Bianco di Trinoro 2018 Tenuta di Trinoro【第一回販売分】
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ビアンコ・ディ・トリノーロ 2018 テヌータ・ディ・トリノーロ
《イタリア/トスカーナ/白/セミヨン/辛口》
テヌータ・ディ・トリノーロの位置するサルテアーノ地区の中でもメドックと似てい
る土壌の小区画でセミヨンを栽培しい始めたのが2001年のことだそうです。実験的に様々な品種の栽培や醸造をしているはずですが、そもそもシュヴァルブランに憧れてカベルネフランを突き詰めてきましたし、彼が手がけるイタリアの土着品種といえば、そもそもローマ出身のフランケッティらしいチェザネーゼ・ダフィーレや、初期はウーヴァ・ディ・トロイアなどで(今はやめましたけどね)、トスカーナらしいサンジョヴェーゼなどの土着品種には目もくれませんね。シチリアはエトナではネレッロ・マスカレーゼとなりますが、白はシャルドネ、ヴィエニエを実験的に栽培していた時期もあったはずです。
時にデザートワインとしてはモスカートとピコリットなどから「スループ」を(NVですが2004年ビンテージ、弊社で紹介したのは2009年のことですね)、同じ2009年にはミネッラ、グレカニコ・カタラット、コーダ・ディヴォルペ、インソリア、カリカンテなどからなる「ビアンコ・ドルチェ」も(NVですが2007年ビンテージです)をリリースしています。全てが全て、自社畑からのものかどうかわかりませんが(きっとそう)、決して土着品種をなえがしろにしているわけでもなさそう。最終的な彼自身の趣味趣向は色々と試した上で原点に戻るのかもしれません。
基本的にボルドーワインが好きなんですよね。彼のセラーを見たあたしが言うんだから間違いない(キリッ)。イタリアのワインもありましたが、国際品種からなるIGTが多かったですしね。それは、結局白も‥ということになるのかもしれません。実験的な栽培や醸造を重ね、公にリリースとなったのは2017年ビンテージ。生産本数はたったの1,000本でした。2017年も日本市場でリリースがありましたがあまりにも少量、もちろん私物として所有していますが、これは出しませんよ。そもそも、あたしもまだ飲んでませんからね。
トリノーロの公式インスタグラムで、発酵槽の名札に「BIANCO」の記載のある画像を見た記憶があります。当時はまあ、なんか作ってんだな。自家消費で白を作るのは不思議ではないわな、リリースされたら飲んでみたいな‥程度でしたが、ついにリリースされたのがこのビアンコ・ディ・トリノーロとなります。前述のビアンコ・ドルチェとラベルのイメージは同じ。白地に黄色となります。
フランケッティのことですからね。そのスループもビアンコ・ドルチェもリリースされたのは一度きり。かのチンチナートも3ビンテージで終了しましたし、パラッツィだって最初は3ビンテージのみでしたから、このビアンコ・トリノーロもいつまでリリースされるかは不明です。
今回は、セカンドビンテージとなる2018年のご紹介です。公式サイトの情報では、海抜630mに位置するセミヨンが栽培されている畑は0,5ha。樹齢が17年と記載されていますので、植樹2002年とは数字が合わないような気がしますが、気にしない、気にしない。株密度はトリノーロらしくhaあたり10,000本と高密植となります。2018年の収穫は9月13日。収穫されたブドウはステンレスタンクで10日間のアルコール発酵の後、澱とともに50リットルのガラス容器で1年間の熟成。2019年の7月に瓶詰め。2018年の生産本数は2,100本となります。
公式サイトのテクニカル情報では2018年もセメントタンクでの熟成と記載がありますが、実際には50リットルのガラス容器とのこと。生産本数が2,100本とすると750mlで1,575,000ml、これを50リットルの容器に分けると、ガラス容器31,5個となるようです。
正規輸入元の日本市場への割当(販売数)は146本とのこと。昨年末にリリースとなりましたが、追加割当を待っておりましてようやくののご案内となります。ただ、そこはヨシちゃん、並行モノも確保しておりますので、総生産本数の2%ほどの扱いになります(ヨシちゃん頑張ったわ)。私物を続々と放出しておりますが、2017年、2018年ともにヨシちゃんの新しい私物として一足先にポッケナイナイさせていただきました。
セミヨンといえばやはりボルドーの白のイメージですね。オーブリオンの白も、リューセックの白もソーヴィニョンブランとの混醸のようですが、あとは貴腐ですか。サルテアーノで貴腐を狙っていたかどうかはわかりませんが、辛口に仕上げられたセミヨン、なかなかイタリアでセミヨンもありませんので、飲み慣れないかもしれませんが、新鮮で、いい青さのある果実の香味、ほのかな甘味、酸の質もすばらしい出来栄えですね。樽ドネのようにパッとわかりやすいタイプではなく、エレガントなタイプ。グラスはボルドータイプで比較的大振りなグラスがいいし、温度もキンキンからスタートしていただいて結構ですが、少し温度が上がってくると行き渡る酸味に、旨味とボディも乗っかってくるタイプですね。アンドレア・フランケッティが、満を持して「トリノーロ」の名前を冠してリリースする「ビアンコ・ディ・トリノーロ」。さすがにお値段も「トリノーロ」ですが、長期熟成も視野に入れた作品だそうで、先も楽しみですね。
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