Barbera d'Alba Superiore 2015 Oddero
→ オッデーロ
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希望小売価格 4,290円税込→ 通常特価 3,580円税込→ 特別価格 3,000円税込
バルベーラ・ダルバ・スペリオーレ 2015 オッデーロ
《イタリア/ピエモンテ/赤/バルベーラ/フルボディ》
現存するバローロやバルバレスコの造り手として最も古い歴史を持つとされるのがこのオッデーロ。現在でも1700年代に建設されたというラ・モッラ地区のカンティーナでの醸造を続けています。最初の自社瓶詰めは1878年。それまではダミジャーナ(大きなガラス瓶)で販売していたそうです。
1960年代になりジャコモ・オッデーロ氏がジョヴァンニ・ガヤ(アンジェロの父)や、リナルディなどと共に後のDOCGの基礎となるバローロの法規制を作ります。第二次世界大戦後、荒廃したランゲの畑は農民から手放されて行くことになりましたが、ジャコモ・オッデーロは畑を買い足します。よって現在でも、ラ・モッラ、カスティリオーネ・ファレット、セッラルンガ、モンフォルテ、バルバレスコなどランゲ地区の幅広い地域に、最良の畑を所有しています。
オッデーロが所有する畑はブルナテ、リオンダ、ブッシア、ヴィレッロなど、各地域の最良の畑がズラリ。またバルバレスコにおいては、法律ではバルバレスコ地域で収穫されたブドウをバローロ内のカンティーナで醸造するとランゲ・ネッビオーロに格下げしなくてはなりませんが、オッデーロのみがバローロ内でバルバレスコ(しかもガッリーナ)のブドウを醸造しても、格下げせずにバルバレスコを名乗れる唯一の生産者。これは、法規制前から「そうしていた」ことで例外的に認められているそうです。
現在所有する畑は合計35ha。90歳を越える先代から1997年に栽培や醸造を引き継いだのが娘のマリアクリスティーナ。先代の時代は農薬が推奨された時代だったが1997年から徐々に有機栽培に移行、現在は全ての畑で有機栽培を実践しています。畑ではコンポスト(堆肥)と硫黄、極少量の銅のみが使用され、除草剤、防虫剤は一切しようしません。害虫(ティニョーラ)にはホルモン剤を使用。ホルモンを麻痺させることで交尾できなくなり自ずと害虫の数が減るとのこと。
とはいえ、畑は各地に点在し、畑のひとつひとつは小さな区画となりますので、隣の畑の影響も受けやすい。よって近隣の造り手とも協力して有機栽培を推進しているそうです。また、古くから所有すている畑は同じネッビオーロでもクローンは様々で現在は16種類ものネッビオーロのクローンが混在しています。
また、葉だけではブドウ樹の循環型自主生育。ツルをできるだけ切らずに自由に伸ばすことで葉を増やし、光合成を促進します。ツルを切ることでブドウを凝縮させる造り手が多い中、グリーンハーヴェストもほぼ行わないのは過度な凝縮を必要としないからだそうです。またグリーンハーヴェストを行う場合は、凝縮のためではなく畑の風通しを良くするためだそうです。
醸造は一時期はバリックを試したり、ステンレスタンクでの発酵も試みたようですが、現在はセメントタンクでの発酵に戻しバリックは破棄したそうです。セメントタンクで自然酵母のみでのゆっくりと、温度管理をしない発酵。マセラシオンはブドウの状態に合わせて20日から30日とこちらもたっぷりと時間をかけて行われます。
熟成はオーストリアはストッキンガー社の大樽。ストッキンガーの樽材は厚く、目が詰まっていることから酸素供給率が低い。またタンニンも少なく、樽による香り、口中での甘味がほどんど出ないんとのこと。また、DRCやパカレも使用しているフランスはグルニエの大樽も良い結果を出しており、1年目の樽はバルベーラと、2年から3年の樽はランゲ・ネッビオーロに。4年目からバローロの熟成樽として使用しているそうです。すべてバローロは醸造は同じ。クリュの違いが表現されています。
※醸造はすべて同じと記載しています(し、生産者であるピエトロもそう仰って
ました)が、公式サイトのテクニカル情報はクリュによって違いもあります。
そんなオッデーロな何もネッビオーロばかりを栽培、醸造しているわけではありません。バルベーラは、バルベーラ・ダスティ・スペリオーレ・ニッツァと、このバルベーラ・ダルバ・スペリオーレの2種。海抜250m付近、樹齢15年から20年のカスティリオーネ・ファレットからのバルベーラと、海抜230m付近、樹齢15年のラ・モッラからバルベーラが混醸されます。ステンレスタンクでの約10日間の醸し発酵。その後、マロラクティック発酵が施され50hlから60hlのフランス産の大樽で16ヶ月の樽熟成後アッサンブラージュ。しばらく休ませて瓶詰めされます。ちなみに、輸入元の資料では、スラヴォニア産の大樽で12ヶ月と記載されております。
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ALBEISAの共通瓶。ラベルはひとめでオッデーロとわかるもの。前述の通り、バルベーラ・ダルバはこのひとてとなりますが、スペリオーレを名乗れるスペックということになります。コルクはなかなかの質の4,5cm、グラスは迷ってザルトのユニバーサルでスタートします。表記のアルコール度数は14,5度。瓶越しの色合いには明るさ、透明度も確認できましたが、グラスに入れるとさすがバルベーラな深く暗い色合い。香りに萎縮感のない開き、軽いスパイスをまとう果実香に深みがありますね。バルベーラらしい厚みのある果実香ですが、過剰な演出はなさそう。樽香も派手さはなく適切。密度の高さを香りからも感じますね。
口に含みますと、赤い果実の新鮮さと黒い果実の奥深さ、バルベーラらしい野性味ある果実達で、複雑さもありますが、バランスがいいですね。チグハグさや、まだ開けたての一杯目ですが、それなりにまとまりも感じます。重すぎないフルボディで、ボディというよりもやっぱり密度感ですね。まったく隙がないながらしなやかな飲み口‥14,5度とは思えないアルコールの表現で、これはすこぶる出来がいいバルベーラですね。渋味も豊富ですが、やわらかで飲みやすい。おいしいですね。そう、やわらかさが旨味に通じるんだけども、渋味や酸味がいいアクセントでやわらか過ぎるわけではないいいアクセント。これは、若くしてうまいですね。
二日目もザルトのユニバーサル型。同じ2015年の(村名)バローロは14度、このバルベーラ・ダスティ・スペリオーレは14,5度と僅か0,5度のアルコール違いですが、高めのアルコールがゆえの親しみやすさや、甘味、飲みやすさがありますね。樽の風味もバルベーラの方がやわらかく、甘味がでる。バルベーラな果実の香味と、フレンチオークって合うんだなあ。なんでだろ。もやは日本市場に野暮なバルベーラは見当たらないが(低価格なものなら、いまだに地酒的要素の強めのものもあるかもしれませんが‥)、バルベーラはちょっとモダンに(めっちゃ語弊あり)造った方が似合うし、おいしい。オッデーロの作品となると、トラディショナルなイメージで、バルベーラは初めて飲むが(試飲では何度か‥)、こういう親しみやすい密度、濃さも含めてあるといいですね。(村名)バローロは、まだまだシビアなタンニンとタイトな酸味があり、飲めなくはないけれども…というスタイルでしたが、バルベーラも若いとはいえ、こちらは今からほんとたのしめちゃうから嬉しい。
二日目ならではのまとまりと、深さ、輪郭にやさしさ。バルベーラらしい酸味やスパイシーさ、渋味もあるんだけど、果実味のパワーと競い合うようでおいしい。ミネラルに大海原でどよーんと押し寄せるような果実味があり、そこに重みも感じる。酸っぱすぎ、渋すぎ‥と感じることはなく、赤ワインとして、今、ちょうどいい。もちろん、さらなるまとまりや、角取れを思うと熟成ポテンシャルを感じるけれども、やっぱりネッビオーロよりもバルベーラの方が、とっつきやすい。
中華街で買う、皮が赤くてハチミツで照をつけたようなチャーシュー。角煮でもいい。醤油と脂に合いそうだけど、生姜は強くない方がいいかもしれません。タンシチューというか、おいしいデミソースだなあ。オムライスにかかるのが、ケチャップじゃなくデミソースなら、オムライス食いながら飲める。
三日目もザルトのユニバーサル型。開いてるねー。果実香もスパイス香もバルベーラらしい香りがイッパイです。三日目らしい旨味、重心の低さ、深さが重さに通じる。しっかりと渋味、酸味もありますが、まろやかな果実味と競り合うバランス。バルベーラは若いうちからもおいしいですね。いや、何もネッビオーロがあかん‥という意味ではありませんが‥。三日目は樽の要素も溶け込んきました。あくまでも果実味を引き立てるような樽。うーん、バルベーラもおいしいですねえ。2015年と超優良年、飲み始めることもできますが、まずは5年ぐらいの熟成もさせてみたい酒質でもあります。
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