Chianti Classico 2007 Livernano
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キャンティ・クラッシコ 2007 リヴェルナーノ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョベーゼ80%、メルロ20%/ミディアム》
最初のオーナーであるマルコ・モンタナーリ氏はスイス人医師。ワインに取り憑かれ、医師を辞めて1993年にリヴェルナーノを立ち上げました。ステファノ・キオッチョリをエノロゴとして初めて雇い入れたのも彼で、彼の好きなブドウ品種は‥ピノ・ノワール‥実験的な醸造を経て、1995年に初ビンテージを迎えます。時は流れモンタナーリ氏はリヴェルナーノを離れ、エミリア・ロマーニャ州のブルジゲッラという小さな村で新たにスタート。トスカーナIGTを基軸とする生産者のオーナーが代わった‥という話は枚挙にいとまがないが、現在のオーナーで落ち着いたかな?ラッダ・イン・キャンティの生産者としてはややモダンに針を振る傾向にあるが、その美味しさはとてもわかりやすく、愛らしいエチケッタとともにもはやお馴染み、定番となりましたね。
キャンティ・クラッシコDOCGエリアの中心部…ラッダ・イン・キャンティ地区。街から南へ5km、少し離れた高台に醸造所を構えます。ラッダ・イン・キャンティ地区は、他の地区よりも標高が高いのが特徴で、リヴェルナーノの他には、モンテヴェルティーネや、テッラビアンカなどが同地区にアジェンダを構えます。その高い標高は650mあたり。高台がゆえ、日照量は多いが、気温は相対的に低めで、傾斜の強い畑なんですね。舗装された道から外れた山奥にあり、四方はすべて森でこの地区には、リヴェルナーノの畑しかありません。春の芽吹きの時期は鹿(カプリオーロ)が、芽吹いたばかりんやわらかい芽を好んで食べてしまいます。収穫前は猪、完熟した甘いブドウだけを食べるそうで、酸度の高いブドウの先端は残すとか。それらを防止するために畑の周囲にはすべて電気が通る鉄線で囲んでいますが、効果は限定的。最近では20m間隔で石鹸を吊るすのが効果的なんだそう。石鹸の匂いを人間の匂いと勘違いして近づかなくなるそうな。
リヴェルナーノの建築は12世紀から13世紀に建造された古いもので、敷地内には1031年の文献にも記載されている古い教会もあるとか‥。マルコ・モンタナーリ氏の時代から改築が始まりましたが、それも近年完成。マルコ・モンタナーリ時代と違うのはセラーが移築されたことと‥(完全な温度管理になったそうです)醸造にグラヴィティシステムを導入したことだそうです。(グラヴィティシステムとは重力に逆らわずに‥収穫したブドウを搾って発酵させて熟成させて‥な一連の作業が上から下へ‥なシステムね)
現在のオーナーは、ボブ・クイッリオ氏とオーストラリア出身の妻、グドラム夫妻。ボブ・クイッリオ氏は、元々、フロリダのパームビーチで美術の取引や、劇場の興行に携わっていたそうで、ブロードウェイを中心としたアメリカ国内のみならず、ヨーロッパや、オーストラリアを駆け回っていたビジネスマンでしたが、2002年、夫婦でリヴェルナーノを訪れたのがきっかけで、ワインの生産者になることを決意‥マルコ・モンタナーリ氏からリヴェルナーノを引き継いだようです。ちなみに‥マルコ・モンタナーリ氏時代から、洒落たアグリツーリズモも経営してましたし、最近では、ウエディングパッケージ‥なんてのも掲載されてますね。また、ワインのみならず‥ジャムにハチミチ、オイルなんかも販売しているようです。
現在リリースしているのは、リヴェルナーノ、プーロ・サングエ、キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ、キャンティ・クラッシコ。白のアニマ。グラッパ系は、グラッパ、グラッパ・リゼルヴァ、グリンのようで、特に変化はありませんが、同じ醸造所ながら、カサルヴェントという別ブランドもあり、こちらは買い増しした畑からの葡萄で造られ、違う個性、キャラクターが与えられており、近年まではエノテカ・ピンキオーリ独占だったワインもございます。
haあたり6000本で植樹された葡萄達は、ステンレスタンクによる発酵、350Lのオーク樽で12ヶ月の樽熟成を経ます。キャンティ・クラッシコ地区の中でも、標高が高いことから、昼夜の寒暖差が大きいのがリヴェルナーノの特徴。石灰質の土壌ですが、さらに、大きめの石灰岩を畑に巻くことで、夜間の極度の冷え込みから、葡萄を守ります。サンジョベーゼは、糖度の高さのみを重要視するのではなく、糖度の酸度のバランスを最も重視しているそうです。225Lではなく、350Lのオーク樽を使うことで、十分な酸素供給を可能にしながらも、ワインに与える樽のニュアンスをコントロールしているそうです。冷涼なラッダらしいサンジョヴェーゼに温かみとやわらかさを与えるメルロ20%の相性がとても良いキャンティ・クラッシコですよ。ちなみにヴェロネッリ誌2011年度版★★87点(D.T)となります。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味(2012年3月)
すっかりお馴染みのピンク色のエチケッタは愛らしい。真ん中に据えたヤッターワンも元気です。アルコール度数は2005年、2006年と同じ13.5度の表記となります。他のキャンティ・クラッシコと比較すれば、日本市場は年号が遅れているようで、ようやくの2007年、絶好の2007年でもあります。コルクは並質の4.5cm、グラスは迷ってオヴァチュアです。グラス側面をライトに翳すと明るくも透明度のあるルビーレッドがキラっとしておりますね。エッジは赤、艶やかなディスク‥深いルビー色。ちょっとイゾレ・エ・オレーナのCCを思い出す香り、ほんのりとロースト香り、完熟アセロラ、スミレ、赤と黒のチェリーが入り乱れる。抜栓したてから香りは華やかに広がりますね。
口に含みますと、2006年よりも酸味にシャープさを感じ、より豊富。馴染んだミネラルは輪郭を閉ざさない。果実味、香りに梅が謙虚。渋味は細やかで、こし餡の風味。メルロっぽい果実もあるが、2007年は凛とした酸味が、エレガントなミディアムボディを演出してとても美味しい。もんわりとした樽のロースト香は、炊いた小豆っぽさもあるかな。スパイスのような何かに、(悪い意味ではない)フラン的青さ。二杯目からは一段階まとまり上手、若さも感じるがバランスは上々。過去のメルマガを読みなおすと、ブルゴーニュ型グラスでも飲むことになっているので、それで。あーいいね‥もちろん表面積の広い分、香りの量もハンパないが、酸味がよりエレガント‥。まぁ好みもあるかと思いますが、ブルゴーニュ型グラスで飲んでもいいんだよ‥イタリアの土着は国際品種の方程式なんぞにハマらないんだから‥ということだ。
二日目もブルゴーニュ型グラスで飲み進めますが、オヴァチュアあたりでも問題なく美味なワインですので‥。香りがよく開いています。微粉のスミレのパウダー、胡椒、初日ほど小豆ロースト系樽香は抑えめで果実香が華開きますね。口に含みますと酸味がじゅわっと‥。たっぷりのチェリーを頬張った感じね。リヴェルナーノはちょいモダン‥というのは初日の小豆ロースト香がそう感じさせるだけで、この二日目の状態を飲めばそうは感じさせないな。ほどよいアルコール度数も嬉しく真っ当なキャンティ・クラッシコ。グラスは使い分けですよねぇ。その日の好み、その日の状態で、広げるか?まとめるか?香り、酸、どんな表情がいいか?だから正解はないな。あくまでも好み。三日目に緩みはなく、さらに酸味は溶け込みダクってきます。リヴェルナーノらしいバランス感覚は、まだまだ美味しくなる要素もあり、楽しみな一本。
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