Chardonnay 2009 Cru Chale
イタリアの白ワイン > Cru:Chale / Nec-Otium
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シャルドネ 2009 クリュ・シャーレ
《イタリア/フリウリ/白/シャルドネ/辛口》
相変わらず輸入元さんの資料では1997年に5樽のシャルドネからクリュ・シャーレが始まったと紹介されておりますが、1997年のシャルドネはクリュ・シャーレという名前ではなくネゴシアン名(?)のネク・オティウムの名前で、ミアーニの葡萄だったか、ミアーニの醸造所だったかでラベルにはMianiと記載されていたものですから、それは‥それは‥大変なレア物であった記憶です。クリュ・シャーレとしての日本デビューは2002年ビンテージのこと。1997年から2002年までの間にクリュ・シャーレという名前でワインがリリースされていたがどうかはわかりません。その2002年はオフビンテージながら、今なお伝説に残る素晴らしい酒質であったのは‥遠い目。その後、畑が変更になったり、リリースされる年もあれば、ない年もある。いつ出るのかわからない‥そんなワインなのです。クリュ・シャーレは、あくまでもクリスチャン・パタ氏率いるネゴシアンであるネク・オティウムのブランドのひとつとして考えられますが、今なお公式サイト( http://www.necotium.it/ )には、クリュ・シャーレの文字はありません。
ネク・オティウムの代表であり、エノロゴとしても活躍するクリスチャン・パタと、自身もシルヒの生産者でもあるエノロゴ、ピエル・パオロ・シルヒ、グラヴナーや、ロンコ・デル・ニェミツのアグロノモであるマルコ・シモーニ、そしてネゴシアン業を勤めるグラウコ・ラヴェッロ‥この4人の密かな楽しみであるのが、このクリュ・シャーレなんですね。
ネク・オティウムはネゴシアンであり、フリウリを中心に、イタリア各地から優れた生産者、優れた畑を発掘しています。そこで目に留まった畑から収穫される葡萄で作られている‥とお考えいただいても間違いではないでしょう。つまりクリュ・シャーレとしての畑は持っておりません。また、醸造所も持っておりませんので、買い付けた葡萄は、これまではシルヒの醸造所を借りての醸造が行われてきました。(今回ご紹介する2009年はニェミツの醸造所となります)
前述の通り、今回はロンコ・デル・ニェミツの醸造所のみならず、その葡萄もニェミツが所有する畑から供給されており、前のビンテージ同様に、コッリ・オリエンターリ・デル・フリウリDOCを名乗りますが、今回の2009年は、ニェミツの所有するロサッツォ地区のシャルドネが使用されております。しかも、そのシャルドネは樹齢50年を超えるとか‥。また、今回の2009年はコルクもニェミツのものが使用されており、双生児なんですね。
前回ご紹介したのは2007年のフリウラーノで2009年の夏のご紹介でした。シャルドネとなると、2006年を最後に久々のご紹介。これまでシャルドネは2006年、2004年、2002年と‥前述の通り、毎年造られるワインではないことも伺えますね。もちろん、それぞれ葡萄の出所も違いますし、醸造所や醸造方法にも差があります。
輸入元の資料によると、オーナーとして登記(登記という言葉を使うのかどうか知らんが)されているのは、シルヒ家となり、ディレクターもルカ・シルヒとなります。エノロゴは、ルカ・シルヒとクリスチャン・パタが兼任し、畑の面積は2.5haの粘土質(これがニェミツの畑のことかどうかはわからない)。有機農法を実践し、コルドンとグイヨで仕立て、haあたり12hlよいう低収穫。新樽比率はビンテージによって異なりますが、アルコール発酵は樽で。マロラクティック発酵は自然に任せるとあるが、シャルドネの場合、自ずとマロラクティック発酵が起るそうです。通常は、最初の一年は、澱とともに熟成させ、さらに一年は澱引きせずにステンレスタンクで熟成させられます。マロラクティック発酵が施された場合、無濾過ということですので、このシャルドネは無濾過で瓶詰されるようです。
もうちょっと詳しい資料が入りました。
この2009年、これまではサン・マウロの畑からの葡萄をシルヒの醸造所で醸してきましたが、サン・マウロの畑は、オーナーの意向で、リボッラ・ジャッラに改植されたため、今後10年は使用できない。またシルヒの醸造所も改装中ということもあり、借りることができなかったようです。
しかし、このプロジェクトにも参加しているロンコ・デル・ニェミツのアグロノモを勤めるマルコ・シモーニの力もあってか、ニェミツの畑の一部を使用させれもらえるようになったようです。ニェミツとなれば、これまでの畑の状態も文句なく、10年程前からビオデナミで栽培されているらしく、また厳しい剪定の恩恵は、低収穫量となり、haあたり15hl、グリーンハーヴェストの必要もないそうです。また、畑だけでなくニェミツの醸造所が使用できるようになったことは、畑と醸造所が近い‥という理想的な環境にもあります。
この2009年は、これまでよりもさらに、葡萄の糖度や酸度のバランスに気を配って成熟させられ、ロサッツォの‥フリウリのシャルドネの品種特性を上手く表現するためにも、樽熟成期間を短くしたそうです。樽熟成は新樽比率25%のバリックで8〜9ヶ月と、これまでの約12ヶ月よりも短縮されています。
あくまでも、エノロゴを兼ねるクリスチャン・パタ氏や、シルヒの実験的なワインであるのは相変わらずながら、制約に囚われず、彼等ならではのフリウリらしさの追求は毎年進化し続けています。この2009年から(いつまでかはわからないし、次回は違うかもしれないが)ロンコ・デル・ニェミツ畑からなる樹齢50年のシャルドネ‥と聞けば、間違いないし、逃す手はない。
次回は何時か?
今の内に2009年の確保は必須です。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
久々とはいえ、見慣れたラベルデザインにブルゴーニュ型瓶。ながら瓶型は底の凹みのカーブは2006年とは違うはず。ラベルには、さすがにImbottigliatoと後は、ロンコ・デル・ニエミツの名前が記載されております。コッリ・オリエンターリ・デル・フリウリDOCとなり、表記のアルコール度数は13度。2006年をご紹介した際のメルマガもなければ、すっかり在庫もございませんので、2006年が何度だったかは不明となります。コルクは、頭とお尻に年号表記のある‥確かに、ロンコ・デル・ニェミツの4.5cmのコルクとなります。こういうタイプのワインは冷やし過ぎない方がいいのですが、やっぱり冷蔵庫キンキン温度からのスタート。グラスはブルゴーニュ型となります。
色調はほんの軽く黄緑が差す12金。とても透明度があり輝いています。派手な樽香はなく、とてもミネラリーなシャルドネの香り。黄色の花、新鮮な柑橘の皮からは、良い酸味を連想させる香りがあります。まだ温度が低いのでやはり香りの立ち方は弱いですね。まずは口に含みます。冷ややかなミネラルを感じさせる輪郭、液体はとても透明度があり、酸味のきめ細やかさは秀逸。このビンテージに関しては、樽熟成に関してはとても短めのはず。発酵もステンレスタンクかもしれないほどのクリアな果実味。よいボリューム、厚みがあり、柑橘の皮の苦味はほんのりとある。トロピカルフルーツ満載なタイプではなく、2009年らしい洗練された酸味がありとても綺麗。まだキンキン温度ですが、キンモクセイの蜜的な甘味のある香味もあります。黄色いハーブ香、13度という度数はストレスを感じさせないですね。とても旨酸っぱい果実味に新鮮なシャルドネを感じます。パワフルではない‥という意味ではなく、樽香を伴うビッグなシャルドネではこの2009年はありませんが、この温度ではとてもクリアな果実感と酸味が素晴らしいですね。実は、余韻も長い。
これまでの、ややコッテリなクリュ・シャーレとは違うが、コッテリ系としては、やはり2002年が最高潮だったかと思うと、品種に忠実に、とてもクリアで綺麗な酸味という方向性を極めているビンテージとも言える。輸入元資料によると、クリスチャン・パタ氏は「今世紀最高のヴィンテージのひとつ」と言ったとか(言い過ぎだろうに)。
二杯目です。まだ温度は上がらないので、ゆっくりと飲みましょう。柑橘の香りに、21世紀梨と、新鮮な洋ナシのニュアンス。少しずつの温度の上昇で、ボリュームや味の濃さ(こう書くとちょっと違うが)、開きを感じますね。この段階では、フレッシュなステンレス系シャルドネですが、その花の蜜のヒントがとてもいい。とても軽いクリームの風味と、注意深く探すと、オークの香りがないわけではない部分に、ようやく樽のニュアンスを感じる。
温度がさらに上がってきました。ボリュームも出て来ますが、なんてったって酸がキレイですねぇ。どこかソーヴィニョンブランにも似た香味があるのが面白い。アルコール依存なボリュームではないとすると、健全なシャルドネの姿のひとつ。
店を〆て、風呂に入ってな間、エアコンの効いた部屋にボトルを放置プレイで温度が上がってきました。とはいえ、3月なのに夕方には雪がチラホラした寒さですので、何度がわかりません(計れよ。←計る機械買わんとあかんね)。しかも、試しにオヴァチュアでの三杯目です。アルコールでなはない甘味が蜜っぽいですね。梨の風味は21世紀よりも洋ナシが顔を出します。口に含みますと、とても綺麗な厚み、ボリュームを感じますね。押し付けがましい感じでも「これでどないやー!」という感じではなく、ピュアな厚み。コッテリとしたバターもしくはクリーム系ソースのメニューではなく、新鮮な野菜本来の味わいと、鶏肉の旨味が重なるような料理がいいかもしれません。まだリリース仕立てということもあり、フレッシュさが前面に出ている状態ですが、シャルドネ本来のポテンシャルを感じます。数年の熟成で、トロ味、旨味が出てくるとまた面白くなりそうな酒質で、ポテンシャルは高く、数本は熟成させてみたいと思う。
四杯目はブルゴーニュ型グラスで。さすがに表面積が広い分のタプーリ感は極上。相変わらず酸の質が素晴らしいですね。そこにキレもあるし、引っ張るような味わいの伸びも感じます。シャルドネらしい香りの中に、ナッツ系の香り、やっぱり温度が上がって来てからのブルゴーニュ型グラスがイイ。キレイでクリアな中に、とても質の高いシャルドネが伺える。これは、ロンコ・デル・ニェミツの畑の中でも、その樹齢が50年とも言われる古樹が成せる業かもしれませんね。
あああああああああっ!
パソコンに向い真摯に毒味をする俺の奥で、元カノがドボドボ注いでおるっ!!ちょちょ!!まだ初日だっていうのに、残りグラス半分だけ(気を使ったように)しか残ってないではないかっ!!
二日目です。厳密に申しますと、初日に全て消費してしまいましたので、二日目の朝に抜栓後、約12時間の放置プレイとなります。まさかバキュバンは使わず、最初は、コルクは抜いたまま数時間。その後、コルク逆刺し放置となります。グラスはブルゴーニュ型。温度はセラーの温度で、冷やしておりません。その短縮した樽熟成の恩恵で、シャルドネ香はとてもフレッシュ。終始綺麗な酸味が続きますねぇ。樽を感じるのは、含み香の終盤。二本目となりますが、ボトル差は感じませんね(いいワインです)。ミネラルの溶け込んだ味わい、終始上質な酸味が続きますし、アルコール度数も13度に留められておりますので、ボリューム感でグイグイ押すタイプではありません。全体的なバランスが良いですね‥もちろん要は酸です。
もちろんグラスの中で密度は増してきます。舌の上で旨味も感じるようになってきました。鼻に抜ける香りの中に蜜な甘味は感じますが、まったく派手なものではありません。ただ、コルクを抜いただけでは、厳密に二日目的ではないかもしれません。
二杯目です。たっぷりと注ぎ、ゆっくりと飲むことにします。口に中を満たす液体には厚みはあるが、樽やアルコールに由来するものではなく、ミネラルや酸味に肉付けされた果実。未熟な香りがないのが素晴らしいですね。
決してタルタルコッテリなタイプのシャルドネではないのですが、このバランス良くヌケのない‥実はしっかりと熟した葡萄からのピュアな厚みを持ち、甘味に走らず、キチンと構成感を感じるのは、終始な酸味の恩恵‥な、シャルドネ。
三日目(のつもり)です。グラスはブルゴーニュ型、冷やしておりません。グラスからの香りに特に変化はなく、フレッシュなハーブ香も伴う、それほど濃い黄色ではない柑橘主体のシャルドネ。口に含みますと、初日から終始な酸味は健在で、落ちる素振りはないですね。しっかりと、果実やその他の要素を支えている酸味がキマっています。厚みは程良く、とてもクリアで美味しい。ほんのりとした甘味と、キマった酸味は食中酒なシャルドネとして使い易い。
四日目までひっぱります。グラスはブルゴーニュ型。冷やしてません。グラスからの香りも、口に含んだ香味も、初日からほとんど変化がありません。タルタルした濃厚系のシャルドネではないのですが、とても骨格、構成がしっかりしてるんですよ。これぐらいでは崩れず‥。しかし、西野嘉高的には、この四日目が一番好きかも。いいまとまり、終盤に向うほど美味しいですね。ちょっと甘味のヒントがあって。まずは半年後、2,3年後にも確認したいですねぇ‥葡萄のポテンシャルはひしひしと感じますから、これがどう、トロってくるのか?楽しみです。
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