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Etna Bianco 2014 Terre Nere

イタリアの白ワイン

→ テッレ・ネレ

	更新履歴 2015/12/17 販売価格 2,680円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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エトナ・ビアンコ 2014 テッレ・ネレ
《イタリア／シチリア／白／カリカンテ60%、カタラット25%、グレカニコ10%、ミンネッラ5%／辛口》


シチリア島はカターニャ県に属するエトナ火山の北側、ロンダッツォ地区の居を構えるのが、このテッレ・ネレ。バローロ・ボーイズを率いたことで一躍イタリアワイン業界で名の知れたマルク・デ・グラツィア氏と弟のセバスティアン・デ・グラツィア氏が2002年に初ビンテージをリリースしました。

近年注目されているこのエトナ近辺は、フィロキセラに侵されていない非常に高樹齢の樹が残っていることや、標高の高さ、複雑な土壌‥まだまだ様々な可能性を持つ未開拓な地がイタリアにはあるんですね。そしてこの地の土着品種であるネレッロ・マスカレーゼ種はもう日本のイタリアワイン好きならご存知。シチリアの赤‥ネロ・ダヴォラ同様に、知名度も上がりましたね。

テッレ・ネレとは「黒い土壌」という意味だそうです。岩石がゴロゴロとした火山灰土壌が黒いことから命名されたようですが、この土壌はエトナ火山の50万年以上に渡る噴火活動の結果、非常に多様で特殊な土壌が広がり、単一畑＝クリュを名乗ることもしばしばなど、その畑の条件は様々だそうです。


標高600m〜900m、エトナらしい火山灰土質で合計約1haという小さな畑で栽培されている土着品種達の樹齢は5年〜50年。2005年が初ビンテージですからその後植え替えられた物などもあるのでしょうね。醸造はステンレスタンクとなっています。昨年までのセパージュ情報ではミンネッラはバックラベルには記載されつつも公式なテクニカルシートには記載されていませんでしたが2012年から正式に5%のブレンドが発表されています。シチリアの方言では「オッパイ」という呼び名だそうですよ。丁寧に搾汁した後、低温での発酵と熟成。

飲んでみました。

お馴染みのエトナ山頭上に北斗七星なあたー！なラベル。撫で肩のブルゴーニュ型瓶となりますが品種はシャルドネではなくエトナの土着品種の混醸となります。コルクはディアム社製の圧縮コルクの4.5cm、冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュアです。なお表記のアルコール度数は12.5度とこのワインとしては平均的なもの。

まさにクリアな透明度ある麦わら色はブリリアント。2013年よりも少し熟度の高いグレープフルーツの果汁がたっぷり。その分、柑橘のピールも感じつつも揮発は控えめにも感じます。香りからも果実のみならずミネラルの厚みを感じさせ、石灰なフリンティーな要素はやわらかい。

口に含みますと、冷涼なミネラルの風、カチっとした構成はミネラルと一筋通った酸、塩気を感じますね。硬度の高さも感じますが、硬いだけではないその中に埋める密度、果実味はやわらかい。2014年も隙はなく、甘さ控えめで食中酒にぴったりのシャープさがあります。いいバランスですね。完成されているバランス。

2013年は少し感じた鉱物香は現時点ではほとんどありません。柑橘主体の果実は熟れ熟れではないが未熟さもない。一筋通った酸味もキレイなもので、刺激ではない。余韻にもキレイな柑橘香ですね。

現時点では2014年が特別良いビンテージとの実感はそれほどありませんが、相変わらず美味なエトナ・ビアンコであるのはヒシヒシと感じています。

二日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュアです。初日とあまり変わらない印象。ミネラリーで冷涼な柑橘の香りが前ですね。冷たい飲み口には、ドライに感じさせる透き通った酸味と、ほのかな苦みが味わいを引き締めてくれます。緑の要素はほぼありませんが、イタリアンパセリを乗せた何かを欲っします。もちろん、何かにつけてレモンを搾ればまずはマリアージュ成功とも言えますね。レモンやグレープフルーツの果肉を包む白い皮、2013年はカルミオーネのような酢漬けを連想しましたが、この2014年はフリットミストがいいな。最後にバチーっとレモンを搾って。イワシなどの青魚、イカもいい。

三日目も冷蔵庫キンキン温度、グラスはオヴァチュアです。シャーベット状の洋梨の香りが白っぽい柑橘に混じります。また火山性土壌が伺えるフリンティーな香りも。三日目はさらにエトナ感が強まりますね。もちろん、ヌケやユルさは皆無‥しっかりとしたミネラルや酸が構成を保っていますね。

エトナの地を、エトナの品種を忠実に表現している良いワインです。