Le Volte dell'Ornellaia 2016 Ornellaia
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レ・ヴォルテ・デル・オルネッライア 2016 オルネッライア
《イタリア/トスカーナ/赤/メルロ67%、カベルネソーヴニョン20%、サンジョヴェーゼ13%/フルボディ》
テヌータ・デル・オルネッライアの最もスタンダードなワインとなります。オルネッライアのセカンドとして、レ・セッレ・ヌーヴェがありますが、サン・グイードのレ・ディフェーゼ同様に上級キュベとの互換性はほぼなく(たぶん)サードワインという位置付けというよりも、三番目のワインかつ、エントリークラスとなります。オルネッライア(と、マッセート)は、一般的な流通ではなくボルドーと同じプリムール市場に移りましたので、いわゆる正規輸入元というのがなくなりました。いい意味で、輸入元であれば、どこでも扱えるということですね。それに伴い(それだけではないが)オルネッライア、マッセートも価格はうなぎ登り。全体的な価格が上がりましたので、レ・ヴォルテも昔のお値段ではなくなりましたが(この2016年でかつて正規だった輸入元さんの希望小売価格は4,840円税込)、この3,000円税込ポッキリ価格なら、しかもボルゲリ絶好の2016年、今年2018年のリリースとなりますので、気持ちバックビンテージというのも嬉しいですね。
品種別の醸造。小さなステンレスタンクでのアルコール発酵とマロラクティック発酵。ワインはステンレスタンクでの熟成主体ですが、一部はセメントタンクと、オルネッライアの古樽が併用され10ヶ月の熟成が施されます。ワインアドヴォケイト誌91点、ワインスペクテイター誌92点、ジェームス・サックリング92点と、このクラスでも90点超えは2016年というビンテージならでわかもしれません。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ラベルデザインは変わっているのでしょうが、より上品に高級になったかな。昔のレ・ヴォルテはもっとスタンダードな瓶でしたが、それなりの瓶も奢られてますしね。キャップシールのシルバーと、ラベルに使われるシルバーがなかなか品があります。コルクはこの価格帯ならもうちょっとがんばって欲しい4,5cm、グラスはザルトのユニバーサル、表記のアルコール度数は14度となります。コルクお尻はしっかりと濃いめの紫に染まってますね。メルロが67%とのことですが、カベルネの20%を含めるとほぼほぼですので納得です。色調もメルロヤカベルネ主体らしく濃く深く暗い。オルネッライアの古樽での熟成は一部とのことですが、香ばしさもある樽香を感じますね。カシスなどの黒いベリー系の果実香が主体で香りに密度感がありますね。ただ、そこはかとなくサンジョヴェーゼというか、イタリアワインのアイデンティティー的な風味もこのレ・ヴォルテならばある。口に含みますと、非常に輪郭がなめらかですね。もっとガシっとした酸味が渋味が最初に来るのかと思ったら、スムーズでシルキーな飲み口。もちろん、酸味や渋味は感じますが、うまく果実味に溶け込んでおり、丸みを感じます。
密度感は非常に高く、アルコール感は14度で丁度。エキスぃにならない寸前の濃さもありますが、先の酸がイタリアワインらしい飲み口に仕上げています。そう、このレヴォルテならイタリアワインらしさもある(オルネッライアにはすでに求めてません。あれはあれで圧倒的に旨いですからね)。ボルゲリということで少し海、潮を感じるミネラルもありますね。もちろん、ボルドーブレンド(サンジョヴェーゼも入ってるけど)らしさがあり、ボルゲリを牽引していたんだけど、ボルゲリ・ロッソは名乗らない(名乗れる規定でない?)のはこのクラスでもオルネッライアの覚悟なのかもしれません。飲み口にも樽の風味と果実味の融合的に、ホッコリとした小豆感がありますね。
二日目もザルトのユニバーサルです。オヴァチュアなど、一般的な(赤)ワイングラスだとそれはそれで窮屈かな。ヴィノムのボルドー型でもいいと思うんだけれども、ザルトのユニバーサルはいい塩梅。カベルネ系の香りが前なのは変わらず。樽香は後退して、果実香がたっぷりでいいですね。初日と変わらず、輪郭はスベスベで、まろやか。しっとりと甘味を帯びた渋味、酸味はメリハリが効いてていい構成感。すでにおいしい状態ですね。やはり、脂をこの渋味、酸味で流したいと思わせます。脂身のあるチャーシュー、角煮、サイコロステーキなんかつまみながら飲みたい。
変にお化粧臭くない(わかる?)のがいい。濃厚さの中に白く粉っぽい香料っぽいのがあるワイン、あるのよ。でも、これはそうじゃない。
三日目もザルトのユニバーサル。どんどんとカベルネ系果実に深みが出てきますね。一体となったまろやかさもありますが、伸びる酸味もあって飲み飽きない。渋味もいいですね。サン・グイードのレ・ディフェーゼとともに、ボルドーブレンドとして必要十分。すでにバックビンテージとなっている落ち着きもありますが、まだまだ元気な酒質。オルネッライアが造るワインでありますが、まったくオルネッライアを感じることはありません(おい)が、十分おいしいですね。このお値段が真っ当とも言えます。しっかり渋味もありますね。やっぱり脂が欲しくなる。こういう時期は、こういう国際品種のド定番も安心感があっていいですね。
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