Oreno 2010 Tenuta Sette Ponti
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オレーノ 2010 テヌータ・セッテ・ポンティ
《イタリア/トスカーナ/赤/カベルネソーヴィニョン40%、メルロ40%、プチヴェルド20%/フルボディ》
今年の2月22日には2004年を、3月8日には2006年をご案内しています。もちろん文句のない出来、文句のない年号です。しかしそれはこの2010年のための伏線でもありました。長らくセッテ・ポンティのワインの扱いがなかったのは、なにもセッテ・ポンティの味を否定するものではありません。
輸入元である飯田さんの不甲斐なさに呆れて扱いを止めました。この秋にもチャンスがあったはずですが、結局何の成果もないままのようです。来春にもチャンスがありますが、まったく期待はしていません(どうなることやら)。
セッテ・ポンティの素晴らしさを伝えれる輸入元に変わった方がいいとすら思っています。正直、オルネライアと同格のワイン、造り手とも思っています。いや、造り手としてのブランディングはまだオルネライアには勝てませんが。
よほどのことがないと扱いを復活することはないと決めていましたが、よほどのことがありました。輸入元である飯田さんの試飲会でのこと。その日のセッテ・ポンティの試飲はクロニョーロ、オルマ(ボルゲリ)、オレーノ、いずれも2010年ビンテージが出品されていました。クロニョーロもオルマもよくできたワインですが、いつもと少し違う感覚‥そして2010年のオレーノ。
バチコーン!目が覚めた思いでした。
セッテ・ポンティらしさ、これまでのオレーノの延長線上にあるのは確かでしたが、その深さ、複雑さ、構成、偉大さ‥これまで飲んだどのオレーノよりも素晴らしく、ちょっと衝撃的な旨さは、フィネス、期待、想像以上の完成度に驚愕しました。
2010年のオレーノは絶対に紹介せなあかん。
その時、決心したのです。
そして、2004年、2006年の在庫もすべて確保させて頂き、復習とばかりに毒味し、やはりその素晴らしさを再確認して販売させて頂いた次第。
そして2010年‥。
サンジョヴェーゼを排して国際品種のみとなったオレーノ。その素晴らしさの中にひとつの疑問、ひっかかる部分がありました。カルロ・フェリーニらしさが希薄であったことです。セッテ・ポンティのエノロゴは設立当初からカルロ・フェリーニであり、セッテ・ポンティらしさや、オレーノらしさを作り上げたのはカルロ・フェリーニに違いありません。しかし、彼の造るワインは生産者、原産地、品種をも超えての共通項、似た部分がありますが、どうにもピンと感じない、でもオレーノであることも間違いがない。それを感じない2010年に感動している‥………………矛盾。
公式サイトを確認するもエノロゴやコンサルタントに関する情報の記載がありません。ヴェロネッリ誌を確認します。
ヴェロネッリ誌2012年度版では‥
Carlo Ferrini e Gioia Cresti,anche Responsabili della Conduzione Agricola.
(カルロ・フェリーニとジオイア・クレスティ‥)
ヴェロネッリ誌2013年度版からは‥
Tecnici interni con consulenze esterne.
(外部のコンサルタントと技術者)
いつの間にかそう変更になっていました。これは何かある‥いや、何かあったに違いない。輸入元である飯田さんに問い合わせていただきました。
自分が感じたことは間違ってはいませんでした。
カルロ・フェリーニと、ジオイア・クレスティが関与したのは2009年ビンテージまで。この2010年からはエノロゴが変更になっていました。2010年以降のエノロゴはジュゼッペ・カヴィオラ。そう、ピエモンテでは自身のアジェンダも持つあのカヴィオラです。カヴィオラはピエモンテを中心に数々の生産者のエノロゴやコンサルタントもこなしています。
なるほど。エノロゴが変更になるのは何も不思議なことではありません。どうしてカルロ・フェリーニとの契約を解除したのか?エクスポート・マネージャーのアレッツオの暴れん坊ことステファノは口を開きません。
実は2012年からはダニエル・シャスターも加わりました。ニュージーランドで自身のワイナリーも所有しながらも北米ではスタッグス・リープや、イタリアではアンティノリでのコンサルタントやアグロノモを勤めた実績と経歴のある人物です。
ロドヴィコ・アンティノリがオルネライア時代、そして現在のビセルノの時代になってもリリースし続けているニュージーランド産のソーヴィニョンブランであるマウント・ネルソンは実はダニエル・シャスターが造っています。セッテ・ポンティではアンニというソーヴィニョンブラン(とヴィオニエの混醸)という作品がありますので、なるほど、つながりましたね。
ヴェロネッリ誌にも、公式サイトにも彼らの名前を出さない理由。ステファノの返事ではこれだけ‥「チームとしてのワイン造っている」。カヴィオラや、ダニエル・シャスターの名前は関係ない。出来上がった作品はセッテ・ポンティのものでありチームで作り上げたもの‥という意味のようです。
色んな意味で、変わった‥いや、進化と深化を実感します。
当主であるアントニオ・モレッティは何も畑で仕事をするわけではありません。高級靴業界での成功からワイン造りも‥となったわけですが、彼の持つ靴ブランド、実は彼が手掛ける高級ブランド靴達は職人が作り出すモノ。あくまでも彼は監督業でありその靴職人にしても、ブドウ栽培や醸造に関わる人たちもマエストロとして尊重して仕事を任せているのです。
いいものを造りたい。その興味も広がるから、ボルゲリや、マレンマ、シチリアにも進出しましたし、来年にはエトナや、サンジョヴェーゼへの回帰な作品も紹介できるかもしれません。しかし、その大本であるセッテ・ポンティの進化と深化はこの2010年を飲めば確実に感じて頂けると思います。セッテ・ポンティは次の段階に進んだのだと思います。エノロゴが変わったのも、エノロゴの情報を公にしないのもそのひとつかと思います。
西野嘉高自身は、そんなことも知らずに2010年を飲んでその変化に気づけたのは嬉しかったですね。カルロ・フェリーニ時代を否定するつもりはりません。しかし、確実に洗練度を増しています。カルロ・フェリーニが作り出す、よく似た美味しいワインのひとつではなくなりました。すでに2012年がリリースされており、2016年度版のガンベロ・ロッソでトレ・ビッキエリも獲得してます(オルマとW受賞)。
輸入元である飯田さんには申し訳なかったのですが、その試飲会直後に2010年の在庫はすべて押さえさせて頂き、この秋まで定温セラーでお預かり頂きました。自分がもう一度確認するために飲むべき時期があるのです。そしてこの毒味で、その進化と深化を再確認し、ようやくリリースさせて頂きます。
見た目はこれまでのオレーノと同じです。瓶上面下部にはORENOの凸モールドのあるVE製のオリジナルボトル。ラベルデザインにもほとんど変更はないようで、ゴールドのキャップシールも健在です。コルクはなかなかの質の5cm、グラスはヴィノムのボルドー型一択。クロニョーロの毒味三日目の一杯の後にオレーノの初日一杯目となります。なお、ラベルに表記のアルコール度数は14.5度となります。
色はさすがに濃いですね。オレーノらしいほっくりとした小豆、樽のロースト香もありますが穏やかなもので、ヴァニラは控えめ。凝縮や濃縮ではないんですよね。それはアルコールのコントロールも密接に絡んでくると考えますが、濃密な香りなんだけれども、エキスではない。クロニョーロと共通するセッテ・ポンティらしい果実香、カシス、ブラックチェリー。未熟さなんて微塵もないが、過熟感がないのが濃すぎない証。
カルロ・フェリーニ時代から上品さもありましたが今と比較するとマッチョだったのかもしれません。濃さすらスマートで紳士的。口に含みますと果実の密度はほんとに高い。口の中での塊感は果実とミネラルの密度の高さ。カベルネの質の高い渋味、メルロのふくよかさ、角を感じさせません。
旨い。整ってます。
あからさまな開き、押し迫る訴えではない。「動」ではないが「静」でもない。
「佇 - たたずむ」
と表現すべきか。ともすれば、大人しいと感じるかもしれませんが、完璧なバランス、「納まりがいい」のです。非常に完成度が高いワインなんですよね。
ここなんです。
ともすれば、試飲会では見逃しがちなのでバランスの良いワイン。凸凹やインパクトのあるワインの方が印象に残りますからね。
クロニョーロほど粉っぽさはありませんが、カーボン、HBの鉛筆の芯の粉がサラっとした渋味。甘味は樽やアルコールに頼らない果実由来のもので控えめにすら感じます。
カベルネの青さは皆無。すばらしい質のタンニン。カベルネが良くなったんだなあ。サンジョヴェーゼの混醸を止めたのはオレーノとして間違いのない選択でした。
オルネライアを否定するわけではないし、目指す先が違うのかもしれないが同じくカベルネを主体とした国際品種構成のスーパータスカンとして負けてない。オルネライアがマッチョを極めたのであれば、オレーノは洗練を極めようとしているのかもしれない。
アントニオ・モレッティ。彼は靴もワインも自分では造りはしない。あくまでもオーナーであるわけだけれども、マエストロを見極める力、マエストロが造り出すものを計る力、マエストロの手綱さえ握ってるのかもしれませんね。
いつもお洒落、洗練されたラインのスーツをピシっと着こなします。オレーノはそうなんですよね。ただただ濃い、濃縮したようなワインではない。ラインがあるのですよ、イタリアのスーツと同じで。シュっとしててほんとにスタイリッシュなワイン。
二杯目、ほっこりとした小豆感も馴染みました。インク、甘味じゃないアルコールなんだな、どこか揮発でもあるんだけれども、刺激ではない。牽引するアルコール感は、日本酒のアル添にも似ているのかもしれない。山廃の特別本醸造の原酒。
硬派です。でもミネラルに硬さは感じませんけども。とても男っぽい、女性的なワインではありません。進化と深化‥納得する。
しなやかに旨味が出てきました。食事を邪魔するような濃縮感はありませんが、できればカウンターでひとりしっぽりと飲みたいかも。噛み締めるように、脂身の濃く、甘味ある生ハム(想像しているのがスペイン産だ‥スマン)や、これに合うチーズは何かなあ。ドライフルーツじゃないんだな‥そう、そういう甘味ある濃縮感ではない。ならば、ナッツとチーズの方がいい。
旨味が甘味に感じますね。でもクロニョーロ同様に旨味出汁系ではない。膨大な果実味と競うことない渋味と酸味の質が高く、果実との「納まりのよい」バランス。
旨いなあ。ほんとに旨い。
あまり国際品種はやんないんだけれども、そうサンジョヴェーゼが主だし、ネッビオーロだって大好きだし、何もイタリアで国際品種‥という思いは確かにあるが「いいものはいい」そういう価値判断ができるようになったのかな。
二日目もヴィノムのボルドー型。クロニョーロもそうですが2010年は決して押し迫るような開きは感じません。カシスやブルーベリー、ブドウ本来の果実香もありますが決してファンタ的なものでもありません。木質やヴァニラなどの樽香はそれまでよりもグッと控えめで溶け込みを感じます。そして初日よりも少し甘味ある香り。
口に含みますと果実味にもグッと甘味が深くなってきました。それに呼応するようにいい渋味がありますね。ほんとセッテ・ポンティのカベルネはとてもいい。未熟さは皆無で、サラっとした渋味がとても上質。トスカーナのカベルネはボルゲリばかりが注目されるが、内陸、しかもキャンティ・クラッシコエリアよりもさらに内陸のカベルネは上品で洗練されている。
ボルゲリのオルネライアと比較することはナンセンスなのかもしれないが、ライバルとしては申し分ないし、まったく負けていない。濃さが上品です。無理のない濃さ‥密度、完熟したブドウの皮の風味はプチ・ヴェルド。カベルネを優しく覆うメルロも効いていますね。
これもクロニョーロと同じですね。旨味もあるんだけれども、タンニンや酸味の輪郭がクッキリしているのでしなやかな果実味と旨味はあるが、出汁系ではないんですな。でも、カルロ・フェリーニの頃を思うと旨味出汁系とも言えますが‥。
旨いなあ。完璧じゃないですか?
どうしてこのワインをこんな価格で販売しなくてはいけないのでしょう?オルネライアよりもおいしいですよ。ロドヴィコ・アンティノリのような商売っけ、したたかさがアントニオ・モレッティにないのか‥いや、あるはずなんですけどね。
ブランド力が、このワインの質、価格に見合っていません。このワインの質ならば、倍の価格でもいいはず。でも、そこまでブランディングができていないだけなんだな。
鉄分、鉛筆系の鉛もあるが、甘味のある果実の旨味、ああやっぱりオレーノらしさがあるな。エノロゴが変わって進化と深化も実感するが、オレーノはオレーノだよ。
三日目もヴィノムのボルドー型。思ったより少なかった(あかんやん)。ついつい、ボトル横から液量を見ますが、瓶底の凹みの計算が足らなんだな(バカ)。より濃く香りを感じます。インキーな風味がないわけではないのですが、濃縮したような‥ミキプルーン的な濃さではないのです。濃いのは旨味であって果実味の濃度は過ぎないバランスの良いもの。
初日からそう変わるわけではない強さを持ちますが、すでに美味しいですね。とても美味しいです。余韻もすごく長くて…うーん、もう最高ですね!
いい渋味があるわあ。サンジョヴェーゼは酸に重きですが、カベルネはやっぱり渋味だなあ‥を実感。
国際品種とは言え、濃く、強いだけのスーパートスカーナの時代でないのを実感します。もちろん海外の市場を意識はしているでしょうが、国際品種ながらイタリアを実感しますね。素晴らしいバランス、きっと飲み比べればやはりオレーノはオレーノと感じるはずですが、新しいオレーノ‥その進化と深化、実感していただけると思います!
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