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Valtellina Superiore Costa Bassa 2011 Fay

ロンバルディア州の赤

	更新履歴 2015/03/01 販売価格 2,780円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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ヴァルテッリーナ・スペリオーレ・コスタ・バッサ 2011 ファイ
《イタリア／ロンバルディア／赤／キアヴェンナスカ（ネッビオーロ）／フルボディ》


ロンバルディア州のスイスとの国境地帯に東西に広がるＶ字に切り立った峡谷がこのヴァルテッリーナ峡谷。谷間にはコモ湖を水脈とするアッダ川が流れ、冬は寒く、積雪地帯であるが、夏場は40度近くの猛暑にもなる年間を通しても寒暖差の大きな気候。

東西に広がる峡谷のために南側の斜面は長い日照を得る利点もあるが、傾斜が厳しく農作業するに困難な地域。1200年代にはすでにブドウ栽培がされていたというワイン造りにおいても歴史のある地域。

この地で1972年にサンドロ・ファイ氏によって設立された生産者。現在はミラノ醸造大学醸造学科で学んだ息子のマルコも加わり、畑の管理を行っています。この地域では早い時期からクリュの概念を持ち込み、いくつかの良いクリュをもつ生産者でもある。

そんなファイはヴァルテッリーナ・スペリオーレの銘醸。この地でキアヴェンナスカと呼ばれるネッビオーロ種からなります。スペリオーレの付かないヴァルテッリーナはDOC格付けで品種はキアヴェンナスカ90%以上。

DOC法のおさらい。

スペリオーレが付くヴァルテッリーナ・スペリオーレはDOCG銘柄。こちらも指定品種はキアヴェンナスカ90%以上となりますが、最低熟成期間は24ヶ月（内樽熟成12ヶ月）、リゼルヴァを名乗る場合は、最低熟成期間36ヶ月となります。特定の地域（ソットゾーナ）を名乗ることもできる。なお、スイスで瓶詰めしたものには「Stagafassli」と表示することができるとあります（興味津々）。

ファイの中でも最もスタンダードなクラスがこのコスタ・バッサ。指定地域のひとつであるヴァルジェッラの下部の畑。海抜は450m付近となり、70%は砂質、20%はシルト質の土壌で湿度が高く温暖な気候。

収穫されたキアヴェンナスカは、7日間の醸しと14日間のアルコール発酵を温度管理されたステンレスタンクで行います。マロラクティック発酵と12ヶ月の樽熟成はスラヴォニア産の4500Lの大樽が使用されます。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


この2011年からラベルデザインが変更されました。緻密に描かれていた畑は、点描画のようなシルエットになりましたね。ブショネの心配の少ない圧縮コルクは4.5cm、グラスはヴィノムのボルドー型、表記のアルコール度数は13度と2010年と同じですね。

ぼんやりとオンレジからピンク、赤へのグラデーションするエッジ。色味は深いルビー色で透明度もあります。色からのヒントは、香りにはグレナデンシロップのような甘味も感じさせます。少しエキスぃにも感じますがあくまでもアルコールは13度。イチゴにもジャミというよりもコンポート的な甘味ある香り。紅茶と緑茶、甘味のあるスパイス。グラス内壁を垂れる脚はクッキリしていますね。赤いワイン色で湿った白胡椒、白い要素はどこかチョーク（黒板ではなくアスファルトに描くほうね）粉。

微かなスモーク、まださらに羞恥心を開放できるはずの開き。口に含みますと洗練された輪郭がスムーズ。すでにまとまりがあり、まろやかさも感じますね。ほんのりとした甘味は確かにあるが、味わいにジャミーさはない。伸びのよい絵の具。キレイなミディアムボディでするりと飲める。ドライフラワーと少しの濡れたスパイス。

二日目もヴィノムのボルドー型。ミネラル、甘味ある果実香もまとまってきました。旨味がマシマシ、旨い。ほどよいミディアムですね。ネッビオーロとして洗練されており、ロンバルディアの地酒感は控えめ。

三日目もヴィノムのボルドー型。とてもやわらかでしなやかになりました。まとまりがあって穏やかな旨味がするりんと喉を通る。少しモダンな印象もありますが、樽がバリバリに効いているわけではなく洗練されたネッビオーロ。田舎臭くないんです。3,000円以下のネッビオーロならピエモンテ以外の選択肢も‥なら、このワインいいですよ。