Taurasi Riserva Radici Antonio 2008 Mastroberardino
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タウラジ・リゼルヴァ・ラディーチ・アントニオ 2008 マストロベラルディーノ
《イタリア/ピエモンテ/赤/アリアコニコ/フルボディ》
カンパーニャ州の歴史ある生産者と言えばこのマストロベラルディーノを差し置いて他にありません。1750年頃からワイン造りに携わっていたようですが、マストロベラルディーノとしての創業は1878年だとか。元々はベラルディーノという名前だったそうですが、二代目の当主であるピエトロがマストロ=マエストロ=名匠の称号を得てからはマストロベラルディーノという名前になったそうです。
近年、カンパーニャ州に置いても国際品種への移行は少なからず…な状況ですが、徹底してカンパーニャの土着品種にこだわるのもマストロベラルディーノの姿勢ですね。フィアーノ・ディ・アヴェッリーノDOCG、グレコ・ディ・トゥーフォDOCG、そしてタウラジDOCGもマストロベラルディーノあってこそ‥と言えます。
中でもイタリアはのみならず世界に名だたる‥なのがタウラジですね。アリアニコ種を使用したワインは何種類かリリースしていますがいずれも、その土地の個性を反映したもの。もちろんその筆頭はタウラジで、タウラジ・ラディーチと、タウラジ・ラディーチ・リゼルヴァの二種類を醸します。
南向きのモンテマラーノブドウ園の最上区画である標高500m付近のブドウが使用されるのがこのリゼルヴァ。石灰質や火山灰などのミネラル成分を多く含む泥炭質土壌となります。平均樹齢は20年。スタンダードなタウラジ・ラディーチが南西向きのミラベッラ・エクラーノブドウ園のブドウや、このモンテマラーノの区画でも比較的標高の低い区画からのブドウで醸されていると思うとモンテマラーノの最上区画はよほどアリアニコに適した土壌なのかもしれません。
温度管理されたステンレスタンクでの長期の果皮浸透による醸しとアルコール発酵が施され、マロラクティック発酵はオーク樽で行われます。熟成はフランス産の新樽比60%の率バリックと、4,700Lのスラヴォニア産の大樽との併用で30ヶ月熟成されます。また瓶熟成期間は通常約30ヶ月がラディーチ・リゼルヴァのレシピですが、この2008年は40ヶ月とさらに10ヶ月とたっぷりの熟成期間を与えられてからのリリースとなります。
ではDOC法のおさらい。もちろんこのタウラージはDOCG銘柄。品種構成はアリアニコが85%以上の規定。最低熟成期間は36ヶ月で、内木樽熟成が12ヶ月となります。リゼルヴァを名乗る場合は最低熟成期間は(合計)48ヶ月で、内木樽熟成が18ヶ月となります。
この2008年は特別なビンテージ。
2014年初頭に86歳で亡くなられた9代目当主であるアントニオ氏の名前と、それを継いだ現当主ピエロ氏が描いた肖像画がラベルに描かれています。2008年のカンパーニャは非常に作柄の良かったビンテージで、この2008年もWAで96点を獲得しています。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ラディーチ・リゼルヴァは白地のラベルですが、まったく意匠は違いますね。赤と黒ではなく、オレンジ色と淡い色鉛筆のような何かで描かれたアントニオ像。西野嘉高の知っているアントニオと名乗る彼も一時期はこんな髪型をしていたような気がします。バックラベルも白地で、なかなか泣ける文言が記載してあるような気もします。ボルドー型瓶は肩部分にマストロベラルディーノの名の凸モールドが施されたオリジナル瓶。キャップシールを剥がすとコルクに少しカビがありますね。瓶熟成期間の長さを感じさせます。コルクは良質の5cm。コルク尻は思ったほど染まってませんね。グラスはヴィノムのボルドー型一択です。
さすがに色濃く、艶っぽいディスク。うん…どこかサグランティーノにも似たタニックさを彷彿とさせる果実香ですが、サグランティーノほどでもないやわらかさもある。紫と黒の果実の皮由来の渋味やスパイス感、上質な樽の風合い、ラディーチ・リゼルヴァらしい熟成感もあるんです。ノーマルのラディーチはもう少し甘味推しで親しみやすさもありますが、ラディーチ・リゼルヴァはどこかドライで甘味はそれよりも少ない。カーボン、鉛筆の芯の粉、乾いているばかりではなく、そのテカり同様に艶っぽく濡れた粉感があるのはリゼルヴァの特徴。
口に含みます。
う、う、旨い!
口の中を満たすアリアニコの甘味ある輪郭の分厚さ‥。香りからはそれほど甘味を想像させなかったのに、輪郭から根を生やすように広がる甘味。非常にしなやかな密度ですが、その粉っぽささえ感じる渋味や果実味が非常によく溶け込んでいてしなやか。
非常に分厚さも感じ、密度も高いながら、堅さ、硬さ、固さはそれほどではない。みっちりとしたしなやかさ‥と例えた方が似合いそう。渋味、酸味‥非常にレベルが高いですね。樽、瓶‥ともに長期熟成を経たがゆえのまろやかさ、過度取れ度も半端ないですね。
実は輸入元さんの紹介資料には、「現在はまだ閉じている印象。計り知れぬ高い潜在性を持ったワインであるが、今しばらくの 忍耐が必要。」だなんて記載があるのですが、まったく閉じ感はありません(まあ、これよりも開きがあると期待するものもありますけども)。そして、決して硬さや、厳しさは感じませんよ。長期熟成するワインは若いうちからも美味しいんです…を地で行くワインですね。
2006年のラディーチ・リゼルヴァも素晴らしい出来栄ですが、2006年の方が硬く厳しい種質です。
すでに旨味はありますね。もっと出ますけどね。いやああこれは旨いですわあ。
二日目もヴィノムのボルドー型、やわらかく密度の高さを伺える果実香はカシス、ブルーベリー、しなやかな甘味ある香りも出て来ました。2006年とはまったく違いますね。もっと鉄っぽい香味や硬さ、タニックな印象があったのですが、2008年はしっかりと果実の熟度を感じさせ、すでに飲めるほどよい硬さとやわらかさが共存します。
口に含む唇の内側から感じる輪郭のなめらかさ、なめらかに密度の高まる。十分な旨味と渋味、果実由来の甘味、バランスも素晴らしい。2008年のラディーチ・リゼルヴァはすでにおいしく完成しています。
たぷーりとした果実味についフォーカスしますが、終盤はさらっと(いい意味で)粉っぽい渋味がドライですね。香りにも渋味を感じます。
単一品種の一本気さと複雑さ‥すばらしいタウラジに仕上がっていますね。
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