Orma 2005 Podere Orma

トスカーナ州の赤 > Sette Ponti

更新履歴 2008/08/22
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■ オルマ 2005 ポデーレ・オルマ
《イタリア/トスカーナ/赤/メルロ40%、カベルネフラン40%、カベルネソーヴィニョン20%/フルボディ》


輸出部長のステファノ氏から耳打ちされたのは‥二年前‥。西野嘉高も待望のテヌータ・セッテ・ポンティのボルゲリ進出な記念碑‥オルマのご紹介です!!

本拠地アレッツォのテヌータ・セッテ・ポンティは、マレンマ地区にポッジョ・アル・ルポを‥シチリアではフェウド・マッカリを‥。各アジェンダの許容範囲を超えてまでアイテムの増やすのではなく、新天地を見つけては、そこでワインを作り出すというアントニオ・モレッティ氏…その志は‥


ついにボルゲリに到達っ!!


ボルゲリの中のボルゲリ‥とも言えるCASTAGNETO CARDUCCI地区。ステファノは、オルネライアの隣と連呼しますし、最近ではオルネライアから500m‥と意味不明な言動もあるのですが、ステファノから送られた地図‥これを勘違いしていた…当初思って位置よりも西(海沿い)にある南北に伸びるボルゲリ街道‥Via Bolgherese沿いにあるんですねっ!!

確かに‥ラベル(の向かって左下)に、「V.BOLGHERESE CASTAGNETO CARDUCCI」と書いてある‥最初の「V.」は「Via」のことなんですね‥。

後々判明するが、確かにオルネライアの隣‥500mどころではない真隣りであり、しかも、それはマッセトーの畑の隣のようである。(しかも、そこにメルロを植えてる)


まさにボルゲリの中のボルゲリ!!


さーて!!

ここからは、検証に検証を重ねましたが‥憶測も含む内容となりますので、あーだ、こーだ書きますが、参考資料程度という注釈付きで読んで下さいましっ!!


さんざん書いて、参考資料だとー!!


ボルゲリといえば、やはりサッシカイアにオルネライア‥それらの歴史を持つアジェンダ達が今の名声を築いてきたのは間違いない。その昔は葡萄畑というよりも小麦畑が支配していた話は、チンツィアさんのセミナーネタで書いたとおり…。新参者には、案外、手厳しいかも?な事情も少なからずあるでしょう。レ・マッキオーレしかり‥ミケーレ・サッタしかり、昔っからボルゲリでワインを作ってきたアジェンダは、トスカーナ内、いや‥イタリア内どころか、諸外国からも続々と進軍し、畑を開拓しまくり‥で、ボルゲリに進出してくる生産者との違い、その優位性のアピールポイントのひとつが「昔っからヤッてる‥」という表現になりがちなのも事実‥だし、気持ちもわかる。確かにイニシアチブもあるのだから。

大手資本を投入し、ボルゲリというブランドを振りかざし、マーケティング上手で、プロモーション費用も大量投入‥それが市場で支持されることに、なんら私は批判しない。旨けりゃそれでいい。伝わらないよりは、伝わったほうがいい‥そのための努力としてのプロモーションは大いに結構。

ミケーレ・サッタはこう西野嘉高に聞きました。「ボルゲリのアジェンダっていくつ知ってる?」と‥。前述の古参な生産者以外に、近年進出したアジェンダ名を挙げると、「いやいや、それは最近の新参者やん」と、明確に区別している感じもあり。(←それは間違いではない。彼ら古参組のアピールポイントとして有効に使うべきである。)

もう何年前でしょうか?ワイナート誌で、カッチャ・アル・ピアーノが最後のボルゲリ‥なんて紹介されたのは‥。結果、カッチャ・アル・ピアーノは、オーナーの大手生産者の心変わり(高級ワインなんかいらんわ‥という大手らしい、つまらない思想から)ワイン生産を一時停止、昨今では、その手を離れたのかどうかまでは未確認ですが(←たぶん経営者がまた変わった?)2004年あたりからまたワインの生産を初めています。

ボルゲリの土地を手に入れたとして、成功するとは限らない。

ボルゲリに進出する以上それなり勝算を持っての進出してくるわけで。もちろん土地は高いでしょう。一からの開拓になることの方が多いのであれば、なおさら資本力は重要‥

そんな状況下で、ボルゲリに進出したテヌータ・セッテ・ポンティ。

アントニオ・モレッティ氏のこと‥資金力はある‥恐ろしく金持ちだ‥。オレーノの成功で、国内外に対する知名度も、プロモーション力も証明済みだし(←日本では弱いけどね‥)まだまだ若い生産者ながら実績もある。

しかしっ!!

このボルゲリ進出は‥


実はノープランだったんです!!


予定していなかったであろう‥急な話‥だったわけです。


当初、アントニオ・モレッティ氏はボルゲリに進出するつもりはなかったはず‥なんですね。もちろん興味はあったでしょうが‥。彼はトスカーナの人間ではありますが、その気持ちはサンジョベーゼにあります。(←この言葉を、数年後にまた思い出す日が来るであろう‥今はまだ聞くな‥)そのサンジョベーゼを使い、オレーノも、クロニョーロもすでに成功しているわけ…。確かに、マレンマ地区には進出しました。シチリアは、たまたまバカンスに出掛けて、気に入ったから‥ですが‥。

すでにトスカーナでこれ以上の名声を勝ち取る必要はなかったわけです。

(日本市場での認知度が低いのは、広報部長にこんな変わり者を選んだセッテ・ポンティの責任です!!←なにをキッパリと‥)

では、なぜアントニオ・モレッティは、ボルゲリに進出したのか?

実は、このポデーレ・オルマ‥

2005年が初ビンテージというのは偽りでもなく真実なのですが‥


お下がりかもしれないんですっ!!


ええええええええーーーーっ!!(←ここ一同ズッコケるとこ)


アントニオ・モレッティ氏が介在するまでに、既に、その絶好の土地を手にした者がその地でのプロジェクトを開始していたんです!!

では何時から?

は、いまだに不明。ただし、ポデーレ・オルマの樹齢が平均8年とのことですから、2000年前後から植樹が始まっていたはずです。ファーストビンテージの2005年時点での樹齢であれば(←普通はそう考える)1997年前後には植樹されていたはずです。

では誰が?

前述のように、ボルゲリに進出する生産者は、いまだ後を絶ちません。トスカーナ内だけではなく、トスカーナ外の州で名を馳せた強者達、もしくは、イタリア外であれば、ボルドーの生産者が、イタリアの生産者と手を組んで進出‥なんてのも数例ありますね。

実は、このポデーレ・オルマも、トスカーナ外の生産者と、イタリア外の生産者とのジョイント・ベンチャーによってプロジェクトがスタートしたのです。

誰と‥誰?

イタリアからは、ピエモンテ州の銘蔵‥ジャンニ・ガリアード。日本市場では、あまり著名な生産者とは言えませんが、欧米への輸出も多く、特に北米市場では、そのバローロは馴染み深い銘柄‥。実は、数年前、こちらの現当主であるステファノ・ガリアード氏が実店舗にひょっこり来たことがあります。当時はバローロの話しかしませんでしたけどね‥。

そんな、ジャンニ・ガリアードとのジョイントベンチャーのお相手は‥。

カリフォルニアは、ナパのヴィアデア!!

ヴィアデアといえば‥(俺も昔‥売ってたわ‥)かつてはトニー・ソータがワインメーカーを手掛けていたり、ワインスペクテイター誌の年間トップ10の常連でもある、ナパを代表するデリア・ヴィアデア女史率いる生産者なのです。

ぶっちゃけヴィアデアの方が大物!!

と言っても過言ではないでしょうっ!!(←言うたんなよ‥)

ピエモンテのバローロの生産者と、ナパのブティックワイナリーの華麗なる競演っ!!

で、リリースされる‥

はずだった‥んですね!!

ところがっ!!

オルマ2005年をリリースしたのは‥

我らがテヌータ・セッテ・ポンティなのです!!

ジャンニ・ガリアードと、ヴィアデアのジョイント・ベンチャーはどうなったんだ?

セッテ・ポンティがプロジェクトごと買収したのか?

なぜなんだ?

そこに何があったんだ!!


もちろん、セッテ・ポンティの輸出部長であるステファノにも聞きました。いや、最初にセッテ・ポンティがボルゲリでワインを作り始めた‥と言ったのはステファノの方です。

西野嘉高 「どうして、ジャンニ・ガリアードとヴィアデアのジョイントベンチャーで始まったオルマのプロジェクトを購入したん?」

ステファノ「いや、そういう話は始めてやなぁ。」

最初はこんな感じでした。

実は、ジョイントベンチャーの話は、セッテ・ポンティ側から聞いた話ではございませ
ん。昨年の10月に、ワインの名前(Orma)、アジェンダの名前(Podere Orma)をステ
ファノから聞き出し、そこで検索をかけてみたところ‥今年になって‥こんな記事が‥


Nel bolgherese esordisce il Podere Orma, con il vino Orma 2005, cabernet sauvignon, merlot e cabernet franc.L'azienda era stata creata da una joint venture tra il barolista Gianni Gagliardo di La Morra e la californiana Delia Viader. I due soci hanno deciso, in seguito, di cedere l’azienda al Moretti di Sette Ponti (AR), quello di Oreno e Crognolo, che fa il suo ingresso cosi "in societa”.


この文面からは、三つ巴のプロジェクトとも読み取れますが、セッテ・ポンティに譲った的なニュアンスもなきにしもあらず‥

イタリア語の先生に訳していただきました‥。

ボルゲリ街道に、ワイナリーPodere OrmaがOrma2005(セパージュ:カベルネソーヴィニョン、メルロー、カベルネフラン)と共にデビュー。ワイナリー自体はモッラのバローロ生産者であるジャンニ ガリアードと、カリフォルニアのワインメーカーのデリア・ヴィアデアとのコラボレーションにより創設されました。
2人の共同経営者はこのワイナリーを、OrenoやCrognoloの醸造元であるアレッツォのワイナリーSette Pontiのモレッティに譲る、という決定をしました。Sette Pontiはこのような課程を経て、新たなる第一歩を踏み出したのです。



このソースもステファノに提示し、更なる詳しい情報を求め続けたのですが‥


 ‥この話には乗って来ないステファノ‥^^;


何かあるっ!!(たぶん、でもステファノのこと‥ほんまに知らん可能性もあるが‥)

そして、前回お会いした際にも同じ質問をしたんです‥。

しかし‥

ステファノ「なぜ買収したのかは‥聞いてないねん。(俺、輸出部長なだけやし‥)」

そんなニュアンスでした。

とはいえ、西野嘉高には、ジャンニ・ガリアードとヴィアデアが始めたポデーレ・オルマを買収したことを認めた‥と解釈できるものでした。

今年の春のヴィニタリーでは、輸入元さんに‥「三年前に買った‥」との発言もあったようです。

三年前‥

2008年の三年前は‥2005年となります。

2005年に購入し、2005年のワインを作った‥ということになります。

つまり、葡萄はすでに栽培されており、その葡萄で醸したのです。

その後、ステファノではラチがあかん‥と思った西野嘉高は、ジャンニ・ガリアードの輸入元さんに問い合わせるも梨の礫‥。

ここは思い切って‥ヴィアデアの輸入元さんに聞きいてみましたが、そちらにも、そのジョイントベンチャーがあったことすら知らない模様‥。

揉み消されたのか?

何なんだ‥この日本の輸入元の情報量不足は‥。

ただし!!そのジョイントベンチャーが、ヴィアデアとジャンニ・ガリアードの間で何かがあったのか?それともそれ意外の要因で、志‥半ばで頓挫してしまったのか?のヒントになる事件がをひとつ‥小耳に挟みました。

それは2005年の10月にさかのぼります‥

ヴィアデアのナパにあるワイナリーの倉庫が火事に見舞われたのです!!当時熟成されていた2003年物のヴィアデア‥当時の時価総額で4億円とも言われている約6000ケースが消失したのです!!

そんな火災事故が原因で、ヴィアデアがジョイントベンチャーから撤退したのでは?

との想像は成り立ちますね。

ただしっ!!

2005年の10月の火災が原因とすれば‥2005年10月には、すでに収穫も終わり、オルマとなるべくして収穫された葡萄は、発酵途中のはず!!(←たぶん)

そんな時期に醸されたワインが今ここにある。

しかも、それはセッテ・ポンティからリリースされており、ヴィアデアや、ジャンニガリアードとのジョイント‥もしくは三つ巴のプロジェクトというアナウンスはない。そのソースにはセッテ・ポンティが譲り受けたと書いてある‥。

何なんだ!!これはっ!!

セッテ・ポンティが購入したのは、2005年じゃないのか?

なぜ、このプロジェクトをセッテ・ポンティに売却する必要が彼らにあったのか…?

ヴィアデアの火災以外に‥何か‥何があるんだっ!!

と‥悩み中に、また新しい事実が‥。

ジャンニ・ガリアードと、ヴィアデア(と目される)のジョイントベンチャーからなるボルゲリのワインが2004年を初ビンテージとして‥

すでにリリースされているっ!!

その名は‥


レ・プレセッレ2004ポデーレ・デッレ・プレセッレ
(Le Preselle 2004 Podere delle Preselle)



何なの?

どういうこと?

彼らのジョイントベンチャーの作品が2004年を初ビンテージとしてリリースされている‥セッテ・ポンティに売ったのではないのか?

しかも名前は別物っ!!

もう、西野嘉高には訳が分かりませんっ!!

しかも‥すでに日本に輸入され販売されていたのです!!

輸入販売されているのは、いわゆる吟奏の会の皆様‥。


以下は‥販売されているショップの説明文のコピペとなります。

(了承取ってませんので、チクらないで下さい←子供かっ!!)


「ジャンニ・ガリアルド」が、カルフォルニアのワイナリーとジョイントで、トスカーナの銘醸造地「ボルゲリ」に土地を購入しました。2004年に視察してきましたが、そのワインがいよいよ入荷しました。この2004年が初リリースになります。場所の名前から由来し、「レ・プレゼッレ」と名付けられました。畑は有名な2軒の隣、「レ・マッキオレ」の裏、そして「オルネライア」中でマッセートの畑の横にありました。

前者にはカベルネ・ソーヴィニヨンとカベルネ・フランを中心に、後者にはメルロが植えられていました。まだカンティーナか建築されておらず、友人関係に「グラタマッコ」の醸造施設を借り、ワイン造りを始めています。畑は「クルタス」、そして、醸造では「アティリオ=パリ」に助言を貰っているそうです。彼らのカンティーナが完成し、そして樹齢が上がっていく、今後の可能性を大いに感じ取れるワインです。

新樽バリック100%で、メルロ35%、カベルネ・ソーヴィニヨン35%、カベルネ・フラン30%のブレンドになります。

生産量は、僅かに3000本で日本へは僅かに240本しか割り当てられませんでした。とっても、希少な限定ワインです。

まだ若々しいワインですが、樽の華々しい香りとフルーツ、そして「ボルゲリ」らしいソフトで柔軟な液体は、旨いです!抜栓を早めにしてから、デキャンティングして、大きめのグラスでじっくりと楽しんで欲しいです。

「素晴しいワイン」というものは、リリース時がまず美味しく、その後、熟成による「閉じる時期」を経て、さらに豊かな旨味ののった「ワイン本来の真価」を発揮していきます。
まずは、閉じる前の「今」、香りや味わいが力強く放ち、その「若々しい旨味」が堪能できます!



とのことです。

整理します。


 【2004年に視察してきましたが、


そうです。2004年の時点では、ステファノ・ガリアード氏は、畑を案内していたわけです。そして、その畑で収穫された葡萄でワインを作った。


その畑とは?

ここからは、レ・プレセッレと、オルマの畑の位置関係を整理する重要な検証となります。


 【畑は有名な2軒の隣、「レ・マッキオレ」の裏、そして「オルネライア」中でマッセートの畑の横にありました。


となっております。

レ・プレセッレの場所を特定する前に、まずは、オルマの場所を特定してみましょう。

まずは、下記の地図をご覧下さい。この地図は、セッテ・ポンティのステファノ氏から提供されたオルマの所在地を指し示す地図となります。ただし、この地図のみ、左が北を指しておりますので、ご注意下さいませ。

サッシカイアDOCの南側(右側)に位置し、赤丸のポイントに右には「Ornellaia」の文字が見えます。このことから、ステファノは、オルネライアの隣‥と説明していたようです。

なお、青紫色で囲われている地区がサッシカイアDOCで、中の緑色の斜線がサッカイアの畑となります。サッシカイアDOC内の畑の中でも、南側の、まだ南側となりますね。



オルマ所在地地図
(クリックで拡大表示されます)

では、北を上にするために時計回りに90度回転させます。


オルマ所在地地図2
(クリックで拡大表示されます)

文字は読みにくいですが、そのサッシカイアの緑の斜線で描かれた畑の型をよく見て下さいね。

そして、こちらはGoogle Mapによる地図です。


大きな地図で見る

ワイナート誌40号、101ページのボリゲリの詳細地図を元に、Google Map上に、記載されている全ての生産者の畑を色分けしております。著名な生産者の畑から、聞き覚えのない生産者の畑まで‥全24生産者の畑の位置を示しております。(あー疲れた‥)畑をクリックすれば、どの生産者の畑であるのかポップアップいたします。

なお、ワイナート誌40号といえば、2002年の秋号です。つまりそれから6年も経過しているわけです。となると、Google Mapの衛星写真の方が新しいはず。もちろん、ハナからワイナート誌は、すべての生産者を網羅しているわけではありませんが、衛星写真からは、その当時よりも、ずいぶんと、葡萄畑が増えたことが伺えますね。(カ・マルカンダの畑ってどこなんだろう‥)

青色のポイントが、ステファノ提供の地図から割り出したオルマの所在地ポイントとなります。青いポイントの上下と、右(東)にある大きな畑はオルネライアの畑となります。ステファノの地図に記載されたOrnellaiaの位置は、青いポイントの下の東西に、三つの長方形が並ぶ場所と推測されます。

青いポイントの上にあるオルネライアの畑の上の黄色い畑はカンポ・アル・マーレの畑。その上の緑色の畑はサッシカイアの畑です。つまり、その緑の南端以北がサッシカイアDOC地域になりますね。

ステファノ提供の地図が、ワイナート誌の地図よりも、さらに古いと考えられるので、(実は、サッシカイアのサイトにも同様の地図があります)一部のサッシカイアの畑が記載されていませんが、ステファノ提供の地図のサッシカイアの畑と、このGoogle Mapで緑色に塗られたサッシカイアの畑の形状、その周りの土地の形状などを、照らし合わせて下さい。ほぼ、見事に一致するでしょ?

また、Google Map左上にある[+]のボタンを押して拡大表示してみて下さい。そして、ステファノ提供の地図にある、オレンジ色の家とおぼしき建物も、Google Mapと照らし合わせてみて下さいね。私が指し示す青いポイントこそが、ステファノのいうオルマの所在地であることが確認できるはずです。

では、今一度、吟奏の会さんの、レ・プレセッレの説明文を今一度読み返します。


 【畑は有名な2軒の隣、「レ・マッキオレ」の裏、そして「オルネライア」中でマッセートの畑の横にありました。


この文章では、畑が二カ所あるようにも読めますが、有名な二軒の隣で、レッマッキオーレの裏‥そして(←並列表現)、マッセートの横の一カ所だと推測します。

レ・マッキオーレの裏とは、サイトからの情報では山側、という意味だそうです。山側ということは、レ・マッキオーレの右側(東側)となります。

上記のGoogle Mapで青色で囲われた畑がレ・マッキオーレの畑となります。レ・マッキオーレ裏で、かつ山側(東=右)と呼べる部分の畑とは?青色の畑の右隣で、南北に走る街道の西(左)には、ほとんど畑はありません。街道を挟んでのまだ右側(山側)と、考えると、確かに、レ・マッキオーレの一番北(上)の長方形の畑から見れば、真ん中にプールのある、森(林)の裏(東=右=山側)に、青く示したオルマの畑があります。

では、マッセートの横とは?青く示したオルマの畑の下は、すぐにマッセートかもしれないオルネライアの畑です。オルマの上に数ブロック行けば、これまたオルネライアの畑です。オルマの畑をさらに右(東=山側)に行けば、森の中に、オルネライアの大きな畑があります。サイトの情報では、オルネライアの畑に囲まれた‥との記述もあり、これら三カ所のオルネライアの畑をコの字に見立てれば、オルマの畑は、オルネライアに囲まれているとも言えます。

なお、では、このオルネライアの畑がマッセート=メルロの畑なのか?の確証はございませんが、Google Mapをさらに北上し、ボルゲリ市街の北側には、赤く塗られたオルネライアの畑が東西に広がります。その西側を中心に南側にはサッシカイアの畑が広がるわけですから、北部のオルネライアの畑は、カベルネソーヴィニョンなどが主体となる畑と推測されます。また作付け面積≒生産本数を考えても、マッセートの畑は、オルマの上か、下か‥と考えられるのではないでしょうか。

話がややこしいかもしれませんが‥

間違いない‥

ステファノが指し示すオルマの場所と、吟奏の会さんが示すレ・プレセッレの場所は‥

一致するっ!!

ということは‥


レ・プレセッレ2004ポデーレ・デッレ・プレセッレ(ジャンニ・ガリアード)

と、

オルマ2005ポデーレ・オルマ(セッテ・ポンティ)

は、

同じ!!(場所)

ということになります。


そして、もうひとつ‥それを裏付ける材料があります。


 【まだカンティーナか建築されておらず、友人関係に「グラタマッコ」の醸造施設を借り、ワイン造りを始めています。


オルマの所在地から南東に‥行くと、オレンジ色で塗られた畑がグラッタマッコの畑となります。しかし、グラッタマッコの醸造所は、レ・マッキオーレの近く(場所は不明)との情報を得ましたので、やはりオルマの近くとも言えます。

実は、青く示したオルマの所在地を今一度ご覧下さい。

醸造所はないのです。(地図が古いという可能性もある)

つまり、レ・プレセッレは醸造所がない。オルマの所在地にも醸造所がないのです。

レ・プレセッレはグラッタマッコで醸造されました。

では、オルマはどこで醸造したのでしょうか?

ステファノから回答が来ました。

オルマは、収穫された葡萄を、アレッツォのセッテ・ポンティまで運び、セッテ・ポンティで醸造したのでした!!

レ・プレセッレは、DOC表記なのは、同じDOC内のグラッタマッコで醸造されたからなのです。

オルマがIGT表記なのは、ボルゲリ・ロッソDOC外の、セッテ・ポンティで醸造されたからなのです。

オルマのラベルには‥

「V.BOLGHERESE CASTAGNETO CARDUCCI」

と記載されています。「V.」は「Via.」の略。IGTとなりますので、ボルゲリ・ロッソの記載はできないが、ボルゲリ産のワインであることを、これらの文章で説明しているのです。

なお、残念ながらバックラベルは、日本の輸入元さんのラベルに差し替えられており確認が取れないのですが‥イタリアワインの場合‥「imbottigliato..」と、どこで瓶詰めされたのかの表記があるはずなんですね。


その他の情報を整理しましょう。


 【畑は「クルタス」、そして、醸造では「アティリオ=パリ」に助言を貰っているそうです。


畑のクルタス‥が誰なのかは知りませんが、アッティリオ・パーリはわかります。

CASTAGNETO CARDUCCI地区で、アッティリオ・パーリが他にどこを手掛けているのかをヴェロネッリ誌2008年度版で調べます。

Batzella、Enrico Santini、Michele Sattaを手掛けているようです。あくまでも助言を得ている‥という表現ですし、ステファノ・ガリアード氏は、醸造大学出身だったはず‥。

対して、オルマの方は、カルロ・フェリーニがエノロゴを担当しています。もちろん、収穫された葡萄は、アレッツォのセッテ・ポンティの醸造所まで運ばれるわけですかね。(なお、カルロ・フェリーニはボルゲリにおいてはSapaioでエノロゴを担当しています)

うーん、エノロゴの話ではなにも明らかにならないな‥。

何か思い出す‥

最初‥ほぼ二年前にステファノから、ボルゲリでワインを作ってる‥と聞いた時は‥名前がなかったんですよね‥まだ決まってないと‥そう言ってた‥

で、「オレーノじゃなくってニシーノにしたら?」

と言った記憶がある。(←結構、マジで言うたんですけどね‥)

オルマという名前を初めて聞いたのは、昨年の10月にステファノが来日した時だ‥。その時には、ポデーレ・オルマという名前も、ワイン名がオルマであることも決まってたんだな。

でも、2005年の秋には、アレッツォの醸造所で醸造されていたわけだ。

2006年には、名前は決まってないと‥2005年には、作り始めていると‥

まぁワインのことだ‥醸造したからといってすぐに販売になるわえではない‥。それまでのタイムラグの間にマーケティング的に詰めてきた‥ということか‥?


 【場所の名前から由来し、「レ・プレゼッレ」と名付けられました。


場所の名前?その土地では、その小さな畑をレ・プレセッレと呼んでいたということか?

ではオルマの由来は?

 足跡、(複数で)痕跡、形跡、手本、先例、なごり

と訳される。

セッテ・ポンティが、ボルゲリに足跡を残した≒踏み入れた‥という意味か?

それとも‥

去っていった者達の、痕跡、形跡が残る地‥という意味か?

それとも‥

おいおい、俺が手本を見せてやるぜ‥という意味か?

先例?

なごり?

考え過ぎか?


その他、ちょっと気になる記述としては‥

 【カリフォルニアのワイナリーとのジョイントで

という下りでしょうか。ヴィアデアとまで言及されていませんね。

私であれば、ヴィエデアは唱い文句の一つとして使うかと思うのですが、吟奏の会さんの場合は、輸入までされている輸入販売がゆえに、他者が輸入を手掛けるヴィアデアの名前をあえて出さなかったのかな‥と想像しています。

決め手にまだ欠けるとも言えますが‥

2004年はグラッタマッコで醸造されたプレセッレ‥

2005年はセッテ・ポンティで醸造されたオルマ‥

この二種のワインは、実は同一であることは間違いなさそうです。

レ・プレセッレとしては2004年がファーストビンテージ‥

オルマとしてはは2005年がファーストビンテージ‥

となります。

2004年と2005年の間に‥

何があったというんだ!!

前述のとおり、ヴィアデアが火事に見舞われたのは2005年の秋‥10月のことである。2004年はグラッタマッコの醸造設備が借りれたんだから、2005年も借りれるだろう‥

2005年もプレセッレがリリースされたら‥

どうなるんだ?

頭痛いっ!!

2005年のレ・プレセッレがリリースされないのであれば‥2005年からは、セッテ・ポンティの所有になった‥で間違いなさそうなんですが‥

これを検証するには‥

電話して聞くしかないっ!!




聞くは一時の恥‥聞かぬは一生の恥!!




ピポパッポパッポ‥‥‥‥

西野嘉高「あのぉ〜西野という者なんですけどぉ‥」(←もちろん名乗ります。)

やりとりを詳しくは書きませんが‥

非常に丁寧に、そして優しく対応いただきました。

2005年のレ・プレセッレは、入荷予定がない‥とのこと。

小さな畑で、醸造所も借りてるだけだから、作ったけど売れてしまったのか?作らなかったかったのか?

わからないそうです。

確かにわからないようでしたが‥

これは‥ないな。を直感しました。

これで‥2004年はレ・プレセッレ、2005年は、オルマの線がさらに濃厚になって来ました!!

いや間違いありません!

今年の春のヴィニタリーでは、すでにオルマの2006年のバレルサンプルが出来上がっており、オルマは継続性のあるワインであると言えるでしょう。

ここまで書いて、レ・プレセッレの2005年や、2006年が存在した場合は‥また最初から検証のやり直しとなりますが‥

100%ではありませんが‥レ・プレセッレの2005年以降は存在しないはずです。

ただ‥

2004年と2005年の間に何があったのか?

どういういきさつで、レ・プレセッレは、オルマになったのか?

あとはこの一点だけです。

ステファノから回答を得ました。

まずは、ポデーレ・オルマに醸造所がないことへの回答です。

ポデーレ・オルマで収穫された葡萄は、アレッツォのセッテ・ポンティまで運ぶわけですが、冷蔵設備の付いた車で運送している‥とのことです。まぁ当然ですけどね。

そして、将来的に、ポデーレ・オルマに醸造所を建設する予定があるのか否か?現時点では、醸造所を建設する予定がない‥とのことです。これは、葡萄園があまりにも狭いということにも、その原因がありそうですが‥。

そして、樹齢。ガリアードとヴィアデアにより、1997年に植樹された‥とのこと。

では、何時、レ・プレセッレを購入したのか?

「Eaely 2005」との回答です。

2005年の春を迎える前‥でしょうか。

つまり、2004年のレ・プレセッレが樽熟成を始めた頃には、すでに売却されていた‥ということ。もちろん、売却に関する打診は、それ以前だったでしょうから、2004年の収穫前後には、売却の意思があったはずですね。

残念ながら、どうして、なぜ?レ・プレセッレをセッテ・ポンティに売却したのか?は判明しませんでした。もちろん、それは、ステファノ・ガリアード氏に聞かなければならないことですしね‥。


 終わり。(←なんだか未完結ですんません‥)



説明し尽くした感もありますが、セッテ・ポンティからのテクニカルな情報をまとめておきましょう。セパージュ比率は割愛するとして‥海抜20m、コルドンで仕立てられた葡萄は、haあたり4000klの収穫量。醸しに18日間、発酵に15日間費やされます。熟成はフランス産のバリックで(新樽比率不明)12ヶ月となります。

ただし、海抜に関しては、誤差があります。Google Mapでは約80mの位置となります。(右上の地形というボタンを押して下さい。海抜線が表示されます。なんて便利!)

それにしても、畑の立地は、確かに最高ですね♪




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味



これまでのセッテ・ポンティ系ボトルの中で、ハマリスを超える最重量鈍器記録を更新しましたね。マハリス同様、セッテ・ポンティオリジナル瓶な刻印はありませんが、どうも、アレッツォのアジェンダのみ使用する方向性のようですね。あくまでもシチリアはフェウド・マッカリだし、このボルゲリはポデーレ・オルマとしてのアイデンティティを確立するための術なんだと思います。瓶は刻印入りではないものの、セッテ・ポンティのボトルではお馴染みのVEの刻印を入れるボトルメーカー製となります。

ラベルは非常にシンプルで、縦に織の入った紙で、端は波形にカットが施されています。真っ白な下地ですが、微妙に暗度を変えた黒字と、モールド的に盛り上がる部分もあり、実はそれなりに凝ってるんですね。画像映りの悪いタイプですが、実物は、その真っ赤なキャップシールとのコントラストもなかなかですよ。

ラベルには「V.BOLGHERESE CASTAGNETO CARDUCCI」と誇らしげですね。バックラベルは、輸入元さんの物に差し替えられているのが残念ですが、度数は14度の表記‥公式のテクニカルシートにも14度と明記してあるので間違いなさそうです。

コルクは5.0cmで、ま‥こんなもんかな。もう0.5cmと、もうワンランク上のコルクにして欲しいところです。グラスは、ヴィノムのボルドー一択で間違いないっしょ。

グラスに注ぎますと、紫ビンクの泡立ち(←発泡してるわけではないぞ‥勢いだ、勢いっ!!)むちゃくちゃ艶のあるテカりで、真っ黒な中心部に、エッジの鳥の目のようなルビーの輪がキレイですねっ!!久々に、色で「見せる!!」ワインですなぁ。

グラスに鼻を近付けますと‥

うーん!!カルロ・フェリーニっ!!

うーん!!セッテ・ポンティっ!!

ですねっ!!

カベルネフランが40%とのことで、青さのレベルが気になっていたのですが、これが全くカベルネフランな青さを感じません。すでに、三種の葡萄品種にまとまり感があり、香りにチグハグな要素はなく‥

さ・す・が!!

相変わらずカルロ・フェリーニの樽使いは秀逸で、果実味に溶け込んでいますね。ヴァニラというよりも牛乳‥特濃牛乳なんだけどあっさりした樽香が、煮詰めたブラックベリー、カシスも感じるが、カシスリキュール的ではない。14度ですと、もう少しリキュールちっくに感じてもいいんですけどね‥相変わらず健全というか、ピュアな果実味ですね。半生のプルーンと、目に良さそうなブルーベリーのエキス、やや2Hな鉄分と鉛感を感じますが、そこがメルロなのかな‥。インキーな趣きもあり、スワリングする波が重たいですね。グラスの内壁を垂れる脚もすでに重たそうだな‥。

口に含んでみますと‥

うーん!!濃いのに、それほど重たさを感じさせませんね。とはいえ、ミディアムボディという意味ではないんですが、完璧なフルボディではありますが、非常にすべらかに舌を駆け抜けます。

21世紀に入ってからのスーパートカーナの洗練度は目を見張るものがありますが、このオルマも例外ではないですね。パワフルに押し迫るスタイルも嫌いではありませんが、洗練度の高いワインは、有無を言わさず、美味しいと感じます。

まったく継ぎ目のない無段階CVTで、余韻まで果実の波が旨味のボードに乗って駆け抜けます!!

開けたてから美味しい。これも、現代のスーパートスカーナの必須条件かもしれませんが、見事にクリアしておりますことよ!!

すでに、味わいも三種の葡萄品種が一体となっており、酸味は溶け込みまくっておりますね‥そして余韻に向けてジューシーに感じさせる‥いやー相変わらず酸味の質も抜群だ!!タンニンも、融点を超えた大田原牛的サシで、もう、サシすら溶けて見えない‥肉がピンク色になっちゃってる‥そんな感じで溶け込んでますよっ!!

渋味もキメ細かいですね。オレーノは、スクっとそそり立ち、そびえる感じですが、オルマは、球体ですね。断面を分析すれば、三種の葡萄品種のそれぞれの要素が何層にもバームクーヘンになっているわけですが(もちろん中心部まで埋まっとるぞ)、球体としてバランスが完成されてる感じですね。まだまだ若いのに、この融合感は、カルロ・フェリーニの成せる業か?ブレンド比率も計算されてるんだな。

口に含んで、舌で掻き回してみたりもする…酸味や渋味、果実味を感じつつも、やはり刺す要素は皆無ですね。いずれも質がいいんですっ!!なめらかか?確かになめらかなんですが、カベルネフランと、カベルネソーヴィニョンを足して60%を感じさせるナノながら分子構造の整列具合が見える酸味、渋味、スパイスもしっかりと感じます。

ボルゲリにサンジョベーゼは似合わない‥ボルゲリらしさは、やっぱりこれらの葡萄品種から醸し出されるんだなぁ‥を実感。

二杯目です。甘味‥忘れてましたね。香りには甘味があるんですが、実は陰干し使って濃縮感出してますぅ〜な甘味はまさかありません。カルロ・フェリーニ+アントニオ・モレッティらしい、あくまでも果実の熟度由来の健全な甘味と、特濃牛乳な、樽熟成による甘味がほんのりと感じるだけで、あくまでも果実味主体なのは毎度のこと。

2003年のオレーノ。サンジョベーゼ50%、カベルネソーヴィニョン50%でしたね。ちょいとカベルネが強く感じたもんです。クロニョーロもね、サンジョベーゼ90%、カベルネソーヴィノン10%。たった10%の要素がメルロからカベルネソーヴィニョンに変更になった程度で、ガラっと変わった感じがしましたよね。

40%のカベルネフランは初めてですが、20%のカベルネソーヴィニョンと合わせて60%のカベルネの要素‥このオルマに関してはキツく感じませんよ。逆に、メルロが40%程度でよかったかも?と思わせるほど、カベルネ系の恩恵を感じるスタイルですね。

今、流行の(←流行って表現はマズイか?)カベルネフランを筆頭に、カベルネソーヴィニョンも、メルロもまだまだ樹齢が若いにも関わらず、よく完成させたなぁ‥が実感ですね。さ・す・がだ。まったく未熟な青さは感じません。

三杯目です。最初の方に書きましたが、フルボディなんですが、飲みやすいっ!!あかんあかんん‥三日目までは残さんとあかん‥今宵は最後の一杯です。三杯目ともなると、グラスから放たれる香りにもさらにエキスを感じさせますね。でも飲めば‥エキスを感じさせるのに‥重たくない‥んだな。

あああああぁどんどん香りが開いてきてますね。鉄分を感じさせますねぇ。2Hが、Bに感じます。高く、尖った鉄分ではなく、果実に上手く溶け込んだ鉄分。メルロとカベルネフランだな‥でも、フラン特有の雑に感じるかもしれないスパイス香があるのに、まったく雑に感じない。のがエライ。

いやーそこのね‥キツさに感じるかもしれないカベルネ系二種の各要素をメルロが仲を取り持つんですよねぇ。まるで河合奈保子のように。

余韻に、カベルネソーヴィニョンとカベルネフランを感じるかも?グングンとカベルネ二種が開いてきましたね♪明日が楽しみ♪

二日目です。初日とグラスから放たれる香りに変化はありませんが、その味わいには‥

その果実味を内から支える毛細血管な酸味が、じゅんわりと感じられますね。この二日目も、カベルネ系の味わいが顕著で、終盤には、カベルネフラン独特のほろ苦さもありますが、雑味がないんですよね‥オルマは。

相変わらず濃厚で、エキスもあるんですが、今まではエキスが高い‥と表現してましたが、このオルマはエキスが深い感じですね。奥行きのあるエキスです。

そして、何よりも伸びがイイ!!

濃過ぎて、血液ドロドロちっくなエキスではなく、最高級の墨汁ちっくな伸びをみせますね。

口の中での塊も感じますが、やっぱりビッグではなく、濃密なんですよねー。このスタイルが好きだし、最もイタリアらしい、スーパートスカーナがボルドーや、カリフォルニアの模倣ではないことを証明する要素だと思うんだな。

ついオレーノと比較してしまいますが、はやりオレーノは縦ですね。すくっと伸びた超高層ビル。対して、オルマは、東京ドームかな‥格子の骨格もあるが、内からの圧力が縦にすくっとではなく拡散させることでその形状を保っているような‥。

三日目です♪(ラスト一杯‥ToT;)香りは、初日や二日目とさほど変わりませんね。相変わらず黒と紫のベリーな果実味が密です♪香りにタンニン、スパイス‥そして酸味を感じ‥カベルネ系主体だなぁ‥を実感中っ!!

口に含みますと‥うんうん、味わいも初日や二日目と変わらず。まとまりのある、優しいタッチなもんで、強さ‥というほどの強さを感じないのですが、実際には酒質は、相当強そうなんだな‥でも、そう感じさせないのが‥エライ。

スワリングを69回してみる作戦‥。

うん、何にも変わんないや‥。

豚肉というよりも‥牛肉だな‥外側カリッカリに焼いた感じ?黒胡椒と、岩塩で‥。

現時点では、2005年‥急にアレッツォの醸造所で醸すことになったのかもしれない‥そんな情報しかありませんが、それにしても、よーできとる!!ちゃんとカルロ・フェリーニ味もあるし、セッテ・ポンティだなぁ‥な「らしさ」があるんですね♪

やっぱ初物は要チェック!!次期2006年に、どう腰を据えて醸してくるのか?その検証のためにも‥ネ♪




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