Passopisciaro 2008 Passopisciaro

シチリア州の赤 > Passopisciaro (Trinoro)

アンドレア・フランケッティ

更新履歴 2010/09/09
販売価格

3,780円(税込)

在庫数 SOLD OUT

パッソピッシャーロ 2008 パッソピッシャーロ
《イタリア/シチリア/赤/ネレッロ・マスカレーゼ/フルボディ》




アンドレア・フランケッティ氏が、シチリアでの旅行中に、その土壌、気候条件に惚れ込んで始まったプロジェクトであるパッソピッシャーロ。今日のエトナから産出されるネレッロマスカレーゼのワインが注目された立役者と言えるでしょう。マルク・デ・グラツィアのテッレ・ネレ同様‥奇しくも、シチリアの人間以外が、エトナのワインを、ネレッロマスカレーゼを復活させたことになりましたね。昨今では、エトナ近郊で、ネレッロマスカレーゼからなるエトナ・ロッソも乱立するようになりましたね。しかし、いい畑はすでに彼等が抑えている‥とも言えます。

ランパンテ、スキアラヌォーヴァ、ポルカリア、キアッペマチーネ、サント・スピリト、グアルディオーラなどの畑、合計約10haを所有しており、最初の四カ所の畑からのネレッロ・マスカレーゼはこの2008年から単一クリュなコントラーダというラインで瓶詰めもされております。

レ・クーポレ同様に、このパッソピッシャーロもスタイルの変遷を持ちます。2003年までを第一世代、2004年を第二世代、2005年から第三世代と西野嘉高は(勝手に)分類しておりますが、クリュが派生したこの2008年‥第四世代の始まりか否か?は、判断するには早いかもしれませんね。ただ、おおまかに分類すると2004年以降はブルゴーニュ的‥元々色もそれほど濃くなくエレガントな酸味が特徴であるネレッロ・マスカレーゼという品種特性を素直に表現し始めた‥と言えます。

合計10haの畑には、haあたり9000本でネレッロマスカレーゼが植樹されています。区画により標高は650m、820m、900m、1000mと様々ですが、樹齢が60年〜120年というから驚きですね。化学肥料は使われませんが、散布剤として、銅・サルファ粉・ライム・粘土粉・プロポリ・グレープフルーツシードの抽出液などがまかれています。

9月の一週目に収穫が始まったネレッロ・マスカレーゼの樹齢は、前述の通り60年〜120年というもの。haあたり8000本という高い密植。標高は500m〜1100mとなります。haあたりの収量は44HLとなります。収穫された葡萄は、温度管理されたステンレス製のヴァットで約15日間の発酵。フランス産の30hlと50hlの樽でマロラクティック発酵が施され、18〜20ヶ月の樽熟成後、2010年の三月に瓶詰めされ、この2008年の生産本数は3000本となります。昨年‥2007年の生産本数が42000本でしたから、12000本減産となりますが、クリュ四種類が1500本×4=6000本ですので、実質は6000本の減産となりますね。この2008年の正式なアルコール度数は14.78度。

イタリアのワイン評価誌の評価はまだですが、ワインアドヴォケイトのアントニオ・ガッローニ氏は93点+と評価しており、一部の単一クリュのコントラーダよりも高い評価は、ブレンドがゆえのバランスを評価頂けたのだと思います。




独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味




ボトルは重厚なブルゴーニュ型。お馴染みのラベルに表記のアルコール度数は15度で、実際には14.78度とされています(まぁ信じてないけどな‥)。残念な事に、コルクの質はダウングレードされ、長さも2005年の5cmから4.5cmとなっております。コルクのお尻の染まりは、相変わらずの紫がかった薄いピンクという感じかな。グラスは、ブルゴーニュ型で。色調も、こんな薄めの色にも慣れたとも言える、底が透ける赤は小豆のフィルターを通した感じ‥グラデーションは綺麗ですね。グラス内壁を垂れる脚をみても、アルコールの高さ‥粘性を感じます。

2007年同様‥この2008年も抜栓仕立てから香りは開いていますね。穏やかな樽のヴァニラ香が溶け込んだ、サクランボのコンポート。ブルーベリージュース、ラズベリー味の飴ちゃん。赤く染まった三温糖がフランケッティらしさか?イチゴジャムを作る過程の香。酸を感じさせるところは、ザクロ。2006年よりもアルコール度数は高いはずですが、(リリース仕立ての頃の)2006年のようにリリース仕立ては、アルコール感が強過ぎることがないですね。(2006年は、今‥まとまって素晴らしく旨いです)。

口に含みますと、よく果実に溶け込んだミネラルが、膨大な甘酸っぱさを持つチェリーや、ブルーベリー、ラズベリーの果実味から染み出る。冷ややかな固さはうすはりで、程良い温かみのある果実がフルボディに密。酸味がじゅんわりとしながらも、チャーミングな甘味を持つ果実味と旨く溶け込んでますね。2007年ほどエレガント‥ではありませんが、2006年ほど(リリース時だぞ)激しくもない。とてもバランスがいいですね。味わいからも、15度(表記)とは思えないアルコール感のバランスを感じます。渋味の角がコーティングされており、香味も開いていて、今すぐ飲めて美味。

赤い粉末の渋味…含んだ味わいは、イチゴジャムでも、その過程でもない。思った以上にドライな一面も感じし、味わいに黒糖ちっくさはない。葡萄本来の、温かい甘味、ネレッロ・マスカレーゼって凄いな〜素晴らしいな〜純粋にそう感じ取れるはず。

ピノ・ネロ(ピノ・ノワール)ではないが、ピノ・ネロに比喩されるのがよくわかる。エレガントさと、理解しやすいモダンな風合いを兼ね備えるな。

赤い果実まみれの酸味‥めちゃ旨いです!!

これぞネレッロマスカレーゼっ!!

二杯目です。真っ赤に紫が混じる、チャーミングにして、熟れた果実香、果実味が‥とてもイイっ!!酸味、渋味‥アルコールのバランス‥素晴らしいですねっ!!この2008年はクリュなコントラーダが造られたこともあり、その分の葡萄(クリュ全てではないが)は、このスタンダードなパッソピッシャーロにブレンドされていないことが、些かの不安材料ではありましたが、それを払拭する出来栄です。

逆に考えると‥この2008年は、とてつもなく出来栄がいいことから、そのクリュや区画‥個別に樽熟成されるその樽を試飲すれば、クリュで詰めたくなった‥のかもしれませんね。

うわ〜さすがに二杯目旨いしっ!!イチゴのツブツブの香りがする。どんどん、イチゴが出てくるね。冷ややかな輪郭にミネラルも感じますが、終盤に酸味と同時に、エトナ火山な土質をイメージさせるミネラルを感じますね。

2004年以降‥エレガントなスタイルに変更になってから‥もちろん、迷いも見えるし、それは迷いでもなんでもなく、フランケッティ氏の勝手かもしれないし、実は、その年の作柄に対する純粋なアプローチなのかもしれないが‥どんどん良くなってきますね。パッソピッシャーロの場合、その未開の地(?)すでに‥自生‥もしくは栽培されてきた樹齢の高いネレッロマスカレーゼを使いこなす‥という部分ではあるが、きっと、アンドレア・フランケッティ氏や、マルク・デ・グラツィア氏‥それまでの、その地では思い付くことさえなかった新しい価値観が、同じ葡萄でも蘇させた‥とも言えるのかもしれませんね。とはいえ、画一的なモダン一辺倒なワインに陥ることなく、それぞれの生産者のカラー、スタイルを醸し出しながらも良質のワインに仕立てられているわけですね。

二日目です。グラスはブルゴーニュ型。イチゴキャンディーの香りに、温州みかん。石灰がチョーク、紫色の芳香な花束、スワリングすると‥それらの香りがまとまって鼻に飛び込んできますね。非常に香りが開いています。

口に含みますと、輪郭を表した酸味が、じゅんわりと初日よりもジューシーに感じられるようになってきました。赤い胡椒、キュっと絞まる酸味も美味しい。この2008年はエレガントなだけではない、強さと切なさと儚さ‥(←ほんまかいな)。今すぐのこの状態は美味しいですが、半年後、一年後‥さらに美味しくなるでしょうね。キャンディー的な甘味と、酸味のバランスもいいな。

三日目飲まずの四日目です。ブルゴーニュ型グラスを洗うの忘れてたので、オヴァチュアでございます。チャーミングなイチゴの香りは相変わらず。いいなぁ‥四日目でもぜんぜん落ちてないや‥口に含むと‥うん、旨い。実は、これぐらいの段階の方が旨いのでは?と思わせるぐらい旨い。まいったな‥。酸味も馴染んでるし‥とにかく果実の香味がカワイイね。

2008年‥めっちゃイイですね‥コレは。やっぱクリュを詰めようと思うほどだったのかなぁ‥。高いアルコールを支える‥内包できるモノ‥これがリリース仕立てからも備わってきた‥そう言えますね。やっぱりネレッロ・マスカレーゼ‥そしてパッソピッシャーロ‥好きです♪

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