Sassicaia 2016 Tenuta San Guido【第一回販売分】
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サッシカイア 2016 テヌータ・サン・グイード
《イタリア/トスカーナ/赤/カベルネソーヴィニョン85%、カベルネフラン15%/フルボディ》
マリオ・インチーザ・デッラ・ロケッタ氏(現投手のニコロ・インチーザ・デッラ・ロケッタ氏の父)が、シャトー・ラフィット・ロートシルトから苗木を譲り受け、ボルゲリの地でブドウ栽培を始めたのは1940年代とのこと。公式な初ビンテージとなる1968年までは、自家消費用のワインだったそうです。当時は2haの畑から5,000本程度の生産本数だったとか。
その後のサッシカイアの名声はご存知の通りで1994年には、スーパートスカーナとしてVdT(ヴィノ・ダ・ターボラ)として生まれながらも、遂に単独DOC『ボルゲリ・サッシカイアDOC』を名乗ることになります。現在は90haのブドウ畑から、サッシカイアは約20万本生産しています。約20年前の1995年ビンテージあたりは5万本だったそうですから、4倍になったわけですね。その名声の高まりとともに世界的な需要も増えたことでしょう。その期待に応えるためには、畑を買い増ししなければなりません。当時のボルゲリならば、まだそれも可能だったのかもしれませんし、元々、オリーブ畑だった場所がブドウ畑に開拓された場所もあったでしょう。現在はサッシカイア以外にも、レ・ディフェーゼやグイダルベルトも生産しているわけですが、基本的にサッシカイアのセパージュ比率はカベルネソーヴニョン85%、カベルネフラン15%は、初リリース時から(ほぼ)不変だそうですし、ジャコモ・タキスの監修、レシピもいまだに(ほぼ)守られているとのこと。
畑が増えると平均樹齢も下がるでしょう。しかし、そこを新しいワインを作るなど調整してきたのでしょうね。もちろん、当時と今とでは、ブドウ栽培に関する技術は手法も飛躍的に‥となると、サッシカイアとしての品質を保ちながら増産が可能になったのだと思います。1995年当時の希望小売価格は不明ですが、生産本数が4倍になれば、希少性は1/4になる‥なんて単純ではないはずですが、希少性が下がっても、価格は上がるんですよね。お金の話で申し訳ないのですが、そこまで値上げになるともういいや‥とならないギリギリのラインを保ちながら、サッシカイアってそれぐらいするよねーの「それくらい」を、知らぬうちに徐々に、わからんように上げてくるあたり、ビジネスとしても成功したのかもしれません。もちろん、コスパだけで計れない「特別ななにか」を持つからこそサッシカイアなわけですが。
現在のエノロゴはグラツィアーナ・グラッシーニ(Graziana Grassini)女史。彼女の公式サイトには、ジャコモ・タキスの紹介もありますから、ジャコモ・タキスの元でエノロゴとしての経験を積んだ方なのだと想像します。テヌータ・サン・グイード以外にも手掛けている生産者は複数あるようですが、特に著名な生産者がいるわけでもないのはそれなりに志もあるのだと思います。ついつい、ジャコモ・タイスや、ジュリオ・ガンベッリなど伝説的なエノロゴの名前を亡き後もまるで手掛け続け続けられているような情報が氾濫していますが、その志とともに継いだ者が手掛けていたとしても、進化もあって当然、経費を評しつつもいつまでも、レジェンド達の名前を前に出すのはそろそろ止めるべきかもしれません(自分にも言い聞かせています)。なお、アグロノモはヌコラ・ポリーティ。
「サッシ=石」「カイア=な場所」の名前にもあるようにボルドーはメドック地方に似た土壌は、サンジョヴェーゼではなくカベルネソーヴニョンに最適と判断したんですね。9月の初旬にカベルネ・フランが、10月上旬にかけてカベルネ・ソーヴニョンが収穫されました。トスカーナ内陸よりも早熟なのはボルゲリならでは。早い時期に完熟すれば、それだけ雨による影響も避けることができるわけですが、2016年は10月にかけて収穫していますのでじっくりと完熟させることができたビンテージと言えるようですね。最後は標高400m付近にあるカスティリオンチェッロの区画でした。
手詰みでの収穫後、選果、除梗され、丁寧に搾られます。28度から30度に温度管理されたステンレス製のタンクでアルコール発酵。醸しに関しては、カベルネソーヴニョン、カベルネフランともに13日から15日間。カベルネソーヴニョンは10日から13日間。ポンプオーバーとデステレージュが施され香りやタンニンを抽出します。その後、11月の末までにマロラクティック発酵が完了し、新樽比率1/3のフランス産のオーク樽で24ヶ月の樽熟成後瓶詰めされます。ワイン・アドヴォケイト誌は100点(モニカ・ラーナー)とパーフェクトビンテージとなりました。
輸入元発表資料
2016年は2015年にも増して素晴らしいヴィンテージとなりました。例年以上に温かく乾燥した 秋を経て、11月から1月は昼夜問わず気温が低く、幾分温かく湿度のある2月を迎えました。 土壌がしっかりと水を蓄えたことで夏に向けての準備が整ったのです。4月の始めの約10日 間に及ぶ急激な気温上によって新芽が出、6月下旬には例年通りの晴天と気温が続く夏が やってきました。7月中旬に続いた例年を上回る気温を経て、7月下旬にはぶどうが色づき始 めました。その後数週間はぶどうにとって理想的な天候の下、健全な成熟が進みました。8月 に何度か降った夜の雨と海からの冷たい風が、畑の空気を入れ替え、ぶどうの香りと新鮮さ を保ちながら、過熟を防いでの成熟をもたらしました。その後10月上旬に収穫が終わるまで も理想的な天候が続きました。収穫されたぶどうは均一に熟した健全かつ完璧で、しっかりと した色と、異例なほどの芳醇なアロマ、エレガンス、心地よいタンニンを伴い、その結果2016 年のサッシカイアの特別な出来に繋がったのです。
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