Franchetti 2009 Passopisciaro

シチリア州の赤 > Passopisciaro (Trinoro)

アンドレア・フランケッティ

更新履歴 2011/08/03
販売価格

12,600円(税込)

在庫数 SOLD OUT

フランケッティ 2009 パッソピッシャーロ
《イタリア/シチリア/赤/品種?気にするな‥裏切られるだけだ‥/フルボディ》


残念ながら‥ご本人とお会いしたにも関わらず、今年もこのワインのセパージュ比率が錯綜しております。プチヴェルド100%か?チェザネーゼが80%も‥となれば、飲めばその違いはハッキリしているはずですが、今年も本数は少なく申し訳ない。


トスカーナはサルテアーノにあるテヌータ・ディ・トリノーロの畑から、チンチナートは今後醸されません。昨年正月の渡伊で、確かに西野嘉高はチェザネーゼ・ダフィーレが植わるその姿を確認しましたが、その後、すべてのチェザネーゼ・ダフィーレは引っこ抜かれたそうです。しかし、チンチナートを影を追い求めることを諦めるにはまだ早い。元々、ラツィオの主要品種でもあるチェザネーゼ・ダフィーレは、ラツィオの中でも、火山性土壌に近い畑からなるそれの品種が高く、サルテアーノの地では本来のポテンシャルを発揮しいないのでは?ということで、2003年を最後にチンチナートとして醸されることなく栽培し続けられてきたチェザネーゼ・ダフィーレは、マッサルセレクションされ、より良いクローンがエトナに移植されました。

プチヴェルドはサルテアーノでも、エトナでも栽培されています。フランケッティ氏の好みの品種はカベルネフランで間違いないと思いますが、プチヴェルドも相当好きなんでしょうね。もしくは、サルテアーノやエトナの土壌はプチヴェルドが最適と判断したのでしょうか?

もちろん、フランケッティ氏は実験的に様々な品種を栽培しています。今年の来日の際に、ヴィオニエ(100%)かもしれない何か‥を持ってきたらしいし(飲ませろよ)、思いのほか、出来がよかったのがプチヴェルドだったのかもしれません。

ただ、西野嘉高的には、エトナの土着品種はあくまでもネレッロ・マスカレーゼ種であり、大きな意味でシチリアですとネロ・ダヴォラとなるでしょう。にしては異質であるし、シチリアにとっては外来品種とも言える品種構成でありながらも、フランケッティという名前を冠するあたりに、相変わらず‥トスカーナに置いても「サンジョベーゼって嫌いやねん」と言ってのける彼らしい、彼がエトナの地ではネレッロ・マスカレーゼだけではなく、これらの品種が似合うと判断したんだから付き合うしかない。


 変更前:2005年 チェザネーゼ・ダフィーレ40%、プチヴェルド60%
  ↓
 変更後:2005年 チェザネーゼ・ダフィーレ20%、プチヴェルド80%

 変更前:2006年 プチヴェルド100%
  ↓
 変更後:2006年 プチヴェルド100%

 変更前:2008年 チェザネーゼ・ダフィーレ60%、プチヴェルド40%
  ↓
 変更後:2008年 プチヴェルド100%

 変更前:2009年 チェザネーゼ・ダフィーレ80%、プチヴェルド20%
  ↓
 変更後:2009年 ?


この2009年は、遂にチェザネーゼ・ダフィレが過半数どころか主体!!と豪語してもよい80%と公式サイトでは発表されています。サルテアーノの畑でマッサルセレクションによる優良株のみをシチリアに移植したチェザネーゼ・ダフィーレがようやく実を結んだ‥と考えていいのか?サルテアーノに置いても、隔年しか納得いかなかったのは、結局シチリアでもじゃないの?と、思いつつ‥やっぱり、セパージュ比率に関しては信用しないのが吉‥かもしれません。


標高1000m超のグアルディオーラの畑には、haあたり12.300本という尋常ではない株密度で葡萄が栽培されています。収穫された葡萄は、30hlのスチール製のヴァットで約15日間の発酵の後、新樽比率100%のフランス産のバリックでマロラクティック発酵と、18ヶ月の樽熟成を施されます。

このワインにシチリアらしさ、エトナらしさがあるか?現時点ではありません。しかし、圧倒的な密度感‥チェザネーゼ・ダフィーレや、プチヴェルドは、エトナが似合い、エトナでしかこのようなワインにならないのであれば、それは後々似合っていた‥らしさがあった‥という結果になるかと思います。シチリアでは一時期(シチリアのみならず‥ですが)シラーの栽培も盛ん(流行った)だったかもしれません。もちろんそれが流行として廃れた‥とまでは言いませんが、ネレッロ・マスカレーゼの素晴らしさに気付いた栽培農家が自社瓶詰めを始めたり、シチリア内外からエトナのそれを求めるようになったり‥を、思えば、プチヴェルドや、チェザネーゼ・ダフィーレという現時点ではフランケッティ氏が持ち込んだ異質な品種も、根付く可能性だってあるかもしれませんね。そんな、まだまだ「らしさ」には欠けるかもしれませんが、その味わいは、フランケッティ氏のワインそのもので、期待を裏切ることはありません。黒糖や、ライチの甘味ある香りにどっしりとしたベリー類の香味。満足感は尋常ではありません。

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