Oreno 2006 Tenuta Sette Ponti
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オレーノ 20076 テヌータ・セッテ・ポンティ
《イタリア/トスカーナ/赤/カベルネソーヴィニョン40%、メルロ40%、サンジョヴェーゼ20%/フルボディ》
セッテ・ポンティはボトルにもコストをかけていますね。背面下にひっそりちORENOの凸モールド。瓶底部分にもTENUTA SETTE PONTIの凸モールドがあります。やや肩部分が怒る重量瓶が奢られます。ラベルの紙質なども初期の頃よりもよくなりました。コルクはなかなかの質の5cm。1/4ほどの染み。グラスはヴィノムのボルドー型一択。なお、表記のアルコール度数は14.5度となります。グラスに注ぐ途端に濃密な香りが広がりますね。
エッジに落ち着きがありますが、すぐに暗黒に切り替わります。黒光りするテカりでまったく見透かすことはできません。見つめて甘味が引き出されたバルサミコ、濃密で凝縮したカシスやブラックベリーに、シダー、少しトーンの高いスパイス。香りはよく開いていますよ。グラスが重い。
口に含みますと輪郭はすでにスベスベながら、重たく、堅さも感じさせる液体が口の中を満たします。まとまってます。ようやくまとまったのかもしれません。まとまりたて…なのかもしれませんね。初日一杯目ですが、若い内なら二日目に感じる落ち着きやまとまりがあります。アルコール感のコントロールはその昔よりも随分と洗練されています。エキスも同様。濃いだけじゃない‥そこなんですね。少し乾いたタンニン、枯れや熟成という意味ではなくドライフラワー。整列し、質の高いタンニン、酸はまったく不足感がない。確かにパワフルですが、鉄パイプを振り回すパワフルさじゃあない。
やはり仕立てのよいスーツ。ウエストは細身なんだけれどもピークドラベルで肩幅は広い。まだ二口目、三口目ですが、空気と触れたことでまろやかさがUPしてきました。幾重にも重なるシルク。摩擦による静電気はない。
狂いがないなあ。
時計ならば、たまに進んだり、遅れたりする機械式時計のそれを追い込む技術に敬意と熱意と愛情を感じたりするもので、狂わないクオーツや電波時計を見下しがち。狂わないそれに大量生産品のレッテルを貼りかねないが、ワインの場合はどうだろう。
新品なのにボトル差の酷いワインに興味を持つお客様もいるかもしれない。ヘタクソを覆い隠すために神秘的なストーリーに飾られたワインを支持する層も少なからずいらっしゃるかもしれない。不安定なものに魅力を感じる‥わからないわけではない。
しかし約40,000本もの狂わないワインに工業的なものを感じるなら何もわかっちゃいない。追い込む技術に敬意と熱意と愛情を注いだ結果、際っキワまで精度を高めた結果がこの作品に表れているし、機械式かクオーツなんて関係なく狂わないことが大事。追い込むのはヒトの手であり自然任せの放置プレイなどないし、狂ったヘタクソな作品を神に責任転嫁することもない。
なめらかさ、やわらかさに旨味が溶け込み甘味となる。静かに渋味と酸味が見守る様に脇を固める。まろやかさに少し乳。そこに乾いたカーボンの粉。フリーズドライされたイチゴや、ブルーベリーを溶け込ませた墨汁。
二杯目も旨い。トスカーナIGTならなんでもスーパートスカーナというわけではない。スーパーと形容するには超越が必要。国際品種主体もしくは混醸となれば、どうしても似た酒質になる。ましてや、ウケを狙えばなおさらだけれども、そこを超越した個性を持って初めてスーパートスカーナ。格付けや価格だけで決められるものではない。
二日目もヴィノムのボルドー型一択。華やかさという揮発で外へのベクトルと、深さという内側へのベクトル両方の扉が開くとそれは壮大。とても大きく感じるし、ただ大きなボウリングの玉のように重く詰まっているだけではない。核があり梁があり、そこに肉付き、肉から放たれる香り。立体視できる構成がある。
とてつもない余韻。味、香り、ただエキスが濃いからではない余韻が非常に長いですね。14.5度‥いつからこんな上手くコントロールできるようになったのか?リリース当時はもっとジャジャ馬だったのかな。
まとまりは感じるが、ジャジャ馬の対比としての大人しさは感じない。まだ活動的‥開いてゆく様や、深くなる様に「動き」を感じます。
不当に安いですね。
お客様には良いワインを1円でも安く提供したいと思ってはいますが、そのワインを思うともっと高い値で取引(販売)されてもいいワインだと思う。価格ありきのブランディングを狙ったワインでないのは確かだしね。
アントニオ・モレッティに(金銭的に)余裕があるのもブランディングにアクセクしない理由のひとつかもしれない。もちろん生産者は、高く取引されることを希望しているだろうし、アレッツォで生まれ育ち長らくセッテ・ポンティで働くステファノ・マッジは営業なんだからなおさら。
この2006年は長らくサンジョヴェーゼが過半数を占め、残りをカベルネとメルロで分けていた時代と異なり、カベルネソーヴィニョン40%、メルロ40%、サンジョヴェーゼ20%の時代。この後、サンジョヴェーゼの代わりにプチ・ヴェルドを混醸することとなり、完全なボルドーブレンドに進化する。では、中途半端か?いえいえ、完璧です。
実は、数年前にテヌータ・セッテ・ポンティを訪れた際、サンジョヴェーゼ100%のワインを作る計画を聞かされた。ヴィーニャ・デル・インペロという畑名で1935年に植樹された古樹が栽培され続けている。ワイン名も畑名と同じ、一部市場でリリースがされているようだが、公式サイトには掲載されていない。
このオレーノの混醸しているサンジョヴェーゼがすべてこのインペロの畑からのものとは思わないがサンジョヴェーゼに関してはインペロに集約するのかもしれない。トスカーナの血としてサンジョヴェーゼ100%のワインも夢であったようだから、オレーノは国際品種道を突き進むことになる。
三日目もヴィノムのボルドー型。初日から三日目まで終始開いた状態ですね。水飴を練り込んだこしあん、アルコール感にリンクするエキスぃに感じる濃密さもあるのだが、決して飲み口は疲れることはない。濃く、満足度の高い酒質、ワイン単体で十二分に楽しませてくれるが、疲れずに飲み進めることができる。
喉を鳴らす濃い旨味。最後の一杯なので少し細かな澱が混じるが、旨味の塊でもありますね。
非常に完成度の高さを感じますよ。タミヤのプラモデルと諸外国のプラモデルぐらいの差を感じますね。合わせ目がピッタリ。凹モールドであるべきが凸だったらビックリですからね。
どのビンテージを飲んでもその完成度の高さに唸るワインですが、2006年も間違いないですね。
めさくさ旨い。スーパートスカーナの楽しさを実感し、満喫させてくれます。迷う必要はありません。
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