Metodo Classico Brut 2011 Parusso
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メトード・クラッシコ・ブリュット 2011 パルッソ
《イタリア/ピエモンテ/ロゼ/泡/ネッビオーロ/辛口》
現当主であるマルコ・パルッソで四代目。父アルマンド・パルッソが活躍した1970年代はモンフォルテ・ダルバ側に僅か5haの畑を所有するブドウ栽培農家でしたが1985年にマルコがアルバ醸造学校を卒業したのを機に自社瓶詰を始めました。現在はマルコ姉であるティツィアーナによって運営されています。
1985年以降、1990年代にはバローロ・ボーイズの主要メンバーのひとりでもありました。1995年にはロータリーファーメンターの導入、新樽100%でシュール・リー熟成など、最新の手法によるボーイズらしい‥バローロを醸していた時代を経ます。
2000年に体調を崩したのを機にバローロ・ボーイズを率いるマルク・デ・グラツィアセレクションから脱退し、ヤンズ・シュミットが率いるモンテカステッリ・セレクションに加盟、その頃に一度メーカーズディナーを開催しています。
なぜボーイズを辞めたのか?の問いには「味が画一されてしまうから‥」という返答。生産者は誰しもそのテロワールを表現しようと努力します。マルコ・パルッソにとって、あまりにも近代的な醸造方法は"地味"が表現できない‥と考えたのかもしれません。
近代的な醸造方法からより自然な味わい(品種や土壌の特性を素直に‥という意味)を持ったワイン造りに方向転換したようです。生産者がゆえに商売は下手‥を地で行く生産者で、これまでもいくつかの輸入元を転々としましたが、現在は日本リカーさんが正規で少し落ち着いたかな?
バローロ・ボーイズからの転換は、それまでと‥これから‥何が変わったのか?これまでのモダンなスタイルから方向を転換したマルコは「酸化を恐れないワイン造り」に取り組みました。酸化を恐れないという事は一言で例えると酸素と友達になる‥という事。マルコがアルバ醸造大学で習った教えは、近代的還元醸造である酸素を避け、酸化や腐敗を防ぐというものでしたが、酸素に慣れさせなければ、逆に酸化に弱くなり、ひ弱なワインになってしまうという事に気付いたそうです。
ワインを酸素から過剰に保護するのではなく、酸素に十分に馴染ませる事によって成熟を安定させ、酸化し難い酒質となります。若い内から成熟していて‥しかも、熟成のポテンシャルも期待できるワインを目指します。来阪された際のマルコ・パルッソの言葉をよく覚えています。それは飲み頃に関する質問の答えだったと記憶します。
「今飲んで美味しいワインは、熟成後も美味しい。今飲んで美味しくないと
感じるワインは熟成しても美味しくならない‥」と。
細分化したブロックごとの剪定、ブドウ樹を一本ずつ確認しながらの微調整が行われます。畑に化学肥料、除草剤も使わず、収穫は7人のスタッフで徹底した選果が行われ、12haの収穫に10日もかかるそうです。
マット・クレイマー著の「イタリアワインがわかる」では、バローロの近代化に関する流れが、よくわかるように解説されていますので、ぜひご一読頂きたいと思いますが、注目の生産者の紹介では「現代派」「中間派」「伝統堅持」に分けられており、パルッソは現代派として紹介されています。ちょっと引用‥
"パルッソがどの位置にくるのか、ちょっと判然としない。2000年代前半までは
伝統派とわずかにオークが香り程度の改革派のあいだを縫うように歩んでいた
2000年代が後半になると、ワインは改革派のタッチを色濃くたたえる方向へと
大きく転換し、新樽で二年も熟成されるようになった。
2000年に新醸造所が完成したことと関係があるかもしれないし、味覚の進化に
よるものかもしれない。そのほうが売上げがいいーあるいはその全部かもしれ
ない。これらを念頭に置くと、パルッソのバローロの味わいには、あざやかな
輪郭があらわされていることがわかる。単一畑になるバローロは五種で、その
なかでも Vigna Fiurin と、とりわけブッシア Bussia が優れている。"
2006年に出版された本で、2000年代前半まで‥の話はわかるが、2000年代後半に言及するのはどうなんだろう‥と、思いつつも、これまでも‥パルッソはカベルネソーヴィニョンからの作品もあったが、2001年を最後にネッビオーロに改植した経緯もあります。
それまではブッシアの中でもロッケ、フィウリンとムニエに分けていたものを、ブッシアへの統一は進化とも言えるし、流動的とも言えるのも現状。1999年、2001年、2004年、2006年は金色のラベルのリゼルヴァ・オーロ(ブッシア地区のブドウ)。1999年、2000年、2005は銀色ラベルのリゼルヴァ(アルジェント)をリリースしています。
また、2005年には35周年記念のバローロも…。そして今回ご紹介するスプマンテは2010年が初ビンテージとなります。やはり迷走しているのか?と、思わせる部分もありますが、現正規輸入元さんの元で来日された際のセミナー内容を思うと彼の思想にブレはなさそう。
今はモダンだ、古典だ、伝統だ‥その差が曖昧になっても来てるんですよね。それが栽培や醸造の技術、手法だけで区分けできるものでもない‥とも言えます。自然派かどうか‥のような曖昧な表現に陥りかねないので、本当はしっかりと、ブドウ栽培はこう、発酵はこうで、熟成はあーで‥そういうテクニカルな説明は淡々としたいんだけれども。
ここまでテンプレ。
ヴィニフィカート・イン・ビアンコ、つまり白仕立ての記載がありますが、出来上がるそれは、淡いロゼ色、よってロゼとしてご案内します。スプマンテ用に9月の半ばに収穫したネッビオーロは、その果汁は40%のみ搾汁されます。パルッソでは"Mosto Fiore"と呼ぶ華やかな香りを持つ果汁のようですね。そんなモストはステンレスタンクと木樽の併用での一時発酵が行われます。クリスマスの前にネッビオーロの果汁が加えられ30日から40日間セラーで熟成されます(ここでロゼ色が付くのかもしれませんね)。そして瓶詰めされ瓶内二次発酵は30ヶ月から36ヶ月されリリースされます。初ビンテージが2010年ですから、こちらはセカンドビンテージとなりますね。
残念ながら日本の正規輸入元さんの扱いはない模様。こちらは並行ですがなかなか良いお値段。初ビンテージの2010年モノもオファーがあったのですが、2011年でようやくこのお値段に落ち着いた次第。
公式サイトに掲載のテクニカル情報を見てもやっぱり飲んでみたかったんですよね。ネッビオーロをブラン・ド・ノワールで醸して、赤ワインとしてのネッビオーロの果汁を加えてロゼ色に‥そしてメトード・クラッシコで二次発酵が行われるんですから。
飲んでみました。
このワインに関してはあまり長々と書くよりも飲んで頂きたい感じですね。私もこんな感じだとは思いませんでした。ただ、なるほど‥パルッソらしいし、二次発酵前のモストか?それとも途中で添加されるネッビオーロか?はたまた両方か?パルッソらしい樽香も感じるバローロなんですよね。一時発酵されたモストもバローロならば(←バローロではない)、途中添加されるネッビオーロもバローロなんじゃないかと思います。いわばバローロをロゼ仕立てにして発砲させた‥。それがこのスプマンテです。非常に個性的ですね。泡切れは少し早めに感じますが、その後が樽の効いたおいしいネッビオーロのロゼ‥になるんだなこれが。
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