Roero Roche d'Ampsej 2004 Matteo Correggia
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ロエロ・ロッケ・ダンプセイ2004マッテオ・コレッジア
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
ロエロ地方‥アルバから10kmほど北上したカナーレ地区にアジェンダを構えるマッテオ・コレッジアの設立は1935年。当初は様々な果実栽培や畜産業を営んでいましたが、ワインの生産を始めたんですね。当時のロエロ地方は、平地部分で栽培されていたアルネイスからなる白ワインの生産が主で、栽培されていたネッビオーロやバルベーラはランゲ地区の生産者に売られていた歴史を持ちます。
しかしマッテオ氏は、カナーレ地区最西端で、南向きの一枚畑を購入後、ネッビオーロとバルベーラを高密植で植樹し、品質の高い葡萄を生産し始めました。最初は、ロベルト・ヴォエルッツィオや、エリオ・アルターレなどに醸造前の葡萄の段階で売り渡していましたが、1987年‥ロベルト・ヴォエルッツィオのすすめで自社醸造、瓶詰めを始めました。
その後は、エリオ・アルターレなどの助言を得ながらロエロの、マッテオ・コレッジアのスタイルを築き上げてきたのです。
しかし、2001年‥畑での作業中に不慮の事故でマッテオが帰らぬ人となりました。それ以降は婦人であるオルネッラを中心に、マッテオの意思を引き継ぎ、そのスタイルを維持しています。また醸造にはラ・スピネッタのジョルジョ・リヴェッティ氏などの助言を得ているそうです。ちなみに、ヴェロネッリ誌のエノロゴ欄には、ルカ・ロスターニョ、ジャンフランコ・コルデロの名が挙がっています。
ランゲ地方とロエロ地方‥いずれの土壌も豊富な石灰分を保有しますが、ランゲは黄土の比率が高くなり、ロエロは灰色土の比率が多くなります。ロエロは東に行くほど表面の砂質が多くなる傾向にあるそうです。特に、マッテオ・コレッジアが位置するカナーレ地区の西端は、石灰岩と砂質が豊富で、6層にもなる複雑な地層となり、それはマッテオ・コレッジアのワインに個性として表れます。
フラッグシップは、サント・ステファノ・ロエロと接するカナーレの最西端に位置する僅か3haの畑から作られる‥このロエロ・ロッケ・ダンプセイなんですね。コレッジアの所有する畑の中では、もっとも黄土が強く出ており、その下層には化石が出土する石灰岩質が豊富なことから、ワインにミネラルをもたらし、ロエロ地区の特徴を醸し出しているのです。
このロッケ・ダンプセイは1996年が発ビンテージ。標高330M‥真南から南西に向く単一畑で、砂質が25.1%、黄土が40.7%‥粘土4.2%、軟泥30%の土壌。haあたり5000本の株密度で仕立てはグイヨ。平均樹齢25年で、収穫量はロエロ地区の平均の1/3程度のhaあたり40キンタル。28度〜30度‥少し高めに温度管理されたステンレスタンクで3日〜6日の醸しの後、10日〜15日間の発酵後は、マロラクティック発酵も施されます。発酵後は新樽比率100%のバリックで14ヶ月〜18ヶ月の樽熟成。一旦、ステンレスタンクで4〜6ヶ月ほど落ち着かせた後、瓶詰め。最低12ヶ月瓶熟成期間を経てリリースとなります。
マッテオ・コレッジアのフラッグシップに相応しいネッビオーロなんですよっ!!ちなみにヴェロネッリ誌2008年度版では★★★の92点の高評価。もちろん、ガンベロロッソ誌もトレビッキエリ獲得で間違いなしっす!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味/2009年4月の毒味です
さすがにロエロDOCGよりもボトルは長めですが、厳つい‥というほどでもありませんね。しかし、ラベルデザインが、通常のマッテオ・コレッジアの白地ではなく、黒地なのが‥さすがフラッグシップという感じですね。エチケットの畑から昇る太陽(?)は、メタリックな赤で、ROCHE D'AMPSEJの文字も同色となります。D'AMPSEJと書いてダンプセイと表記しておりますが、輸入元さんはダンピセと書いてますが‥まぁどっちゃでもいい。表記のアルコール度数は14.5度。抜栓したてからの毒味となり、長期戦の予定。実店舗のセラーで1ヶ月以上休ませておいたボトルとなります。グラスはとりあえずヴィノムのブルゴーニュ型でスタートします。あ、コルクは良質の5cmですよー♪
グラスに注ぎますと‥いいっ!!いい色ですねーっ!!それほど小豆色ではありませんが、薄紫のフィルターと小豆色のフィルターがかかったルビーレッドって感じですかね。さぞ真っ黒では‥と想像していたのですが、透明度がありますね。グラス底が透けて見て取れます。新樽の香り‥産地までの情報はないのですが、スロヴェニア産の新樽バリックかな。
いや‥実は、このロッケ・ダンプセイが、チンチナートに似ていると聞いて、このワインを仕入れてたんですが、まさか「ネッビオーロ」と「チェザネーゼ・ダフィーレ」って‥まさかねぇ‥
でも、ちょっと似てるトコがあるんだな‥不思議と‥^^;
まだまだ、その新樽香が似てる‥段階ですが‥ならば、同様の新樽香を持つワインは全部チンチンに似てるのか?違いますよね。新樽香と、果実香のバランス、エキスの感じ方‥果実香自体もチンチンが持つそれの要素を感じてたりします。
ちょっとだけよぉ‥。(←カトちゃん風に)
まだ口には付けていませんが、予想以上に‥今飲めそうな感じ。ただ、まだグラスから放たれる香りは、新樽香が支配しており、溶け込んでいるであろう果実香がまだ‥白い部分がほとんどのフルーチェな感じです。
新樽香は、マロっとしながらも、さっぱり感もある搾り立て生乳な趣きで、ちょっと木質な感じは杉っぽさがありますね。マロマロマロラクティック発酵な、ちょっとヨーグルト的な香りは、熟した赤いさくらんぼ、ブラックベリー、カシスリキュールのザクロジュース割り。目にクルような揮発っぽさはありませんが、ハーブ系の爽やかな香りの放たれ方が、ちょっと薬草っぽくって、漢方っぽくって薬局の感じなんだな。この感じもチンチンに似てるかもしれない。
いやいや、別にこのワインをご紹介するのは‥極上のチェザネーゼ・ダフィーレを探す旅の延長線上ではありませんので‥念のため。
香りを嗅ぐだけでも十分に楽しめますが、そろそろ口に含んでみます。輪郭には透明感のある旨味…その赤い旨味が中心部に向かってグラデしていきますね。味わいにも、その輪郭にもマロさを感じ、T-1000ばりの液体金属的な柔軟なミネラル。酸味は尋常じゃないほどキメ細かく溶け込んで、まだ紅茶のフレーバーは出ていませんが、紅茶のタンニンが渋くて苦くて美味しく余韻として続きます。
酸もタンニンも熟れている‥というか、キメ細かいので今から飲めますね。マロな果実味と、旨味主体のスタイルは‥西野嘉高の好みです。濃すぎることも、強すぎることもなく、意外とアッサリとした部分もあるエレガントな酒質。モダンなんですけどね‥この新樽香は、やはりモダンと感じるが‥エレガントな酒質でもあるんだな。そういう意味でパルッソと共通する部分もあるな‥スタイル的にね。旨味がしっかりしてて…このロッケ・ダンプセイも、これから時間経過とともに、紅茶のフレーバーはもっと増えそうだし‥。エレガントもモダンも兼ね備えた感じ。
古典、伝統‥なワインもいいが‥やっぱ、ちょいモダンなワインも美味しいわね♪
旨味のある酸味が‥これまた俺好みやなぁ。基本的に、この旨味のある酸や、エレガントな風合い‥を思うとブル型が似合うと思うのだが、念のため、ヴィノムのボルドー型でもちょっと飲んでみます。(長期戦なので、ちょっとだけね♪)
さすがに注ぎたては、新樽香がストレートに鼻に入ってきて、それが強い‥と感じますが、スワリングですぐに落ち着きます。やっぱりグラス内壁を垂れる足を見れば‥アルコールも14.5度ですし、エキスもそれ相応に高そうですね。ボルドー型で飲むと酸味よりも渋味が強調されますね。とはいえ、基本ラインはそれほど違うわけではありません。でも、ブルゴーニュ型の方が好きかな‥現時点では。長期戦の予定だが‥いきなり飲める酒質でもあるんだな。でも、待てば待つほど‥かも?と思わせる何かがあるワイン。
二日目です♪あかーん‥長期戦や言うてんのに‥二日目の分注いだら1/3しか残れへんやんっ!!
香り。んん〜甘味のある‥ネッビオーロらしい香りが出てきましたねぇ。初日の新樽な感じはなくはないが‥前面ではないんですよね。赤く濡れた‥濡れ濡れの柑橘。ちょっと燻したような感じ‥鉄分‥血‥。いい感じで酸っぱそうなブラッドオレンジっぽくもあります。
口に含みますと、初日同様のなめらかな果実味。うん‥二日目はネッビオーロ味満開やな。いい酸味ですねぇ。
もーぉ!!じゅくじゅくしてます。
紅茶もありますね。でもチェリーとか、ベリーな感じの果汁が主体なので、まだ目立ちませんが‥やっぱり渋味が紅茶っぽい。美味しいねー好きだなーこのワインっ!!ちよっとナッツ類の皮っぽい感じとかも。
舌の中心の凹みに旨味のある酸味がじゅんわり広がる。飲み込むと奥へじゅんわり浸透していくんだな。舌先も、マロなやわらかさを感じてる‥うんうん旨い。老ねてるわけではないんだが‥紹興酒っぽい‥古酒っぽいという香りがまた魅力的ですね。基本的に初日と比較して劇的に変わるわけではない‥こんな状態が続くのかな。
赤く濡れた白い花の粉っぽさ‥いや、濡れてるので粉っぽいわけではないんだけれども‥それにしても、酸味と渋味‥エキスな旨味‥どれもこれも素晴らしいし、美味しい。好みなんだよなぁ‥ほんと。熟成させてみたいなぁ‥と久々にそういう感覚。
三日目です♪グラスからの香りは、初日‥二日目とそれほど変わりません。口に含んだ感じは、酸味が幾分‥豊富に感じますね。ちょっと中途半端な状態かもしれません。グラスに入れてから‥ちょっとワンテンポの時間とともに、マロになってくるんですね。決して真っ黒なパワフル系なワインではありませんので、どこかに繊細な部分があるんだな‥。温度や、グラス…以上にタイミング‥時間に関してシビアなのかもしれませんね。とはいえ、三日目も十分美味しく飲めます。明日、明後日‥ちょっとずつですが、五日目までは引っ張ってみるつもり。
四日目です♪香りからも、一段深くなったのが伺えます。馴染み‥なんですよね。馴染みってのは、内側への作用だから深くなったんですね。ちょっと甘味の香りが一歩前にでてきたようです。口に含みますと、うーん♪味わいも旨味のある甘味の出汁‥美味しいですねー。この状態に脱皮するまで‥だから三日目が中途半端に感じたわけです。新樽香が強くモダンに感じたのは、結局初日だけかな‥どんどんネッビオーロになりましたね。旨いなぁ。この液体感が好きなんだなぁ。
なんか落ち着いてますね。まだ若さもあるんだけど‥大人びた落ち着きがあるんですね。決して‥老けてるわけじゃないのよ。
五日目‥最後の一杯です。四日目とあまり変わらず‥な美味しさですね。澱や濁りはありません。いや、四日目よりも旨味がさらに増したようにも思えます。酸味がつゆだくだくで、口を鳴らしてしまうほど‥好きだなぁジューシーでつゆだくな酸味は‥。優しい甘味が舌の上を這うように広がる。ええ出汁やなぁ。
初日のインパクトも捨て難いが‥この五日目を飲むと、このポイントを飲んで欲しい‥と切望する‥。
これは間違いなく素晴らしいワインですね。
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