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Il Carbonaione 2010 Poggio Scalette

トスカーナ州の赤 > Poggio Scalette

	更新履歴 2013/01/13 販売価格 4,980円(税込) 在庫数 SOLD OUT
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イル・カルボナイオーネ 2010 ポッジョ・スカレッテ
《イタリア／トスカーナ／赤／サンジョベーゼ／フルボディ》


醸造家として数々の生産者の作品を手掛けているヴィットリオ・フィオーレ氏‥イタリア醸造技術協会理事や、国際醸造家組合執行委員なども勤め、イタリアワイン界の重鎮であり、その功績は計り知れません。1978年、病気がちな妻の体調を気遣い、環境のよいトスカーナに移住することを決意。またこれまでの経験と知識、理想を具現化するために自身のワインを造るべく畑を探し始め、ついに1991年、グレーヴェ・イン・キャンティ地区のルッフォリに理想の畑を見つけ出します。

1800年代後半、フィロキセラの害により、イタリアの畑は全滅しますが、その後‥第一次世界大戦後に初めて植えられたサンジョベーゼがある、この畑を、当時の農夫達が「イル・カルボナイオーネ」と呼んでいたことから名付けられました。

そこに植わるサンジョベーゼは、サンジョベーゼ・ディ・ラモーレと呼ばれるオリジナルのクローンで、樹齢70年を越える古樹が大事に育てられています。キャンティ・クラッシコエリアではありますが、その土壌は石灰やガレストロではなく、砂岩質や、砂質が主体で、水はけの良く、その標高の高さは、日夜の寒暖の差をもたらし、風が吹き込む独特の山肌に広がる畑は、夜9時になっても、葡萄は太陽の光を浴びながらも、涼しく、病気から葡萄を守るミクロクリマとなります。

1968年に生まれのがヴィットリオの息子であるユーリ・フィオーレ。1992年にブルゴーニュのボーヌ醸造学校「Beaune　Technicien　Supereur en Viticolture ed Oenologoe」にて醸造課程を終了し、1993年から偉大なる父、ヴィットリオと共にポッジョ・スカレッテ働き始めます。そして現在は実質的にユー李が主導し、イル・カルボナイオーネのみならず新しいワインにも挑戦しています。2007年が初ビンテージというカベルネソーヴィニョン、メルロ、カベルネフラン、プチヴェルドを各25%混醸したカッポガットや、かつてはピンキオーリ専売だったメルロ100%のピアントナイア、シャルドネ100%となりリキアーリも一度飲んでみたいワインですね。

標高350m〜550mの西南西の畑は、砂質、砂岩質（水はけに優れた石だらけ）と、少々のガレストロ、泥質の土壌に、コルドーネスペロナートとグイヨで仕立てられた樹齢30年〜35年のサンジョヴェーゼは、若い畑はhaあたり7250本の高い植樹率、古い畑はhaあたり3000本の植樹率となります（古い畑からの葡萄を中心に使用されているようです）。収穫されたサンジョヴェーゼはセメントタンクにて15〜18日間の醸しとアルコール発酵の後、マロラクティック発酵が施され、新樽比率50%の350Lの樽が70%、225Lのバリックが30%使われ約18ヶ月の樽熟成後瓶詰、約12ヶ月の瓶熟成期間を経てリリースされます。


独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味


お馴染みのポッジョ・スカレッテらしいラベルデザイン。お家と畑の絵がカワユスなのな‥。表記のアルコール度数は13.5度と2009年と同じ。コルクはなかなかの質の5cmで、グラスはヴィノムのボルドー型を選択しました。そのＣＣと比較すれば一段、いや二段深い色合いで、先や底を見透かすのは難しい濃さ。泡やエッジに紫がかるのはポッジョ・スカレッテらしいかもしれませんね。綺麗に樽香をまとう深いスミレの香り、よく熟した果実はセミドライな葡萄やベリー類の皮の雰囲気もあるスパイスは甘味に濡れ、ほろっと甘苦い香りにトスカーナIGTらしさも感じる。ＣＣはよりエレガントだが、こちらは力強く、深い香りが魅力的。

口に含みますとさすがに重みを感じますね。非常に密度が高くギッシリと詰まった果実。微粉のミネラルを溶け込ませたスミレ、完熟ブルーベリーやプルーンの風味。継ぎ目なく果実味が続きます。すでによくまとまった印象だが、一日差で飲み比べている2009年と比較すれば、さすがにまだ若さも感じるし、あと一年もまてば2009年のような甘味をまとうのも確実だ。2009年のリリース時と印象は変わらないからね。イル・カルボナイオーネはビンテージの差をあまり感じさせないかもしれない。2009年からＣＣを醸しているので、それに使用される葡萄は元々他の生産者に卸していたものらしいが、イル・カルボナイオーネが底上げされた‥という恩恵もあるに違いない。

甘旨酸っぱい酸味は、果実味とミネラルを下支えしている。そのＣＣと交互に毒味をしているのですが、どちらも「らしさ」があっていいですね。もちろん、イル・カルボナイオーネはその密度の高さ、重さを思うと満足感あるフルボディ。

二杯目はまとまり感もでてきて格別。ＣＣとの共通項、ポッジョ・スカレッテらしさの頂点≒一番の密度を満喫。

二日目もヴィノムのボルドー型。うーんまとまってるねぇ。やはりイル・カルボナイオーネの現行となると‥二日目ぐらいが丁度いい。ＣＣと飲み比べるとＣＣが純血のセカンドであるのもよくわかるし、このイル・カルボナイオーネの秀でた密度の高さもよくわかる。伸びのある酸味が牽引する旨味、やはり熟度の高さが伺えますね。

三日目はオヴァチュアにサイズダウンしてみました。最新ビンテージですので三日目でもボルドー型でもいいかと思いますが。ＣＣの三日目の後に、このイル・カルボナイオーネという順番ですが、基本線として同じライン上にはありますが‥やはり密度高いですね‥ギッシリと詰まってます。より紫、スミレの要素が濃くって美味ちー。2010年‥まだビンテージ評価としてはピンときませんが、イル・カルボナイオーネは2009年同様の美味しさがありますね。今から飲めますが、まずは2-3年‥まとまりと甘味を出したいですね。