Chianti Classico Riserva Le Baroncole 2012 San Giusto a Rentennano
トスカーナ州の赤 > San Giusto a Rentennano
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キャンティ・クラッシコ レ・バロンコーレ 2012 サン・ジュスト・ア・レンテンナーノ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ97%、カナイオーロ3%/フルボディ》
リゼルヴァとなるレ・バロンコーレのセパージュ比率は例年通りのサンジョヴェーゼ97%、カナイオーロ3%の表記。バックラベルにはフランス産の樽で20ヶ月の樽熟成と記載されておりますがバリックと考えて間違いないと思います(新樽比率は不明)。生産本数は2010年が10,533本、2011年は10,508本、この2012年は11,912本の記載です。スタンダードなCCも2012年は少し生産本数が増えておりましたので、2012年はペルカルロが生産されていない可能性もあるかもしれませんね(まったく情報なし)。
表記のアルコール度数は2010年は14.5度、2011年はさすがに15度でしたが、2012年は14度となります。バックラベルには新しいガッロネロのマークが付きましたね。リコルマのようにナンバリングはされていません。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
この数年、ラベルデザイン(フォントや配置)にチマチマと変更点があったのですが、どうやら今年は特に変更はなさそうな気がします。キャップシールのロイヤルブルーがやや濃くなし、天秤マークや文字の金色がやや太くなったように思います。また、バックラベルには、前述の通り新しいキャンティ・クラッシコ協会の黒鶏マークがドドンと印刷されていますが、少しエナメル系(?)の光沢のあるインク使いなどなかなか金がかかっています。生産本数はアベレージよりも1,000本ほど多め。コルクはまあまあの質の5cm、グラスはヴィノムのボルドー型です。
2011年の暑く度数の高いビンテージとは確かに違いを感じますね。表記のアルコール度数ベースで1度の違いがありますから。もちろんしっかりと熟したカシスや、ブラックチェリー、その皮などを感じるのは2011年同様で、その密度たるや香りからもしっかと感じ取れます。今シーズンのレンテンナーノはこのCCR・レ・バロンコーレを一番先に飲んでいますが、確実にCCよりも密度感があるであろう酒質で、レ・バロンコーレらしさがあり安定していますね。
少しチョーキーな部分が黒いチョーク。黒いスパイスもあり、トスカーナの大地を感じさせます。
口に含みますと‥うん、バランスがいいですねえ。酸味にしっかりと肉付く旨味があり口の中を満たす液体に不足感、スキを感じさせませんが、ほどよい渋味があり、重過ぎない。14度というアルコールが程よく、肩に力が入り過ぎない(若いのに硬過ぎない)。HBからBの鉛筆、いや、シャーペンの芯。その芯に甘さがあるんですよね。
香味に閉じは感じませんが、まだ開け閉ての一杯目感は確かにある。ここからググっと良くなる予感も十分。
樽香はスミレとのリンクが一番強く感じる。サンジョヴェーゼらしさ、その個性の要でもあるスミレ、決してリキュールっぽさはないが(アルコール度数もそれなりなので)、抽出っぽさはある。そこに樽由来のヴァニラをとてもよく溶け込んでいますね。紫ではなく、少しコーヒーフレッシュを入れたような紫。マーブルではなくキレイに混ざっています。
旨い。
変わらず、レ・バロンコーレですね。酸とのバランスがよく整ってますね。スポットライトを独り占めするほどではありませんが、華やかさもあり、いい食中酒になってくれそう。
二日目もヴィノムのボルドー型。カーボン、鉛をまとった紫濃い果実の熟した香り。香りは甘過ぎない。飲み口にまとまり、とても上質な渋味、酸味がキレイに果実味とミネラルに溶け込んでいて障ることはありません。
ああ、旨い。
二日目はとてもスタイリッシュな構成を感じます。いい意味でタイト。でもメリハリがあり、縫い目な継ぎ目はない。完成されたバランス。
旨味ありますよ。少しの甘味を伴う旨味‥輪郭はクリアでミネラルも感じる旨味。そこの酸味が確かにジューシーなんだけれども沸き上がる感じではなく、内側へ、奥へ、深さがありますね。そして飲みやすい。スルっと飲めちゃう。二日目、めっちゃ旨い。
三日目もヴィノムのボルドー型です。まろやかな鉛、HBからBが、BやFな感じ。香りはレンテンナーノらしく全開におっぴろげと感じないと思うが、これがレンテンナーノ。口当たりもとてもまろやか。深みとしなやかな密度。旨味ね。二日目も旨いと感じたが、この三日目はさらにまとまって旨い。
まあ安いですわ。
一体感がありますね。スミレとベリーの境界線がいい意味でファジー(古い)で、よく溶け込んでます。レンテンナーノは徐々にボルテージが上がる‥という高揚感ではなく、内に秘めたものが光り輝く、フォーカスが定まる感じですね。割とこのまま熟成してゆく。すぐに老ねたりはしないポテンシャル。
旨いですわ。
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