Roero Superiore 1998 Malvira'
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■ ロエロ・スペリオーレ 1998 マルヴィラ
《イタリア/ピエモンテ/赤/ネッビオーロ/フルボディ》
バローロ村やラ・モッラ村よりも北東に位置するのが、バルバレスコ村やネイヴェ村ですが、あの間‥アルバ村を北上するとロエロ地区となります。そんなロエロ地区の中でもカナーレ村にあるのが、このマルヴィラ。ロエロ地区も歴史は古く、1600年代からネッビオーロの栽培が始まっていたそうですが、ロエロ‥と聞けば思い出す‥白の土着品種であるアルネイスに至っては、1478年から栽培されていた‥なんて文献もあるそうです。
1950年にダモンテ家が創業したマルヴィラは、今やロエロ地区トップの生産者のひとつ。現在では、ロベルトとマッシモ・ダモンテ(マッシモがエノロゴのようです)兄弟が取り仕切り、ロエロ地区の伝統的な醸造法と、その土地の個性の具現化のためにワインを造り続けています。
ランゲ・ネッビオーロや、バルベーラ・ダルバも生産してますが、ロエロ地区の赤の代表銘柄となるロエロ・スペリオーレDOCのご紹介です。最近のビンテージでは「トリニタ」「モンベルトラモ」の二種類の畑名入りのロエロ・スペリオーレDOCをリリースしておりますが、いずれも、現在日本に輸入されているのは2004年となります。
今回、ご紹介の1998年のロエロ・スペリオーレDOCは、畑名が入っておりませんが、実は、この当時は、畑名入りのロエロ・スペリオーレDOCはリリースしていなかったんですね。翌年の1999年から、畑名入りの上記二種類になりました。
ヴェロネッリ誌2009年度版は更新されていませんが、2005年が現行かと思われます。現行からだと7年落ち‥な1998年‥ご存知のとおり、ピエモンテ州の1998年は、優良ビンテージのひとつですしね。現在日本でリリースされている2004年の畑名入りのロエロ・スペリオーレDOCと、ほぼ変わらないお値段で、7年落ち(2004年から換算すれば6年落ち)‥収穫年から10年経過したロエロのネッビオーロならば‥ですね。
この1998年は、マルヴィラの本拠地であるカナーレ地区の、トリニタ、モンベルトラモ、レオシオの畑で収穫された平均樹齢が20年のネッビオーロ100%。サイズは不明ですが、中樽と予想されるオーク樽での醸し、発酵と、マロラクティック発酵を経て、24ヶ月間の樽熟成が施されています。
4980円となると、協同組合系のバルバレスコも範囲内となりますし、ランゲではなく、ロエロのネッビオーロを‥と、まぁ西野嘉高の個人的な勉強のため‥と、サンプルで仕入れてみただけだったのですが‥
これが旨いんですよっ!!
なるほどねー!!ロエロ、マルヴィラ‥同じピエモンテでも…同じなんだが違う‥というのが確かめれました。
まだ固さを感じますが、1998年‥もう手に入らないかと思いますので、ぜひストックに加えてやって下さいませっ!!
独断と偏見に満ち溢れた極主観的毒味
ラベルはマルヴィラらしいタロットカードをモチーフにした可愛いラベル。ランゲ・ネッビオーロと基本は同じ絵ですね。ネッビオーロなど葡萄品種でモチーフとなる絵が決まっているのかもしれません。ただし、ランゲ・ネッビオーロよりも‥を感じさせるMALVIRA'の文字は金文字ですし、その絵にも金色があしらわれてたりします。バックビンテージとなりますが、蔵出しがゆえに、ラベルも綺麗なまんまですね。ちなみに表記のアルコール度数は14度となります。
で‥今頃気づきましたが、ボトルもランゲ・ネッビオーロとは違いますね。同じボルドー型ですが、肩の部分の角度がより鋭角で、その部分に、MALVIRA'のモールドが‥オリジナルボトルがおごられております。ここはやっぱりロエロの生産者‥ランゲのネッビオーロよりも‥な特別扱いなわけですね。コルクも5cmで良質なモノ…嬉しいですね♪グラスはヴィノムのブルゴーニュ型一択です。
まだオレンジがかってる‥というほどではありませんが、ランゲ・ネッビオーロと比較すると色調は濃いですね。ただし、濃い‥と言っても、ネッビオーロらしい濃さですね。底がやっとこさ見える感じ‥です。香りは比較的開いている印象ですが、まだまだ開くかもしれませんし、このワインにとってはこれが全開系かも?な感じもあります。もう、基本に忠実なネッビオーロの香り‥確かに、ロエロの、マルヴィラのネッビオーロには顕著と言われるバラ系のフローラル香がありますね。赤紫‥黒いバラの生乾きな感じのドライフラワーの香りです。そんな花束の香りと、赤紫の熟したベリーの甘味が交差しますね‥甘味のある香りは、そのベルベッティであろう舌触りを想像させるなめらかさを持ちます。
ミントの清々しい香り、アルコールも高めですから‥そんなミンティーな感じと相まって軽く揮発な感じで、果実味が上がってきますね。決して嫌な意味ではなく、薬っぽい香りもあるんですね…ミントや、ドライフラワーなバラ、色んな香りが‥そう感じさせるようです。なるほど、これがロエロのネッビオーロの特徴かもしれませんね。基本線として、ネッビオーロをハズしてはいませんが、個性的でもあります。
口に含みますと、やわらかさを持つミネラルの甲殻を感じ、ミディアム以上‥フルボディ未満のボリュームを感じます。非常にキメ細かい渋味は、角が取れ始める段階で、(やっと今から‥なんだろうな)その酸味もたっぷり豊富で、やっぱりジューシー。グラスから放たれる香りほど、甘味は味わいには感じませんし、香りも口に含んでからは、しっかりとしたドライフラワーのバラになるんですねぇ。まるで生花のバラが飲み終える頃には、ドライフラワーになる様を経験しているかのようです。余韻も長く、いいネッビオーロですね。
最初はミディアム以上‥フルボディ未満と書きましたが、まだ一杯目ですが、グラスの中で、グンと深みが出てきますね。すでにフルボディな感じがあります。ランゲ・ネッビオーロをご紹介した際は、ランゲ地区のネッビオーロなセパージュワイン‥的な表現を書きましたが、こちらは、やはりロエロを‥マルヴィラの主張を感じさせますね。ただ‥まだ固さ‥ありますからね。結構‥相当な熟成に耐えうるポテンシャルをヒシヒシと感じます。そろそろ1998年だし‥いい感じで熟れてるんじゃないか‥と思ってたんですが…。ついつい、バローロ、バルバレスコですが、以前にご紹介したガッティーナラ同様、ピエモンテ州におけるネッビオーロも幅広いですね‥もちろん、そんなマイナー(←この表現もどうかと思うが)地域のネッビオーロにも、こんな素晴らしい作品があることに‥感謝です。ロエロなネッビオーロもぜひ、一度経験して欲しいな‥と実感。
二日目です♪二日目もヴィノムのブルゴーニュ型ですが、注いでいる間に、すでに香り立つ感じが初日とは違いますね。二日目にして、1998年というビンテージを感じさせる赤く濡れたまろやかなトロピカルフルーツな感じが出てきました。熟れたマンゴーとか、バナナとか‥でもそれが黄色じゃなくって赤い果実なムンムンの香りですね。もちろん、熟した黒いチェリーやベリー系の香りもあって…うーん、熟れ‥を感じます。この二日目の感じが、初日イキナリ‥と想像していたんですが、まだ二日目ですかぁ‥とも言えます。
口に含みますと、一段とボリュームが大きさを増しています。それに相応するように、タンニン量と、酸の量もやっぱり多いですね。でも、どちらも良質なんだなぁ。放たれる香りが、熟れてきたとはいえ、まだミネラルな土壌を感じさせる要素はいい張りを感じさせてくれます。
スワリングをすると、幾分かミネラルの張りは解れますね。含んでいる物体から舌の上に乗っかる香りにフォーカスが移ってから‥余韻までが、バラのドライフラワーな香りがふわーっと続きますね。そんなフレーバーの紅茶な渋味もやっぱりです。
うん。問題なく美味しいですね‥このネッビオーロは。
三日目です♪収穫年から10年経過しているのですが、まだ固さを感じるこの酒質に関して輸入元さんにお話を聞いたところ‥マルヴィラらしい‥ということです。確かに固さはあるんですが、それは未熟というニュアンスだけでもなさそうですね。元々、マルヴィラのロエロなネッビオーロが持つ、ミネラルな甲殻のカチっとした構成なのかもしれません。
さて、香りですが、二日目の熟れがさらに‥という感じです。甘味のある香りや、葉巻っぽさも感じますね。この三日間‥一環としてアルコールと清涼感のあるハーブ香が持続しており、鼻孔にはっきりと飛び込んできます。口に含みますと、二日目よりはやわらかさ‥出てきましたが、やはりミネラルの甲殻があるんですよね。
いつか‥説明しなければなりませんが、ワインの骨格、構成には、外骨格構造を持つ、モノコックフレームと、内骨格構造を持つムーバルフレームの二種類あるのですが、このマルヴィラのロエロ・スペリオーレは、どちらかというと前者‥。完璧にどちらか‥というワインもないんですけどね‥どちらが顕著か?ということです。外骨格構造の場合は、はやりミネラスが重要なんだな。その表面張力‥張りが、その骨格を支えているので、まずその骨格から舌に当たるがゆえに固さに感じてしまうわけです。
まだまだ元気なタンニンと豊富な酸味も美味しいですね。その緊張感のある張りが解れる時期はいつなのか‥?ただ、外骨格構造の場合は、その緊張が解き放たれる時‥グダグダになる可能性も秘めてはいるのですが、このワインの場合は、いつか外骨格から、内側に‥根が張り巡らされるであろうポテンシャルを十分に感じ取れますので、その心配はないはずです。
ぜひ、今‥この状態をお確かめいただき、ストックは5年後ぐらいでいいのかもしれませんね。1998年‥もう手に入らないでしょうから‥。
外骨格構造にせよ、内骨格構造にせよ‥骨格‥構成を感じさせるワインというのは好きですね。偉大‥と感じるワインは‥必ず、骨格、構成を感じさせるもんです。
現時点では、ヴィノムのブルゴーニュ型でもグラス容量が小さいのかもしれません。残りの液体が少なくなってきてから‥酒質にやわらかさを感じます。ぜひ、飲まれる際は、ブルゴーニュ型は必須ですが、あまり満たさずに、少ない目で注いでいただき、ゆっくりと空気を含ませ、すべらせるように口に入れてみて下さいね。
四日目です♪四日目まで引っ張るのは久々ですね。最後の一杯‥澱の状況ですが、あまり澱は出ていませんし、最後の最後まで濁らせる感じの澱ではありませんので、気を使わせませんね。香りは三日目とさほど変わらないですね‥。しかし、口に含みますと‥
この時を待ってたんだっ!!
的な、やわらかさ…プルン♪としたポニョ♪ぷよぷよ♪なボヨン♪ボヨン♪ボヨーン♪ですね。美味しいです‥四日目にして外骨格なその表面張力が緊張感ではなく、弾力のあるグミって感じなんだな。酸味と渋味もエエ感じで染みてきましたねぇ‥。うんうん‥染みてるわ‥旨いです。これは旨いです‥でも、四日目かよーっ!!と思われるかもしれませんが、四日目まで引っ張った暁‥凄いぞーっ!!(ま、5年は放置しなきゃなんないかもね‥)
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