Contrada Chiappemacine 2010 Passopisciaro
シチリア州の赤 > Passopisciaro (Trinoro)
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コントラーダ・キアッペマチーネ 2010 パッピッシャーロ
《イタリア/シチリア/赤/ネレッロマスカレーゼ/フルボディ》
コントラーダとは、イタリア語で「名前の付いている畑の区画」を意味し、まさにクリュということになりますね。活火山でもあるエトナ山は常時噴火しており、その標高により異なる溶岩の流れが地質、土壌に影響を与え、違いを生み出します。
もちろん、その80年〜120年の古樹、中にはプレフィロキセラの樹も含まれるという‥最後の聖地ともいえるエトナ山、そしてネレッロ・マスカレーゼ。2007年までは各クリュの畑から収穫したブドウから醸した各キュベをブレンドすることで、エトナを‥パッソピッシャーロを表現してきましたが、2008年からは、よりクリュの個性を、その違いを表現するためにコントラーダシリーズとして4種類の単一クリュが誕生しました。
地球上で最も標高の高い場所で栽培されるブドウから‥との異名も持つエトナのワイン。エトナ山の標高は3,350m。富士山よりも400mほど低くなります。活火山でるエトナ山、ブドウが栽培されるもっとも高い標高が1,000m付近なんですね。
今回ご紹介するのはポルカリアのクリュ。もっとも標高の高いのは1,000m付近のランパンテ、次は850m付近のスキアラヌォーヴァ、750m付近のポルカリアと続き、こちらは600m付近と最も裾野にあるキアッペマチーネ。それぞれ火山性土壌をベースにしながらも、土壌は特徴があるようですね。
畑名の意味は「ひき臼石を採る場所」。この畑は海抜550m〜600mに位置す瑠1.2haの小さな畑で、下層は砂岩層のタワーになっている。その周りは薄く固まった溶岩が広がり、冷たい微風が吹いている。ブドウの根には石灰岩まで到達しているものもあり、そのためこの畑からできるワインは豊かな味わいとなります。一番低いとはいえ、その標高は500m以上。80年を越える古樹のネレッロマスカレーゼが栽培し続けられています。収穫されたブドウはステンレススチールのタンクで15日間のアルコール発酵の後、大樽でのマロラクティック発酵を施し18ヶ月の樽熟成が施され2700本生産されました。
評価のおさらい。
ワインアドヴォケイト(205号)では、スタンダードなパッソピッシャーロ、スキアラヌォーヴァ、このキアッペマチーネが94点、ランパンテが93+点、ポルカリアが95+点となっていますね。
ヴェロネッリ2013年度版ではm、スタンダードなパッソピッシャーロが93点、スキアラヌヴォーヴァとランパンテが92点、このキアッペマチーネと、ポルカリアが94点。
DOC法のおさらい。
いかんせん注目され始めたのがこの数年ですから、新しいワインかと思いきや、それだけの高樹齢のブドウ樹が栽培されているということは、ブドウ栽培(≒ワイン醸造)の歴史もあるはず。エトナがDOCに認定されたのは‥1966年なんですね。白ワインはカッリカンテ60%以上、カタッラット40%まで。その他15%までの規定。赤とロゼはネレッロ・マスカレーゼ80%以上でその他20%という規定です。Faro(ファーロ)も1976年にDOC認定(エトナはカターニア県、ファーロはメッシーナ県)。いずれもネレッロ・マスカレーゼを主体にネレッロ・カプッチョの混醸がデフォのようです。
なお、古い畑、仕立てになればなるほど混植されていることが多く。区画や畝単位でネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カプッチョが分かれているわけではなく、1本単位での混植がゆえに、セパージュ比率はおおまか。ひょっとするとネレッロ・マスカレーゼ100%かもしれないけど、カプッチョも混じってるかもしれないから‥というのはマルク・デ・グラツィア氏。パッソピッシャーロは全てネレッロ・マスカレーゼ100%とありますが、本当はちょっと混じってるかもしれませんね(気にしない、気にしない)。
飲んでみました。
ああ、久しぶりにネレッロ・マスカレーゼはピノ・ノワールに似てるんだなあを実感しましたよ。イチゴ系のチャーミングな果実香もありますし、決して濃縮したわけではないコクっとした密度があるフルボディ。酸味は隅々まで行き渡り、果実本来の甘味がありますね。香味ともに開いていて、コントラーダはちょっとお高いので敬遠しがちだったのですが(混醸のパッソピッシャーロで十分やんと思います)、確かに一段の深さも大きさも感じますね。
元々この畑はしっかりと果実の香味の厚みあるクリュのようですが、ほんと充実しています。三日目まで引っ張りましたが、変わりませんね。ヌケやオチなく終始開き、美味しい状態が続きます。
パッソピッシャーロが持つクリュの中では一番標高は低いのですが、キャンティ・クラッシコやモンタルチーノと比べれば海抜600mって‥やはり涼しい酸がありますね。果実もしっかりと熟度を感じますがどこか涼しく、陽炎にならない。
確かにピノ的な濃さ(語弊あり)。とても洗練された樽使いで、チャーミングさと、深みある果実味を邪魔しませんね。バランスも素晴らしく何も言うことはありません。
確かに美味しい。
飲み比べれば、クリュの違いは明白になる。でも、飲み比べでもしないとなかなかだし、クリュによる味の違いはあくまでも個性の違いで、品質差ではないし、価格差になるほどの違いもあまり感じられないのも事実。
まだまだエトナのワインを理解し、クリュの概念を浸透させるには時間が必要。イタリアに限らず、クリュの概念が決して悪いことではないのであるが、そこに価格差が生まれた時がちょっと厄介。エトナはまだまだブルゴーニュにはなれないが、産地や品種を越えて、この価格の赤ワインとしてとても優秀。そこからどんどんと細分化させていく方がこの手のワインを理解しやすいと思う。
もちろん、弊社では混醸となるパッソピッシャーロはド定番の人気ワイン。2011年は初回特価でもない限り‥な4,280円税込となったが、2010年は3,980円でご案内していました。どちらがどう‥という意味ではありませんが、今回は本数限定ながら、同じ価格3,980円税込でクリュのパッソピッシャーロを飲んで頂こうという趣旨。
実は、ネレッロ・マスカレーゼなエトナのワインはクリュ以外にもその熟成ポテンシャルもまだまだ未知の世界。現行比は約1年半ぐらいになるかな‥落ち着きまとまりを感じつつも、香味が開いており飲み頃のひとつです。
とてもおいしいですよ。
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