Cepparello 1999 Isole e Olena
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チェパレッロ 1999 イゾレ・エ・オレーナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
北東にグラーヴェ・イン・キャンティ、東にラッダ・イン・キャンティ、南東にカッテッリーナ・イン・キャンティと隣接するバルベリーノ・ヴァル・デルサ地区。そこに約50haのブドウ園を所有するのがこのイゾレ・エ・オレーナ。
祖父の代まではピエモンテ州の北の村で小さな畑を持ち、当時からワインを作っていましたが、第二次世界大戦後、トリノへ移住‥そこでパオロ・デ・マルキ氏は生を受けます。父は弁護士で、より安定した収入を見込んで1956年にデ・マルキ家が「イゾレ」と「オレーナ」の二つの隣接した畑を購入し、合併して設立された醸造所‥が、名前の由来なんですね。(実は、現在でもそのルーツの血が騒ぐのか‥ピエモンテでもワインを作っています。)
父の代は、醸造したワインをアンティノリへ卸していたようですが、その間パオロ氏はトリノ大学などで醸造学を修め、イゾレ・エ・オレーナに帰ってきてからは自社瓶詰を始めます。小作人から元詰めになったわけですね。
※小作人制度に関しては、マット・クレイマー氏の「イタリワインがわかる」を読むと‥凄〜く勉強になります。ちなみに‥このイゾレ・エ・オレーナもマットクレイマー氏は推奨銘柄ですね。
1976年頃から、セラーの近代化を計り、小区画による栽培もスタートしています。そんな生産者出身のパオロ・デ・マルキ氏率いるイゾレ・エ・オレーナですが、昨今では珍しい(とも感じる)外部からエノロゴを雇い入れることなく、自身でのワイン造りを実践しています。
イゾレ・エ・オレーナの最上のサンジョベーゼとなるこのチェッパレッロのコンセプトであるサンジョベーゼ100%のワインは、1978年から試みられ、1980年が初ビンテージとなり、なかなか歴史のあるワインなんですし、いわゆるスーパートスカーナの奔りであり、一躍を担います。
今となっては、サンジョベーゼ100%のIGTも珍しいものではありませんが、当時はキャンティ・クラッシコには白ブドウの混醸が義務付けられていた時代ですからね。もちろんVDT(ヴィノ・ダ・ターヴォラ)でのリリースとなっています。
パオロ氏のキャリアはトリノ大学だけに留まらず、カリフォルニアのUC DAVISや、アスティの醸造実験場、ボーヌ、モンペリエ、トリノ、ガイゼンハイムなどの大学などともその研究を行っていました。コレッツィオーネシリーズという国際品種からなる単一セパージュのワイン達は、それぞれのオリジナルの地域から苗を取り寄せたもので、シラーはローヌから、シャルドネはブルゴーニュからのようで相変わらず研究熱心でもありますし、良いブドウ作りのためには、良いブドウの苗を‥という考えなんでしょうね。
「イゾレ」と「オレーナ」の区画はそれぞれ特徴を持っており、イゾレは石灰質、オレーナは砂がより多く軽めの土壌だそうです。チェパレッロとなるサンジョベーゼが収穫される畑はキャンティ・クラッシコとなるサンジョベーゼと同じで約36haの畑からとなりますが、より樹齢の高い樹、区画からものが使用されます。また、名前の由来は‥イゾレ・エ・オレーナの所有する畑の中でも、最も標高が高い場所を流れる「ボッロ・チェッパレッロ」という小川にちなんで名付けられました。
使用される樽は、フランス産とアメリカ産。西野嘉高の考えとして、サンジョベーゼにアメリカンオークを使用するのは好みではありません。しかし、飲んでみれば‥その心配も、このチェッパレッロに関してはなくなりました。(UC Davisでの経験が影響してるのかしら?)熟成期間は約14〜18ヶ月‥瓶熟成も12ヶ月施されます。
言わずと知れたトスカーナの超優良年のひとつである1999年。ガンベロロッソ2002年度版でトレビッキエリを獲得しています。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
チェッパレロのお馴染みのラベル。ボルドー瓶ですがネックと肩部分がゆるやかな弧なんですよね。表記のアルコール度数は14度となります。コルクは弾力のある5cm、グラスはヴィノムのボルドー型。艶っぽい黒、エッジは朱塗りの漆器のようです。香に木質な樽香と、よく溶け込んだヴァニラ。深いスミレが熟したカシスやブラックチェリーの果実に溶け込んでいます。香りに甘味がありますがまったく派手なものではありません。とてもやわらかい果実香‥まだ全開ではありません。
口に含みますととてもなめらかな密度ある果実味が存在感ありますね。膨らむ‥のではなくすでにそれなりの膨らみを感じています。少しだけエスプレッソ、酸味と渋味が非常にキメ細かくも毛細血管のように行き渡ります。アルコールやエキスィという意味ではなく粘度を感じますね‥そして、久しぶりのサンジョヴェーゼのこし餡っぽさもある。香りはまだ控えめですが、味わいはちゃんと開いていますね。一杯目からめさくさ旨いじゃないですか!
フィニッシュにかけて酸味がダクダクしててもうすぐ旨味でるんでしょう?そんな感じね。余韻はもちろん膨大で、焦げではないんですが、スモーキーで、エスプレッソ的な香ばしさがある(が、果実の方が強い)。旨味な甘味がありますが、味わいはしっかりドライで、パオロ・デ・マルキの真面目な性格が出てるのよこれが。
純粋により凝縮したサンジョヴェーゼを醸したらこうなります。
な答え。
酸味も渋味もキメ細かく、角がとれてまるーいですからとてもスムーズな飲み口ですね。非常に濃密なフルボディですが、スイスイと飲めてしまってヤバイ。ちょっと杉、やブドウで濡れたミントのような爽やかに揮発する感じが紫の香りを拾って開いてきました。
ますます旨い。
CCエリアのトスカーナIGTとしてやっぱり偉大な一本。ペルカルロ同様に1999年ってタニックな印象があるのですが、このチェッパレロも同様。ちょっと乾いた‥ドライな感じもあるんですよね。こういうタイプはぜひ肉と‥どこからともなく甘味が出てくること確実です。
二日目もヴィノムのボルドー型。初日よりも香りが出てますね。しかも甘味がある。香ばしい樽香というかやはり砂糖タプーリのカプチーノ的かな。そこに熟度の高いベリーがああるので、まるでイタリアの朝食の様だ。二日目はどっかインキーで墨汁なミネラル香。この二日目は非常にペルカルロに似て来たな‥(汗。
深いわあ‥深い。
口に含む。ふう‥やはり1999年を感じますね。サンジョヴェーゼらしいいい粉っぽさは酸味であり、タンニンであり、石灰なミネラルであり。舌に触れる部分からして上質。初日よりもさらに酸が行き渡ってる‥を実感する。素晴らしいまとまりと密度‥やっぱ旨いわ。
三日目です。グラスはサイズは落とさずにヴィノムのボルドー型。香りは二日目と変わらないですね。甘味にようやくトスカーナIGTらしさも出て来ました。口に含みますとさらに一段階酸味が行き渡った印象はありますが、しっかりとした密度は変わらず。とてもまろやかで旨味がありますね。ちゅぱちゅぱと音を鳴らしそうです。
1999年、まだまだ色も濃いですし濃密。でも、飲み頃までの上り坂の途中であるのは実感ですし、今飲んでとても美味しい。三日目でも十分大振りのグラスで楽しめる。
いやああ旨いなあ。
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