Cepparello 2005 Isole e Olena
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チェパレッロ 2005 イゾレ・エ・オレーナ
《イタリア/トスカーナ/赤/サンジョヴェーゼ/フルボディ》
キャンティ・クラッシコ地域でも、北東にグレーヴェ・イン・キャンティ、東にラッダ・イン・キャンティ、南東にカッテッリーナ・イン・キャンティと隣接するバルベリーノ・ヴァル・デルサ地区に位置するのが、このイゾレ・エ・オレーナです。
他には、カーザ・エンマや、モンサントなども位置する地区にイゾレ・エ・オレーナは約50haのブドウ園を持ちます。
祖父の代まではピエモンテ州の北の村で小さな畑を持ち、当時からワインを作っていましたが、第二次世界大戦後トリノへ移住‥そこでパオロ・デ・マルキ氏は生を受けます。父は弁護士でより安定した収入を見込んで1956年にデ・マルキ家が「イゾレ」と「オレーナ」の、二つの隣接した畑を購入し合併して設立された醸造所‥であるのが名前の由来なんですね。(そのルーツの血が騒ぐのか‥ピエモンテでもワインを作っていたりします。)
父の代までは醸造したワインをアンティノリへ卸していたようですが、その間パオロ氏はトリノ大学などで醸造学を修め、イゾレ・エ・オレーナに帰ってからは自社瓶詰を開始‥小作人から元詰めになったわけですね。
※小作人制度に関しては、マット・クレイマー氏の「イタリワインがわかる」を読むと‥凄く勉強になります。ちなみに‥このイゾレ・エ・オレーナもマットクレイマー氏は推奨銘柄ですね。
1976年頃から、セラーの近代化を計り、小区画による栽培もスタートしています。そんな生産者出身のパオロ・デ・マルキ氏率いるイゾレ・エ・オレーナですが、昨今では珍しく外部からエノロゴを雇い入れることなく、自身でのワイン造りを実践しています(語弊あり)。
イゾレ・エ・オレーナの最上のサンジョベーゼとなるこのチェッパレッロのコンセプトであるサンジョベーゼ100%のワインは、1978年から試作が造られており、1980年に初ビンテージを迎えます。70年代後半から80年代前半は第一次スーパータスカン達が生まれた時期ですね。
今となっては、サンジョベーゼ100%のIGTも珍しいものではありませんが、当時はキャンティ・クラッシコとは認められておらず、VDT(ヴィノ・ダ・ターヴォラ)でのリリースとなっています。
パオロ氏のキャリアはトリノ大学だけに留まらず、カリフォルニアのUC DAVISや、アスティの醸造実験場、ボーヌ、モンペリエ、トリノ、ガイゼンハイムなどの大学などともその研究を行っていました。コレッツィオーネシリーズという国際品種からなる単一セパージュのワイン達は、それぞれのオリジナルの地域から苗を取り寄せたもので、シラーはローヌから、シャルドネはブルゴーニュからのようで、彼のキャリアを考えると‥国際的ですね。
「イゾレ」と「オレーナ」の区画はそれぞれ特徴を持っており、イゾレは石灰質、オレーナは砂がより多く軽めの土壌だそうです。チェパレッロとなるサンジョベーゼが収穫される畑はキャンティ・クラッシコとなるサンジョベーゼと同じで約36ha。より樹齢の高い樹から収穫されるブドウがチェパレッロとなります。
名前の由来は‥イゾレ・エ・オレーナの所有する畑の中でも、最も標高が高い場所を流れる「ボッロ・チェッパレッロ」という小川にちなんで名付けられました。
使用される樽は、フランス産とアメリカ産。西野嘉高の考えとして、サンジョベーゼにアメリカンオークを使用するのは好みではありません。しかし、飲んでみれば‥その心配もこのチェッパレッロに関してはなくなりました。(UC Davisでの経験が影響してるのかしら?)熟成期間は約14〜18ヶ月‥瓶熟成も12ヶ月施されます。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味(2013年12月)
ボルドー型の緑瓶、クリーム色地に、茶系と金色を使ったラベルデザインは上品ですね。フォントの使い方も上手です。バックラベルには、URLが記載されていますが、どこにも繋がりませんので悪しからず‥。表記のアルコール度数は14度で2004年と同じですね。コルクはなかなかの質の5cmで間違いなし。お尻は紫に染まる。グラスはヴィノムのボルドー型にしていましょう。エッジななかなかエロい艶やかな紅、さすがに中心部に向かって暗くなりますが照りがありますね。
トスカーナIGTらしい樽香は木質な気質主体でヴァニラ系白い甘味は控えめ。チャパレッロらしいスパイスを含むヴァルサミっくなニュアンスは熟成香とリンクします。スミレも紫よりも黒に近く、果実もブルーベリーや、カシス、プラムの皮、渋みの香り?香りからも十分にタニックで構成感すら連想させますね。
口に含みますと、うーんさすがにしなやかな輪郭!これがリリースしたてならこうはイカないはず。果実味は甘味を伴う旨味があり、サンジョヴェーゼらしいつゆだく感が堪りません。グラスからの香りは至って真面目で男性的な部分を感じますが、飲めば女性的なしなやかさがある。密度高く、味わいに凝縮感を感じ‥さすがですね。とても洗練されていてスタイリッシュなサンジョヴェーゼ100%は、パンツスーツを着こなすオネエタマの様。
グラスからの香りはバルサミっくだし、どこかオッサンなんだけれども、飲めばほんと女性的に感じるんだな‥男勝りなオネエタマなのかもしれないし、だからこそパンツスーツなんだろうな(フムフム)。
タンニンにリズム感があり心地よいですね。
二杯目は注ぐ最中から香りが広がります。二杯目にして均整が取れてきましたね。まだ新鮮さもある時期。でも「体」はまとまってきています。飲み口はほんと美味しい。ポンとひとまとまりに甘味があって、そこから溶け出すように酸やタンニンが広がる。なめらかなんだけれども、緊張感がないわけではない‥そこに構成を感じるわけです。
今、初日から美味しく非の打ち所がない。
二日目もヴィノムのボルドー型グラスで。注ぐ最中からスミレと果実の香りが広がって堪らないサンジョヴェーゼの香りに包まれます。甘味の量は多くないのですが、小さいながらもギュっと甘味があるんですよ。さすがの二日目のまとまりはさらに球体ですが核や梁を感じさせるタンニンと酸、輪郭近くはミネラルのいい硬さがあるんですね。
いつもこのチェパレッロを飲むとペルカルロとの違いを確認します。ペルカルロの方がもっとヴァニラ系樽香もあるし、アルコールや果実の甘味も‥。というよりも、チェパレッロはタンニンや酸が厳格でペルカルロよりも甘味は控えめに感じるんですよ。まあどっちも好きなんですけれども。
三日目‥飲んでません。
四日目‥グラスを小さくするか?とも考えましたがこのワインなら大丈夫だろうということでヴィノムのボルドー。香りは開きまくってますね。まったく動かさずに置いておいた=酸化を即してませんしね。ここやと思うんです。では、初日で10回注いだら10回目はそれなりか?と問われれば違うんだけれども、時間経過だけじゃない部分‥あるんですよね。
さて、香りは素晴らしい。とてもやわらかくしなやかな舌触りで酸もタンニンも溶け込みまくってるわけですな。果実が甘いんだけど、ちゃんと酸があるね。隅々まで。この調子だと五日目、六日目もイケんじゃないか?もちろん、注ぐ回数、杯が進めば
ボトル内に残る酸素も多くなるわけで‥うーん、でもこう‥時間とともにまろやかにまとまるのは酸素のお陰だと思うんだよ。酸やタンニンのみならず酸素が溶け込むんだよ。やっぱ最高のサンジョヴェーゼのひとつですね!
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