Impero Blanc de Pinot Noir 2006 Mancini
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■ インペロ ブラン・ド・ピノノワール 2006 マンチーニ
《イタリア/マルケ/白/ピノ・ノワール/フルボディ》
アドリア海に面するマルケ州、州都のアンコナの海岸線を北上し、もう目の前はエミリア・ロマーニャ州‥というペサロという街の近郊に、このファットリア・マンチーニはアジェンダを構えます。このペサロ近郊に合計80haの土地を所有し、モンテ・サン・バルトロ自然公園の中に34haの葡萄園を構えます。公園の中に葡萄園‥というのが珍しいですね。葡萄園は、パサロから数キロに位置し、海抜数百メートルの丘、アドリア海を見渡すことのできる風通しのよい立地で、涼しいく、石灰質の砂地の土壌を持ちます。
マルケのワインといえば、白ならヴェルディッキオを、赤は、サンジョベーゼやモンテプルチアーノを使ったロッソ・コーネロDOCが著名でしょうか。このマンチーニも、サンジョベーゼやモンテプルチアーノに、アンチェッロッタ、アルバネッラなどの土着品種も栽培、ワインに仕立てており、アンチェッロッタを使ったブルというワインも著名ながら(ヴェロネッリでソーレ獲得履歴あり)、マンチーニが自らが、ファットリア・マンチーニの主要品種と唱えるのは‥なんと!!
ピノ・ノワール
なんですね!!
そのオリジナルのクローンは、19世紀初頭に、かのナポレオンがフランスから持ち込み、このペサロの地に植樹したもので、1861年からマンチーニ家が、現在では五世代にも渡ってそのピノ・ノワールを栽培し続け、守ってきた‥なんて歴史の教科書のような逸話があるんです。
それから二世紀‥約150年の時が経過し、外来品種であったピノ・ノワールは、すっかりこの土地に順応し、根ざし…ファットリア・マンチーニにとってかけがえのない土着品種となり、ピノ・ノワールからなる赤ワインを生産してきました。
そんなマンチーニ家が、スペシャルなワインとして約30年前から作り始めているのが、ピノ・ノワールからなる白ワイン‥つまりブラン・ド・ノワールな、その名もインペロ‥となります。2000年からは、DOCフィカーラ・ピノネロに認定されましたが、いまだ、そのDOCに認定されているのはファットリア・マンチーノのみで、単独DOCとも言えるかもしれません。
アドレア海から1kgの距離にあるモンテ・サン・バルトロ自然公園内にある畑は、海抜100m〜150mの丘陵地、石灰質の砂の土壌に植えられ続けるピノ・ノワール100%で醸されます。格子状の15kg入りのバスケットに丁寧に手摘みされたピノ・ノワールは、直ちに温度管理されたセラー付き自動車で、醸造所まで運ばれ、一晩冷やしながら落ち着かせます。翌朝、9度に温度管理しながら圧搾されるのですが、この作業が重要。房ごと圧搾しますが、ソフトに‥あくまでもソフトに‥果皮からの香味成分を抽出しつつも‥その色はブラン・ド・ノワールに相応しい白ワインとして仕上げなければならないのですから‥。
温度は9度、房ごと搾りますが、重量で半分になったあたりまで‥丁寧に搾られたマストは濾過せずに澱と接触させることで、香味、色を引き出します。そのまま18度に温度管理された室内で、228Lのフランス産の樽で発酵、マロラクテック発酵を施された後、12ヶ月の樽熟成が施されます。樽は、新樽比率が55%、一年落ち樽が25%と、30%は二年落ちの樽が使用されます。最後に非常に細かい目のフィルターにかけられ瓶詰。
こうして、ナポレオンからもたらされたピノ・ノワールは、その名も帝国(empire)を意味するインペロとなるのですっ!!
さらに詳しいテクニカルな情報に乏しく、申し訳ないのですが、果皮などとのスキンコンタクトを施し、色や香味を抽出するにも関わらず‥これがピノ・ノワールなのか?と思うほど‥やっぱりブラン・ド・ノワールな作品に仕上がってるのが‥スゴイっ!!
飲めば納得っ!!シャルドネ+ピノネロなスプマンテからシャルドネを引いた要素が感じることができるはず!!
まさに、ピノ・ノワールの核芯(←あえて芯ね)に迫る作品っ!!
絶対にお試しいただきたいっ!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ブラン・ド・ノワールを示すかのような、黄緑色瓶からは、やっぱり中味がピノ・ノワールだと想像つかない色ですね。キャップシールと同色のラベルは、ロイヤルブルーで、金縁に、フォントも金色‥なかなかEMPIREというか、皇室っぽいですよね‥やっぱロイヤルなブルーですから‥。ただし、この金色の部分がはがれやすく、一部のボトルでは、ちょいと欠け気味ですが‥気にしない、気にしない。また、そのような気品のある色使いながら、デザイン的には、田舎のおっちゃんが一生懸命考えた感は否めませんのはご愛嬌です。バックラベルは透明シールにプリントしたもので、これもなかなか目図からしいかもね。アルコール度数は13度の表記となります。検品時に感じたのですが、キャップシールの締まりがイイんですねコレ。剥いでみますと‥ややシールが重たく感じますので、鉛とか入ってるのかもしれません。コルクは4.5cmで、白だし‥こんなもんかな。質はなかなかいいですね。ただし、コルクメーカーらしい表記はPEとなるのですが、PESAROのPEかもしれませんね。グラスはまずは、ヴィノムのブル型から始めます。
色は緑茶を帯びたそれほど濃くない黄色って感じですかね。うーん、赤味はまったく感じませんし、これで四度目ぐらいですが、相変わらずピノ・ノワールからできてるなんてのが想像つきませんね。
ただし!!その香りに、やっぱりピノ・ノワール=白じゃない‥を感じるんですよね。熟れたビワのような香りや、食べた事のないトロピカルフルーツ(←なんやねん!!)確かに、なんやねん!!ですが、その食べた事がない‥と感じさせるのがピノ・ノワー
ルの影響下だから‥だと思います。その薄めの色調とは裏腹に、香りが密で、香りからもボディを感じさせるんですよね。以前にオーストラリアワインの展示会で、素晴らしいピノ・ノワールからなるロゼを飲んだのですが、そのロゼから色を抜いた‥その分、香味の複雑さも抜けたのですが、そこに残ったのは‥
ピュアな一筋の風味‥
こんな感じでしょうか。ある意味、ビオンディ・サンティのロゼにも、そのピュアさ‥無駄な、余計な物を削いだ‥研ぎすまされた純度の果実味を感じたものですが、このインペロの、この香りも‥そう。
無駄を省くと、ひとつの真実だけが残った‥。
吟醸酒的でもあります。脱穀した米を精白していく‥60%以下ならば吟醸となのれる‥50%以下ならば‥大吟醸だ‥このインペロはもっと磨ぎ、もっと真円に近付いてきて‥核心部分のみで作られた‥純米大大吟醸酒かもしれません。
病み付きになる‥グレーの香り。
白と黄色の重い花弁の香り。
確かに、スワリングをする手応えが重いんですよね。白ワインならば‥甘口とか辛口とか書くのですが‥ボディだな‥こりゃ。
口に含んでみます。
重たいっ!!
塊っ!!
んがっんん…するのに‥喉で一旦、引っ掛かる感じ。口の中での存在感は、ヘタな赤ワインよりも上で、素晴らしい密度‥完璧なフルボディの白!!
シャルドネほどの複雑さはないが、これだけ密で、一本気な酒質のシャルドネもない。
これは旨いっ!!
しかも、今まで飲んだインペロの中で‥最高に旨いっす!!
グラスはオヴァチュアあたりでも検証しようかと思っていたのですが、ヴィノムのブル型ですら、この膨大で密なインペロを受け入れるが精一杯な感じなんです。
ミネラルの溶け込みが凄い。ハンパじゃない量‥。
このまだまだ内に秘めたる緊張感とでも表現すべき、ありあまる力を発散させるには‥
うーん、末恐ろしく、楽しみなワインですね。
魚?魚じゃむりかな…。脂を欲するなぁ‥鶏?まだまだ…豚?うんうん豚肉をどないかして合わせたいなぁ。でも、とっておきの玉葱をローストしたのでもいいかも。
酸味‥ジュっと溶け込んでるね。パウダー状のタンニンも溶け込んでる。
旨いなぁ!!
これは旨いわ‥それに、唯一無二!!
あなたを好きになる理由がある。
樽のヴァニラとか、ローストとか、そんなのは皆無。樽がかかってることすらわかんないわ‥ただただ‥その口の中での一本気な存在感に圧倒されるだけ‥ですね。
ビオンディ・サンティのロゼをご紹介した際に、ロゼにあの価格を払うのではなく、ピュアなサンジョベーゼの赤にあの価格を‥的なことを書きましたが、このインペロもそうですね。白ワインに、この価格はちょっと勇気いりますよね。でも、ピュアなピノ・ノワールになら‥ありでしょ?
あり、あり、あり。
この価格はぜんぜんありよっ!!
試しに、2008年夏‥西野嘉高がハマっている、ホワイトアスパラガスのピクルス‥ディジョンマスタード添えに合わせてみる。
うんうん、悪くはない。でも酸味の質が合わないね‥。でも、マスタードとは案外相性いいかもしれぬ‥。
冷蔵庫を物色‥
偽物のベーコンの薄切り。きっと朝にハムエッグとかするヤツだろう‥。うんうん、ベーコンの塩分が、インペロを甘く感じさせるね。でも、まぁそれなり‥かな。
時間の経過で、ソリッドな感覚を保ちつつも‥終盤から余韻にかけて、複雑な香味が出て来ました‥しかも白ワイン的な‥やっぱ白ワインなのよね‥うんうん。
それにしても、樽‥しかもバリックでの発酵をも施されたとは思えないほどの果実感の塊‥樽香さえもソリッドなんですよねぇ。
二日目‥と、言いたい所ですが、三日目です♪(二日目の晩は飲み会でした)
三日目も、とりあえずヴィノムのブル型で‥。初日に、この例えが思い浮かびませんでしたが、ガスっぽい香りの出方ですね。某有名ブルゴーニュの例えにビニール香なんて例えもありますが、そういう風なニュアンスがこれなのかな?と思ってみたり。
香りは、三日目も初日もなんら変わりませんね。口に含みますと、相変わらずフルボディで、フルミネラルな酒質です。溶け込んだ酸味とミネラルの外に向かうが、内に対流する力強さをひしひしと感じますね。
渋さが出て来たでしょうか。紅茶ではなく、緑茶的な渋味ですね。水の旨味と、苦くないんだけど‥苦味に感じる渋味がのバランスがいいですねぇ。
よくよく考えると‥
ピノ・ネロ(黒=ノワール)
なんですが‥
それを白ワイン仕立てにすると‥
ピノ・ビアンコ(白=ブラン)
にも‥確かに似てる。
素直に圧倒される美味しさなんですが、これがピノ・ノワールからできた白という事実が面白いんですよねぇ。やっぱり、このを飲めば、スプマンテに混醸されたピノ・ノワールのビアンコな一面を探してしまうだろうな‥。
イタリアのピノ・ネロは、まだまだ‥なかなかご紹介することはありませんでしたが、イザ紹介するのが、ブラン・ド・ノワールなある意味異端児‥しかし、その異端児こそがピノ・ノワールらしさを持ってたりするのが‥面白いですね♪
ネタでも結構です。一度お試し下さいね♪
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