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Tancredi 2007 Donnafugata

シチリア州の赤

	更新履歴 2013/01/22 販売価格 3,980円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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タンクレディ 2007 ドンナフガータ
《イタリア／シチリア／赤／カベルネソーヴィニョン、ネロ・ダヴォラ、タナ他／フルボディ》


シチリア島の西海岸に位置するマルサラにアジェンダを構えるドンナフガータ社…所有する葡萄園は合計328haとそれなりの規模で多種多様なワインを生産しています。これまでもそのパッシートであるベン・リエや、アンソニカ、カタラットからなる白のアンソニカ、千夜一夜という名のミッレ・ウナ・ノッテなどをご紹介しましたが、今回は、ネロ・ダヴォラとカベルネ・ソーヴィニョンに少量のタナや他の品種を混醸させたタンクレディなる赤ワインのご紹介です。

ネロ・ダヴォラやカベルネ・ソーヴィニョン、タナの収穫はいずれも9月。26度〜30度に温度管理されたステンレスタンクでの醸しは約12日間、リンゴ酸を乳酸と二酸化炭素に分離するマロラクティック発酵が施され、一年落ちのフランス産のバリックで約12〜14ヶ月熟成され瓶詰、瓶熟成期間は最低18ヶ月となかなか長期。ヴェロネッリ誌の情報では、約90000本の生産量でこの2007年は★★★の91点（G.B）の評価。

年の巡り的には今年は2009年がリリースされるかと思われますのでちょっとだけバックビンテージとなりますね。それにしても、タナとかシチリアで栽培されていたんですね‥補助品種となりますがこれも楽しみ。

飲んでみました‥。

ラベルは雲の上にお屋敷が乗っかってる感じ。女性の顔じゃないのがヤだな。タンクレディとありますが、レディはRediなのでLedyじゃないのね。タンクのような太った女性のイメージが過るが気にしない、気にしない。バックラベルに記載のアルコール度数は13.5度、コルクはなかなかの質の5cmで、お尻はカベルネ系らしい色に染まっております。グラスはヴィノムのボルドーで。色調はさすがにカベルネ色が強いですね。黒く深い…。黒胡椒などのスパイスと、石灰をが混じる果実は紫や黒のベリー系の果実香と、紫の花びら、青さのない野菜っぽさにミネラル。香りはスワリングでぐんぐんと出てきますね。ほんのりと樽のヴァニラ香の溶け込みもいい。口に含みますと、紫の花びらが一陣の風に乗って、果実味を引っ張りながら駆け抜けます。果実味は赤や黒のチェリー、小さな紫のベリー。密度があるがそれほど重さは感じないかもしれません。しかし、味わいはしっかりとしたもので、良質のタンニンはたぷーりだが歯茎を刺激するものではないし、酸味もとてもキレイで伸びがある。とてもしっかりとした密度の高いフルーティーさがあり美味しい。

もっとカベルネ・カベルネしているのか？と思っていたのですが、良質なネロダヴォラでもありますね。イマイチなネロダヴォラにありがちなヌケてボヤけた果実や構成はない。グラスからの香りに野菜香を感じはしたが含み香にも青さや未熟に感じる部分はない。やっぱりこんなタイプは純粋にローストした肉が食べたくなりますね。煮込みでもいいんだけど‥。二杯目あたりのまとまりの秀逸‥もちろんまだ若いワインではありますが、リリース仕立てのバタついた感じはないのがいいタイミングで美味。

二日目もヴィノムのボルドー型。注ぎたてから華やかに香りが広がります。甘味ある香りもいいですね。樽というよりもリコリス的。とても艶っぽくて、香りにインキーさも感じます。口に含みますと初日よりも膨らみがありますね‥まとまりも感じるしやはり引っかかる、突っかかる部分はなく輪郭もスルっとなめらか。

三日目はオヴァチュアです。グラスからの香りは初日からあまり変わらない印象…やはりカベルネソーヴィニョンの力強さかもしれませんね。含み香の最後にヴァニラ香がふんわりと戻ってきます。紫のベリー系と、赤黒いチェリーの香味はふんだん。思った以上に酸味と渋味の質も高いですね。グランデ・マルキ協会にも加盟するシチリアでもいい造り手のはずですが、日本市場では閉鎖的な輸入元しかつかず‥ほんと残念ですが、まぁ並行で仕入れればいいか。

ネロ・ダヴォラを感じないわけではないですね。カベルネ単一ではい‥のは色調からもそう感じますしね。品種感の継ぎ目もなくバランスもいい。濃い‥というよりも、しっかりと骨格を感じる整ったワイン。やはり赤身の肉の煮込みがいいかなぁ。