住所でもありますけどね。
そんなプルノットから古酒を二種類っ!!
いずれも状態すこぶる良好ですっ!!
ブルゴーニュ的に表現すれば「村名」な、いわゆる「バルバレスコ」となります。西野嘉高のラベルを読む的な予想が当たっていれば‥国内仕様なクラシカルなラベルデザイン。どうしてピエモンテの生産者ってラベルの上に生産者名なんでしょうね。その下にはCantina S.Cassianoと記載されております。ちなみに表記のアルコール度数は12.5度。液面は一番低いものを掲載しておりますが、これも1985年を考えれば十分ですね。ボトルは凹みもない古いボルドー型ですが、キャップシールはプルノットのオリジナルのもので状態も良い。縦貼りのDOCGの帯封は赤色のタイプで、たまに見かける赤色のタイプ‥これも実は国内仕様なんじゃないか?と思えてきました。
前述の通り底の凹みも少ないラベル同様クラシカルなボルドー型瓶。ラベルの上部には、DOCGな帯封とは別にオレンジ色のBARBARESCOなシール。Consorzioと書いてありますので、バルバレスコの組合のシールですね。キャンティ・クラッシコで言うところのガッロ・ネロのシールのようなもんです。そのシールの形からすると、キャップシールの裾にも巻けるで〜な感じね。ビンテージは肩の部分で別シールとなっております。ラベル下の注意書きみたいなところには‥イタリア後で、暗く湿度のある所に保管しましょう‥とか、飲む数時間前に開けて下さい‥とか、飲み頃温度は20度ぐらいでっせ‥と記載されております。やっぱりイタリア国内仕様なのかな。
そんなクラシカルなラベルは、経年の擦れ、汚れもございますが、キャップシールの状態は良く、前述の通りDOCGの帯封で回しはしませんが、液面も十分なレベルを保っており液漏れはないはずです。液色も非常に澄んでますね‥綺麗なガーネットが透明度バツグンです。底に澱に溜まっておりますが濁らせるような感じではなし。非常に状態の良い古酒‥休ませたらすぐにでも試してみたいですね。
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