Chardonnay Vie di Romans 2010 Vie di Romans

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ヴィエ・ディ・ロマンス

更新履歴 2012/05/13
販売価格

3,980円(税込)

在庫数 SOLD OUT

ヴィエ・ディ・ロマンス・シャルドネ 2010 ヴィエ・ディ・ロマンス
《イタリア/フリウリ/白/シャルドネ/辛口》


フリウリ州‥スロヴェニアとの国境沿いの街、ゴリツィアの西に位置するイソンツォDOCに所属するマリアーノ・デル・フリウリのカンティーナ。祖父の代から100年もの間、ガッロファミリーの手によって守られたその土地は、水はけのよい、平らな土地で、海と山の両方から吹く風に恵まれるミクロクリマを持つテロワール‥17歳で家業を継いだ現オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏は、同地区のみならず、イタリアの生産者が一目置き、イタリア最高の白ワインの生産者として最も尊敬され信頼される‥「北の巨人」と形容される人物です。

なんでも‥創立以来「ガッロ」と名乗っていたものの‥かのカリフォルニアの大規模な生産者である「(EJ)ガッロ」との商標権云々で1986年に名称の変更を余儀なくされたとか‥。そして、現在の「ローマ人の道」という意味のヴィエ・ディ・ロマンスになったそうです。

彼の考えるテロワールとは「人間、土地、気候、葡萄品種」であり、その中でも最も重要なのは「人間」であるとのこと‥。また「テロワールに最も適した葡萄を栽培すること」「凝縮した葡萄を作ること」「完熟期を迎えた葡萄を最高のタイミングで収穫すること」など‥当たり前っちゃー当たり前‥理想と言えば理想‥でも、その理想を具現化できている生産者が少ない中‥こんな当たり前の事を目標に信念に掲げるのが彼‥流行の醸造法や、市場に流されることなく、彼がその地で得た知識、経験を元に作る‥ある意味、エゴイスティックなワイン達は、確かに、彼のヘンコな一面を垣間みれますし、彼の話‥を聞けば聞く程‥神経質そうな‥几帳面な性格を伺えます‥しかし、彼の作品を飲めば‥ただの趣味、わがまま‥では済まられない素晴らしい作
品であることに間違いありません。

オーナーのジャンフランコ・ガッロ氏による2010年のビンテージ解説。

総体的に考えて2010年は気温が低く、雨の多い年。このようなヴィンテージは89、92、96、98、05年が当てはまると思う。しかし、出来上がったワインはこれらの年と完全に異なり、思っている以上に良いワインが出来上がった。理由は、収穫期のブドウの選別の結果が本当に良い影響を及ぼした。

ブドウ自体のボリュームは、果実味の強さは無いが、バランスの良い素晴らしいワインとなっている。果実味本来の味が強く出ていて、品種の特徴が良く分かる年でもあり、自分としては満足の出来る収穫年と位置づけている。

2009年ヴィンテージから、全ての白ワインでマロラクティック発酵無しとなりました。

無しとなった理由は、オーナーのジャンフランコ氏は自分が思っている以上に熟成が進んでいたり、味わい自体に疲れを感じることがしばしばあったり、その遠因がマロラクティック発酵に有ると考えているから。その点を改善するためにこの決断へと至った。

樽発酵からステンレス発酵へ変更

これまで「ヴィエ・ディ・ロマンス・シャルドネ(樽)」「ヴィエリス・ソーヴィニョン」、「ドゥトウン」は樽での発酵を施していたがステンレスタンクでの発酵に変更となりました。

そう、今年からのヴィエ・ディ・ロマンスは新しい道を歩みだした‥と、言っても過言ではないでしょう。これまでのスタイルとどこが共通で、どこが変わったのか?決して楽なビンテージではなかったと思われる2010年‥だからこその変革をぜひ楽しんで下さいね!!(実際には2009年からでしたぁ^^;)

お馴染みのラベルデザインとブルゴーニュ型ボトルとなりますが、この2010年はキャップシールトップに鶏マークがございます。バックラベルには「生産者の意向により瓶内の空気を極力減らす為、通常に比べコルク下いっぱいまでワインが充填されております。その為、通常よりも温度変化に敏感で、わずかな温度変化によってもワインが液漏れする恐れがありますので取扱にはご注意下さい。冷暗所での保存をお勧めしております。」と注意書きがございます。

1990年から始まった単一畑別のワインの中でも、ヴィエ・ディ・ロマンスの名を冠した海抜31mの畑に、haあたり6000本の株密度で植樹されるシャルドネは、1986年、2000年、2001年の植樹の樹がグイヨーで仕立てられており、平均樹齢は1年。比較的浅めの土壌に砂利や小石を含む赤みがかった粘土質の畑こそが、その名もヴィエ・ディ・ロマンスと呼ばれる8.6haの単一畑となります。

そんな土壌で栽培されたシャルドネは、haあたり6,77kgで丁寧に収穫され、8度での低温マセラシオンの後、16度〜19度に温度管理されたステンレスタンクで約25日間の発酵が施されます。昨年2009年から公式に樽での発酵ではなく、ステンレスタンクでの発酵に切り替わり、また、マロラクティック発酵も施されておりません。樽熟成はバリックで約8ヶ月と、2008年=10ヶ月、2009年=11ヶ月と比較すると短縮されているようです。2008年は14.6度/52046本、2009年は15.15度で生産本数不明。この2010年は13.77度と2009年と比較すると約1.5度のアルコール低下、生産本数も39811本とこれまでと比べ少なくなっているようです。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


キャップシールの素材が変更になっています。コルクは良質の5cm、冷蔵庫キンキン温度、グラスはブルゴーニュ型です。2009年同様に、軽く黄緑も射すが、オレンジは射さいレモンイエローは薄くはないが、濃い色調でもありません。


うおっほ♪


樽ドネらしさはあるのですが、若いという意味のフレッシュさではなく、これまではそれなりに熟した感じのあったパイナップルなどの南国系のフルーツが熟れ過ぎていない‥だからと言って未熟ではない‥もぎたてのフレッシュさが鼻に飛び込んできます。バイナップルにマンゴー、黄色い花。2009年ほど生クリーム的な樽の要素は感じないながらも、果実達の輪郭のやわらかさに、ヨーグルトのコーティング。柑橘はゼリーではなくムース状でこれまたやわらかい。口に‥


あっ‥あっ‥ああああ。


これもアルコール度数低下の恩恵であると断言したい。アルコールに由来する厚みや甘味はなくなったが、アルコールという化粧をしないスッピンでピュアな状態がなんと美しいことか。溶け込むミネラル、非常に緑色の薄いほぼ黄色のハーブ。2008年はご飯咀嚼100回、2009年は樽は感じるがキレイに‥そして2010年はさらに研ぎ澄まされたイエローダイヤモンド。キレイに冷えてますな‥酸味の質も極上で隅から隅まで毛細血管を伝います。ふぅ樽使いがまた極上だ。シャープさと、肉付きの良さのバランス。

徐々に温度があがってくると、ふくよかな樽のニュアンスも感じられ‥あああ樽ドネだなぁ‥を実感。実は、これを飲む前にランゲのシャルドネを二種類飲んでおり、ランゲのバター風味がややリッチなニュアンスと比較すれば、フリウリのそれは、これでもまだ冷涼なニュアンスがありリッチながら、バターのようなコッテリ系の脂肪ではないのだな。

二杯目はグラスに注いでから十数分の放置プレイで温度を上げています。

ふぅ。納得のシャルドネ。そう‥ランゲとはまったく違う。ランゲも美味しい‥より国際的なシャルドネの理想像に近いかもしれないし、近付けているかもしれない。でもフリウリのヴィエ・ディ・ロマンスのシャルドネはちょっと違う‥でも、素晴らしいシャルドネを実感(←実は中味がないコメントだなと実感しながら書いてる)。

二日目も冷蔵庫キンキン、ブルゴーニュ型。ふわっとチョークな香りがあがるが、猛追するように果実香が沸き上がる。一昔ほど前はもっとハチミチ的な甘味の香りも強かったが‥ないわけではないが控えめ。含み香にはハーブも上がってきましたね。この二日目‥まだ温度が低めなのも要因ですが、それほど樽っぽさは感じず、柑橘も混じる果実香が心地よいバランス。

三日目も冷蔵庫キンキン、ブルゴーニュ型で。終始一貫のブレのなさがいいですねぇ。バランスもいいし‥でも、一昔前のコテーリ系のシャルドネを期待していると、2009年あたりから‥ちょっと違う感じですよね‥やっぱり。マロラクティック発酵も中止された影響もあるかと思いますが、樽使いもさらにレイになりました。現時点では樽の要素はあまり目立たないのですが、数年後、樽熟成の恩恵もでてくるのだろうと想像します。昨年からマロ発酵を止め、熟成にも(さらに)耐えうる酒質を目指したわけですが、2010年のアルコール度数は若い内からもすんなりと美味しいですね。

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