Chianti Classico 2010 Monteraponi
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キャンティ・クラッシコ 2010 モンテラポーニ
《イタリア/トスカーナ/サンジョヴェーゼ90%、カナイオーロ10%/ミディアム》
ただでさえキャンティ・クラッシコとブルネッロ・ディ・モンタルチーノ偏重ですが、キャンティ・クラッシコ地区の中でもラッダ・イン・キャンティ地区にさらに偏重している品揃えは偶然か?はたまた必然か?
リヴェルナーノ、ブランカイア、テッラビアンカ、モンテヴェルティーネ、そして最近ではヴァルデッレコルティ‥。実はすべてラッダ・イン・キャンティ地区の生産者なんですね。
その地区が同じであれば味わいの傾向が同じ‥とまでは言い切れませんが、大きな意味では地域特性は少なからずあるかもしれません。ラッダの場合はその標高の高さが特徴、他の地域のキャンティ・クラッシコよりもより涼し気な酸を持ち、どこかタイトでエレガントなスタイルのワインが多い、または多く感じる、きっとそうだろう‥というイメージ(ぜんぜん違うのもある)。
今回ご紹介するモンテラポーニは、一昨年に渡伊した際に出会った生産者。フィレンツェで開催されたキャンティ・クラッシコ・コレクション、その夜に一部の生産者が集う食事があり、そこにも参加させて頂きました。モンテヴェルティーネのマルティーノ・マネッティ、サン・ジュスト・ア・レンテンナーノのルカ・マルティーニ・ディ・チガーラ‥憧れの生産者の中に初めて知る生産者が‥それがこのモンテラポーニ。
私にとっては初めての生産者でしたが、帰国後調べればすでに現地では評判になっている生産者で、その評価はうなぎ昇り。前述のようなラッダらしさを極限まで表現したスタイルはバランスに秀で、トラディショナルで王道のキャンティ・クラッシコらしさは、サンジョヴェーゼの本質をも表現するかの様。
いつかご紹介したいキャンティ・クラッシコとして色々と調べている内に、モンテラポーニ同様、今後注目すべき銘柄として知ったのが同じラッダのヴァルデッレコルティ‥こちらはすでに紹介済。そしてついにモンテラポーニをご案内できることになりました!これで念願のラッダのふたつの生産者が揃いました(実はグレーヴェにも目を付けている生産者がいるのですが‥まだ内緒)。
ラッダの中心街から約3kmほど南西に位置する、モンテラポーニという同名の小高い丘の頂上にアジェンダを構えます。3つの塔を囲む四角形に構築された中世の街並をも修復、復元した建造物で、醸造所の他に、アグリツーリズモも運営しています。480mという高い位置にありアルビア河を見下ろします。所有する土地は112haですが、その内ブドウ園は10haで、内8haがキャンティ・クラッシコDOCGに認定されています。畑の標高は420m〜500mで、樹齢は10年。
当主はミケーレ・ブラガンディ氏で、ヴァルデッレコルティのロベルト・ビアンキ氏と共にラッダのみならずキャンティ・クラッシコ地区で最も注目されている生産者と言えるでしょう。いずれもビオロジックなど手法を取り入れつつもよりブドウ品種の特性を醸すことに忠実、新しい時代を感じさせますね。
現在リリースしているのは、このスタンダードなCCと、リゼルヴァは単一クリュで二種類。あとはヴィンサントと、オリーブオイルという構成です。
収穫されたブドウは完全に除梗されます。温度管理機能のないセメントタンクでの発酵には天然酵母のみが使用されます。最高28度を超えないようには配慮され約25日間。モストの20%はアリエ産の二年落ちのバリックで、80%は225lのアリエ産の樽とスロヴェニア産の樽を併用で12ヶ月熟成された後、酒質均一化のためのブレンドもかねてセメントタンクに移され一ヶ月ほど休ませます。無濾過にて瓶詰された後、三ヶ月の瓶内熟成を経ます。なおクラシカルで威厳あるラベルデザインはグレーヴェ・イン・キャンティに住む絵描きの作品だそうです。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
温故知新。ある意味、このようなデザインは今となっては斬新かも‥とてもクラシカルにも思えるのですが、こんな感じのデザインのラベルのイタリアワインって減ったかも‥と思います。表記のアルコール度数は14度、コルクはまぁまぁの質の4.5cm。グラスはヴィノムのキャンティ型一択。ちょいと小豆色も射すルビー色。決して濃いわけでもありませんが、明るいわけでもない。
とても落ち着き、熟れたスミレ。樽香が邪魔しないね‥セメントタンクらしい気泡が穏やかな酸化をもたらした成果も伺える。赤や紫、黒のチェリー達にスパイスのアクセント。香りから14度のアルコールは感じない、香りからは非常にクラシカルでトラディショナルなキャンティ・クラッシコが伺える。そう、ラベルデザインの様に‥。ただし、そのラベルデザインのように古臭いわけではなく洗練も感じるんだ。
とても香りは大人しい。でも、決して閉じているわけではない。こちらから問いかける姿勢や、小声で話す彼女の声に耳を澄ますことも強いられるかもしれない。口に含みますと、とてもキレイ‥いや、めさくさキレイ。まさにピュア、とてもやさしい膨らみは、西野嘉高と違いまったく威圧しない。素晴らしい純度の高さ。瑞々しいとは違う‥薄く感じているわけでもない。
舌先から舌腹の表面を1cmの果実味とさらに1cmの香りの層。平坦という意味ではなく横に伸びる旨味が素晴らしい。酸の質はこれまた異次元でとてもきめ細やかだ。渋味もそう。とてもチャーミングなチェリーの果実味、濡れつつもどこか乾いた渋味がある。
無駄な甘味もない、無駄な果実もない‥とてもソリッドな果実味を支えるタイトな酸がまさにラッダらしい。旨味すらミディアム‥。主張がないわけではないが、こちらから近付く必要があるのはモンテヴェルティーネと同じ。ぜひ、静かに飲んで欲しい。所詮はCCですが、可憐にツーっと続く余韻の長さったら…。
二杯目。とても美味。まったくモダンではない。まさか14度とも感じないが12.5度とも感じない。とても静かだ…何をもってトラディショナルか、何をもってクラシカルか‥の定義も難しいが、これぞキャンティ・クラッシコで間違いない。とても丁寧に造られるいることも感じるだろう。
何を引き出すのか?
どんな姿を魅せたいのか?
そこに生産者の姿勢、スタイルが見えるわけです。
二日目もヴィノムのキャンティ型。赤く濡れた青さは確かにある。きっとそこがリゼルヴァ格との違いでもあるかもしれない。閉じているわけではないが初日同様にやや大人しい印象だが、口に含むと初日よりも純度が増したかもしれない。本当にピュアだなー。複雑さがない‥という意味であなくソリッド、鋭角な部分がないわけではないが研ぎ澄まされている。よい酸化があり熟れがあるので味わいにフレッシュさを感じることはないが、チェリーやラズベリーのような果実味に新鮮さがあり若々しさが美味しい。そこにスパイスが混じり、ピアン・デル・チャンポロに似たチャーミーな部分もある。
バランス‥とても重要ですね。
なにかひとつのチャームポイントよりも整った全体像という意味でのバランスがある。
三日目はオヴァチュアです。チャーミングで可憐なスミレの香り、チョーク、甘酸っぱいチェリー。とても純度の高い果実の香りは変わりません。押し付けがましさはなく、そこの佇む。耳を澄ますように、鼻をクンカクンカしたくなる。
なるほど、旨味が増してきましたね。ジューシーな酸味と相まってとても美味。基本、甘さは控えめで終始緻密な酸と、厳格かつ質の高いタンニンがありドライな酒質ですが旨味が出てくるとそこに甘味も感じ、ようやく三日目で感じている‥とも言える。
まったく派手さはない。サンジョヴェーゼのスッピン‥要素が足りない、シンプルという意味での"素"ではなく、とてもピュアという意味での"素"。決して古臭いわけではなく伝統的なキャンティ・クラッシコであり、本来あるべき姿を現代的な洗練された姿で今ここに。
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